さくらしめじが、ゴールデンウィークの真っ只中、5月3日に『木もれ陽の中の春風キャンプin日比谷野外音楽堂』を東京・日比谷野外大音楽堂で開催した。

オープニングとして、昨年7月に行われた初の日比谷野外大音楽堂でのライヴを振り返る映像とコメントが流れ始める。「初めての野音はワクワクとドキドキでいっぱいだった」「でも、ジョンダリ(台風)がやってきた」。悪天候で悔しい想いをしたけれど、次こそはと強く思ったという彼らの胸の内が明かされた。

二度目の日比谷野外音楽堂は、見事な快晴!森のキャンプ場のようなセットの中にオープニングナンバー「てぃーけーじー」のイントロに合わせてさくらしめじの田中雅功と髙田彪我がステージに登場。向かい合ってギターをかき鳴らし、「今日は最高のキャンプにしましょう!」と叫ぶ。「TKG」に合わせて踊る客席をこぼれ落ちそうな笑顔で見つめながら、曲間で、野音をもじった「YON」をコールレスポンスし、きのこりあんと一緒に見たかった青空に向けて大きな声を届けた。

彪我のトレードマークである首にかけたタンバリンを叩きながら歌う「ひだりむね」を披露した後、「みなさんこんにちは!」と言葉を投げかける。会場いっぱいのファンのみんなに挨拶できるのが嬉しいようで「やってきました~、野音!楽しんでいますか!?」と体をめいっぱい使って最後尾まで声を届ける彪我。昨年の野音のことを振り返りつつ、「このゴールデンウィークでいちばんの晴れなんだって!昨日より気温が2度も高いんだって!」と喜びを噛みしめる雅功。

「昨年は雨ガッパを着させちゃって、あんまり顔が見えなかったけど、今日はばっちり!」「盛り上がっていきましょう!」という言葉に続けてコールされたのは、「ふうせんはなび」。冒頭の「花火」を「野音」、「花火を観に行こう」を「しめじライブ観に行こう」に変える“野音ver.”で披露し、客席をニヤリと楽しませてくれる。優しい春の風を感じさせてくれる「かぜだより」から、結成初期の楽曲「いくじなし」を久しぶりに披露し、会場を沸かせた。

そんな彼らから、「今回の野音は、“音楽でつながる”をテーマライヴを作った」ことが告げられる。ここまでの4曲、スクリーンには彼らの表情と共に歌詞が映し出され、会場にいるみんなと一緒に歌うことで音楽とつながらせてくれていた。客席には、楽しそうに手を叩いたり踊ったりしながら、彼らと一緒に歌う姿がたくさん見られた。

「もっとみんなの近くに行きたい」という想いから、会場中央に用意されたサブステージに移動することに。道中、ファミリー席の女の子に「何歳?」「好きな教科は?」とインタビューする雅功。体育が好きという9歳の子がいたかと思えば、彪我サイドではカップルを発見。「ど、ど、どういう関係ですか?」と突っ込むと「お付き合いしています」という返答に誰よりも大はしゃぎする彪我。ライヴに20回以上来ているという男性ファンに「末永くよろしくお願いいたします」と挨拶をするなど、たくさんの人がさくらしめじライヴを楽しんでくれていることを間近で感じられた。

サブステージに到着すると「近いね~」と大喜び。大きな掛け声で拳をあげる「菌カツ!」から、「ケセラセラララ」へ。弾き語りラストは、シンガーソングライターのコレサワに楽曲提供をしてもらった「届けそこねたラブソング」を披露。

メインステージに戻り彪我が「空を見て!いい感じの夕空になってきました」と言うと、雅功の「ようやくできるね」の言葉に笑顔で頷く。前回の野音で、夕陽のタイミングでこの曲を歌えなかったのが悔しかったと話していた彼ら。薄曇りのうっすらとオレンジ色が広がっていく中で歌う「夕空小道」。まさに“念願”の瞬間を体感していたに違いない。そこに「My Sunshine」のとてもクリアで突き抜ける歌声が響いた。

