先週末に行われた第35節ではレバンテに勝利したバルセロナが3節を残して2年連続26度目の優勝を決定。ヘタフェ、セビージャバレンシアによる三つ巴の4位争いでは全チームが敗れる波乱の節となった。

バルセロナの優勝決定に加え、2位のアトレティコ・マドリー、3位のレアル・マドリーの順位がほぼ確定したこともあり、残り3節での注目ポイントは熾烈な4位争いと、残留争いだ。

前節、MF柴崎岳がフル出場を飾ったもののレアル・ソシエダに競り負けたヘタフェ(勝ち点55)だが、ライバル2チームの取りこぼしによって辛くも4位をキープ。今節は残留圏内ギリギリの17位ジローナ(勝ち点37)をホームで迎え撃つ。残留に向けて勝ち点を積み上げたいジローナは守備的な戦いをしてくる可能性が高く、ボールを持たされると苦戦がちなヘタフェとしてはセットプレーや相手が攻撃に出てきた際のカウンターを軸に何とか崩し切りたい。

ソシエダ戦では攻撃面でアイデアを出した一方、守備面で課題を残した柴崎に関して引き続き先発で起用されるかは微妙なところだが、チームが攻めあぐねる状況が続けば、チャンスを与えられる可能性は十分にあるはずだ。

そのヘタフェと同勝ち点で5位に位置するセビージャはフライデーナイト開催の一戦でほぼ残留を決めている13位のレガネス(勝ち点42)と対戦する。前節はジローナ相手に0-1で競り負けており、その敗戦からのバウンスバックが求められる。ただ、同試合で退場したMFバネガが3試合の出場停止を科され、残り試合で起用不可能に。そのため、絶対的司令塔でありプレースキッカーである同選手不在をいかにチームとして埋められるかがポイントになりそうだ。

その2チームを勝ち点3差で追う6位のバレンシア(勝ち点52)は、敗戦あるいは他会場の結果次第で降格が決定する最下位ウエスカ(勝ち点30)と敵地で対戦する。前節、エイバルとの接戦を0-1で落としたバレンシアは今季初となるリーガでの連敗を喫した。また、2日に行われたヨーロッパリーグ(EL)準決勝1stレグのアーセナル戦ではアウェイゴール1つを持ち帰ったものの、試合終盤のもったいない失点によって1-3のスコアでホームでの2ndレグを迎えることに。チーム状態は決して良くはないが、最下位相手にきっちり勝ち切ってアーセナル戦に弾みを付けたいところだ。

なお、対戦相手のウエスカが今節での降格を避けるためには引き分け以上の結果且つ、バレンシア戦開催前に行われる14位ビジャレアル(勝ち点40)から勝ち点37で並ぶセルタ、レバンテ、ジローナの3チームがいずれも取りこぼす必要がある。そのため、試合開催を待たずして降格が決定するという最悪なシナリオも考えられる。

残留争いにおいて重要な一戦は16位レバンテと、19位ラージョ(勝ち点31)の直接対決だ。レバンテは勝利できれば、自力での残留に大きく近づくことになるが、仮に敗れると、18位バジャドリー(勝ち点35)らの結果次第で降格圏に落ちる可能性もあり、ホームと言えども敗戦だけは避けたいところだ。一方、前節レアル・マドリー相手に大金星を挙げたラージョだが、今節での降格回避の条件は前述のウエスカとほぼ同じと厳しい状況だ。

また、前節優勝を果たしたバルセロナは1日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝1stレグでもエースFWメッシの圧巻のドブレーテの活躍でリバプール相手にほぼ完璧な3-0のスコアで先勝。ただ、7日の2ndレグは難攻不落の要塞アンフィールドでのアウェイゲームとなるため、15位のセルタのホームに乗り込む今節は先日のウエスカ戦同様に控えとカンテラーノの“Bチーム”で臨むはずだ。したがって、残留に向けて勝ち点がほしいセルタにとっては勝ち点3を獲得できる大きなチャンスになるはずだ。

リーガエスパニョーラ第36節》

▽5/3(金)
《28:00》
セビージャ vs レガネス

▽5/4(土)
《20:00》
レバンテ vs ラージョ
《23:15》
エスパニョール vs アトレティコ・マドリー
《25:30》
アラベス vs レアル・ソシエダ
《27:45》
セルタ vs バルセロナ

▽5/5(日)
《19:00》
ヘタフェ vs ジロー
《21:00》
エイバル vs ベティス
《23:15》
レアル・マドリー vs ビジャレアル
《25:30》
バジャドリー vs ビルバオ
《27:45》
ウエスカ vs バレンシア

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