フェイスブックの一体型VRヘッドセットOculus Quest(オキュラス クエスト、以降Quest)は5月21日に発売されます。予約販売が開始され、日本でも期待が高まっています。

発売時に配信されるローンチタイトルは50以上とされていますが、その中でも注目の作品として挙げられているのがVader Immortal: A Star Wars VR Seriesタイトルの通り、映画「スター・ウォーズシリーズのVRゲームです。スター・ウォーズシリーズを制作するルーカスフィルム傘下で没入型エンターテイメントを展開しているILMxLABが開発元です。ILMxLABはこれまでもいくつかVR/AR作品を作っており、映画さながらのグラフィックスで高い没入感を実現しています。

https://www.youtube.com/watch?v=rWfcMwMzfag

Vader Immortal: A Star Wars VR Series」は、Quest向けのオリジナルシリーズです。スター・ウォーズの裏の主人公とも言え、人気を誇るキャラクターダース・ベイダータイトルに冠されています。スピンオフ作品で主人公級のキャラクターを中心に据えることは珍しいですが本作では看板キャラクターであるダース・ベイダーを採用しており、ILMxLABの本作にかける意気込みが感じられます。時系列としては、「エピソード3/シスの復讐」と「エピソード4/新たなる希望」の間の出来事を描き、3部作を予定しています。最初のエピソードQuestのローンチタイトルとして登場します。

フェイスブックが開催していたF8にて「Vader Immortal: A Star Wars VR Series」のデモ版を体験できたため、そのレビューをお送りします。

圧倒的な威圧感のベイダー卿

体験は約7分ほど。Questを被るとすぐにストーリーが始まります。自分はフォースの素質があるが、ジェダイにはなっていない人物という設定の模様。捕らえられて帝国軍の施設にいるところからスタートします。近づいてきた帝国軍将校が「そろそろベイダー卿がお出でになる」と話しかけてきます。周りを見渡すとエピソード3でダース・ベイダーが誕生した手術台のような装置が横にあります。

グラフィックはプロセッサの弱いQuestの限界まで挑戦しており、ある程度粗はあるものの違和感はあまりありませんでした。


(公式ティザーより、プレイヤーに話しかけてくる将校)

ほどなくするとダース・ベイダーが登場。2m近い高身長は遠目に見ると分かりませんが、目の前に来るとその高さを目の当たりにすることになります。映画さながらにそびえ立つその存在感に威圧されながら話しかけられます。

「このキューブを開けろ、お前にしか開けることができない」と紋様の描かれたキューブを渡されます。威圧された状態で箱を指で押したりして無事にキューブを開けると、ベイダー卿には「これからお前は私の元で訓練を受けることになる」と宣言されます。


(ティザーより、開いたキューブ

デモ体験自体はドロイドバトルのみ

シーンは変わり、ゲームパートへ。目の前にライトセーバーがあるので掴んで起動すると青い光刃が出現します。音はまさに映画で聴いたあの音そのまま。他では聴くことのない、なんとも言えない音に思わず感激して何もなくてもブンブンと振り回してしまいます。

デモで体験できた戦闘は非常に単純で、ドロイドと戦いながらライトセーバーの訓練を受けるというもの。現れるドロイドは2種類です。エピソード4で登場した小さな球体のドロイドは周りをグルグルと囲みながらレーザーを放って来るので、ライトセーバーを振ってレーザーを反射させて倒します。もう1種類のドロイドは赤い光刃の武器を構えた歩行型で、ライトセーバーで斬って倒します。


(ティザーより。デモでは青い光刃でした)

デモでは全部で3回ほどのラウンドがあり、敵の量が増えていくといった内容。各ラウンドごとにクリアタイムや最大3ポイントでの評価が下されます。最後に暗闇でベイダー卿から「このまま訓練を積むように」と話しかけられてデモは終了となりました。

筆者は、小さい頃スター・ウォーズ大好きっ子でした。「Vader Immortal: A Star Wars VR Series」では、家でライトセーバーを振り回すという子供の頃からの夢のような体験ができることは非常に高い評価をしたいと思います。一方、大人になり童心を失ってしまった筆者には2箇所ほど気になる点がありました。

1点目はライトセーバーの持ち方です。映画等でライトセーバーの使い手はライトセーバーを両手で掴んで構えることもありますが、本作の体験時はVR向けのコントローラーを両手に1つずつ持っているため、どうしても「両手で1つのものを握る」動作が自然にできません。片手中心の動作になります。


(ティザーでも流れるこのポーズは両手にコントローラーを持っているため実際にはかなりやりづらい)

2点目は、戦闘を含め決められたストーリーに沿って進むため、自由度は高くない(遊びがあまりない)ということです。VRという性質上、戦闘自体は歩き回る必要はありません。スタート地点でグルグルと回りながら戦ってっていれば済むものです。現実では限られた空間で戦っているのでやむをえない部分はありますが、それ以上にユーザーが予期せぬ遊びの動作をしたときの反応がほぼ実装されていません。たとえば床にライトセーバーを突き立てて斬っても、跡は残りませんでした。ささいなことですが、「これをしてみたらどうなるのだろう」という動作が世界に反映されないのは少々物足りない気持ちでした。

本編はどうなる?

今回のデモはラウンド形式でドロイドと戦うという比較的ストーリーから分離された内容でした。デモを担当していたスタッフによると、こうした戦闘シーンは50以上用意されているとのこと。公開されているティザームービーからは訓練以外にも、帝国軍から逃げるシーンストームトルーパーと戦うシーンなど様々なシーンが描かれているため、ストーリーが展開しながら戦闘シーンが随所組み込まれている、と予想できます。


(ティザーより、ストームトルーパーとの戦闘シーン

ベイダー卿との戦闘など映画で見たことがあるような胸躍るシーンがあるのか気になるところですが、ライトセーバーバトルは次回作となるエピソード2で描かれる、との事前情報もあるため、持ち越しになる可能性も高そうです。

また、ライトセーバー以外にもフォースを使ったテレキネシスなどを使えるのかも現時点では不明です。デモは7分程度でしたが、本編の長さは1時間強。評価システムもあることから繰り返し戦闘シーンのみも遊ぶことができそうです。5月21日を楽しみに待ちたいと思います。