スクリーン上のお立ち台で静まり返った会場に向けて、無言のままギターをかき鳴らしたのは彪我。スラップギターを激しく鳴らし、会場の注目を一身に集める。“えっ!?”という驚きの空気から、スクリーンに映るギタリストとしての表情、そしてそのスラップカッコよさに感嘆の声が上がり始めたところで、「でぃすとーしょん」へと突入。雅功の「まだまだいけんだろ!」という煽りに、それまでの穏やかな雰囲気から一転ロックな空気が高まる。ライヴを重ねるごとに動きや表情を含め、ロックナンバーが体に馴染んできているようで、ふたりとも激しく客席を盛り上げた。そして、向かい合って激しくギターをかき鳴らしたかと思えば、軽快なバンドサウンドの「あやまリズム」へと続くのも、さくらしめじライヴならではの演出だ

「さっきまで夕方だって言っていたのに、あっという間に暗くてびっくり」と彪我。「ここからラストパートですが、その前に声出しをしましょう」と雅功が提案。男性・女性・学生・大人に続けて、昭和生まれ・平成生まれ・まさかまさかの令和生まれのコールレスポンスを楽しんだ。「さらに、声を出したら、体も動かそう」と、ふたりで考案した「しめじ体操」でほっこりとした一体感を味わせた。

ラストパートの幕開けは、疾走感のある「スタートダッシュ」。あたりは一気に真っ暗になり、会場を囲む木々にミラーボールが美しく反射している。続くタオルブンブンと回す「BunBun!BuuuN!」では、ギターを置きハンドマイクでお立ち台に乗り楽しそうに笑っている。ファンのみんなとタオルを回して盛り上がりたいという想いでこの曲を作ったときから、彼らが見たかった光景がまさに今、目の前に広がっているのではないだろうか。

ラストに向けた2曲は、配信リリースされた「先に言うね」。現在の彼らの等身大が表現されている熱量の高い楽曲だ。曲が始まるとファンのみんなが、スマホライトを振り始めた。それを見たふたりは驚きの表情を見せる。曲間で「ありがとう」と雅功が伝えると彪我が思わず声をつまらせる。客席の想いに最大限に応えたいという気持ちが、この曲のメッセージとしてより熱く伝わってきた。ラストは「えそらごと」で会場を幸福感で包んだ。

本編が終わり、さくらしめじがはけた後、スクリーンに「スマホライトを点けてください」という文字が出る。実はアンコールさくらしめじのふたりには内緒で、スタッフが用意した演出。ライトが点いたスマートフォンを振り、さくらしめじの楽曲「おもいでくれよん」を合唱しながらアンコールが起きる。ファンの歌声に呼び戻されたふたりは、「お返しの約束」を歌い始めた。

「今回の野音の“音楽でつながりたい”というテーマは、昨年の野音が台風に見舞われても、みんなと音楽でつながることができたなという嬉しさがあって、「うたはつづくよどこまでも」というEPのタイトルにつながった。これからも僕たちはさくらしめじとして歌を歌っていきたいし、もっとたくさんの方と音楽でつながっていきたいと思って決めたものです」と彪我。

この数日、音楽でつながるってどういうことなんだろうって改めて考えていました。こうやってライヴで同じ空間の中でつながることもそうですが、日常の中で辛いことや悲しいことがあったときに僕たちの曲が少しでもみなさんの気持ちに寄り添えられると嬉しいです」と雅功が話し、新曲が披露された。

ラストナンバーは、「みちくさこうしんきょく」を選曲。「最後もみんなで一緒に歌いましょう!」と夜空の下で会場に集まったきのこりあんと大きな声で歌い、未来へ向けた笑顔を見せた。

そして、最後の最後にまさかのサプライズ発表が!「やだよ、こわいよ」とビビる彼らに伝えられたのは『ドッ!菌!青春18本ツアー』だった。それを見て「よっしゃー!」とガッツポーズをしてすぐさまマイクに向かい「僕たちツアーやります!これでまたたくさんの人に会いに行けます!」と力強く宣言。野音に集まった2000人のお客さんに大きく手を振ってステージをあとにした。

6月14日には、『しめたん-さくらしめじが生まれた日 祝5周年- 告知!!サプライズ編』が開催。7月よりスタートする『祝5周年企画第一弾 ドッ!菌!青春18本ツアー』の詳細はオフィシャルサイトチェックしてほしい。

写真/鈴木友莉、東虎二 ライター/大庭利恵

【ライヴレポ】さくらしめじ、2回目の野音でリベンジ!「もっとたくさんの方と音楽でつながっていきたい」