田舎に行くと飲食店の数も少なくなり、昼食の選択肢がほとんどない地域も地方取材をしているとよくある。メバルで有名な津軽半島の青森県中泊町もそんな地域のひとつなのだが、そんな中で凄まじく良心的な店を発見した。
■ラーメンと寿司で800円!?
その店『やよい寿司』は、中泊町の老人福祉センターから歩いてすぐの店で、近隣に飲食店は記者が見たかぎりほとんどなかった。
そのためある程度高い金額をつけても客が入りそうなものなのに、メニューは寿司にラーメンやそば、うどんなどがついた定食がすべて800円という信じられない価格設定。しかも税込みらしい。
■ラーメンもそばも申し分ない味
あまりに安すぎるため味はいまいちかなと思いきや、ラーメンはチャーシューやナルト、ねぎがしっかりのっており、オーソドックスな中華そばでなかなかイケる。
そばもかけそばと思いきや山菜や天かすが入っていて、都内の立ち食いそばなら400円~500円程度はしそうな味。ボリュームも申し分ない。
■寿司のボリュームと味に感動
さらに驚いたのが寿司で、ネタはどれも大ぶり。しかもいくらや生えびなどの高級ネタまで入っているではないか!
そのほかの寿司種はサーモンやはまち、かにかまに小肌、まぐろなど定番ネタが多く、肉厚で美味しい。とてもじゃないが都内でそばやラーメンをつけて800円で食べられる寿司ではない。
■良心の詰まった良心的すぎる寿司セット
土地代が安いというのもあるのだろうが、外食の選択肢が少ない地域でなるべくお腹いっぱい美味しいものを食べてほしいという、店主の良心しか感じない、良心の詰まった良心的すぎる寿司セットであった。
観光客が足を延ばして行くような店ではないが、今後もぜひ地域の人たちに美味しくてリーズナブルな寿司をずっと提供してほしいと心から思う。
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