放送中のドラマ『向かいのバズる家族』(読売テレビ日本テレビ系)に出演中の女優、小川紗良さん。連続テレビ小説まんぷく』(NHK総合)では安藤サクラの娘役を好演したほか、昨年から連続ドラマへの出演が続いている。また、高校生の時から映像作品を撮り続け、これまでに監督した3作品の映画が「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」で3年連続で上映されるなど"インディーズ映画の若き女王″と呼ばれることも。さらに、雑誌や新聞で連載を持つほか文筆家としても活躍。弱冠22歳にして3つの顔を持つ小川紗良さんに、それぞれのモチベーションや創作の源について話を聞いた。

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■ 小さい頃から、とにかく"ものづくり″が好きでした

――女優のほか映画監督、文筆家と3つの顔を持つ小川紗良さんですが、それぞれの仕事には、どのように向き合っているのでしょうか。

【小川紗良】小さい頃から、とにかく"ものづくり″が好きで、絵本を書いたり、ピアノで曲をつくったりしていました。いまは特に映画づくりが好きです。監督の時も、演者の時も、作家の時も、私のなかでは、全部、同じものづくりの一環という感覚があります。

――それぞれ立場と役割は違いますが、切り替えはどのようにされているのですか。

【小川紗良】同じ"ものづくり″の一環なのですが、それぞれ視点という意味では違っていて、それを混同させないようには注意しています。監督の時は全体を見たり、女優の時は作品のなかに入ることを意識したりしています。

――ということは、女優をされている時に「もし私が監督だったら… 」みたいなことは考えないということですね。

【小川紗良】はい。最近、出演してる作品の監督さんが、おもしろがって「小川だったらどうする?」みたいに聞いてくださることはあるのですが、女優の時は役と向き合うことに集中しているので、いきなり監督の視点を求められるとびっくりしてしまいます(笑)

――"インディーズ映画の若き女王″とも呼ばれていますね。どう感じてますか。

【小川紗良】自分では、決してそんな風には思っていなくて。ただ、映画はインディーズメジャーも好きなので、そこに携われていることはすごくうれしいです。

――執筆活動についてはどうですか。文章は昔から得意でしたか。

【小川紗良】小さい頃から文章を書くことがすごく好きで、得意だったと思います。そのおかげで、いまは雑誌で原稿を書かせていただいたり、メルマガも。最近だと絵本も書いています。文章を書くお仕事をさせていただけるのはうれしいです。

■ 役づくりのために、最初は渋谷のファッションビルへ行きました

――女優としては、放送中のドラマ『向かいのバズる家族』に出演中ですね。

【小川紗良】はい。主演の内田理央さんが店長を務める、カフェの店員、盛田桃役で出演させていただいています。役柄的に、私と年齢は近いんですけど、等身大の私ではないかもしれません(笑)。これまで演じてきたなかでも、ここまでパッと明るい役はなくて、現代の波に乗ってる女の子みたいな。私自身は、あまり流行とかに乗れるタイプではなくて、最初の印象は“自分とかけ離れているな”と感じました。でも、だからこそ、いろいろできることがあるのかなとも思っています。

――役づくりは、どのようにされたのですか。

【小川紗良】最初は、渋谷のファッションビルへ行きました。そこを訪れる女の子を観察したり、人気のアイテム買ってみたり。読む雑誌もファッション誌をあまり買うタイプではなかったのですが、最近はいろいろと買っていて、ちょっとギャル系というか、いま時な感じの。

――流行りのアイテムがたくさん載った、ファッション誌ですね。

【小川紗良】はい。そういう雑誌って、ファッションだけじゃなくて、恋愛相談コーナーとか、占いとか、色々な情報が載っているので、そういうところからイメージを拾っています。見えてきたのは、いま時の女の子ってすごい一所懸命だし、努力をしているし、前向きで、すごくいいなぁって。そんな女の子をたくさん見ているうちに、私も明るくポジティブになってきました。

■ この役を通じて、私のなかで何か変わると思います

――小川紗良さんもポジティブな印象を受けましたが、何か変化はありましたか。

【小川紗良】ポジティブの方向が変わってきた… というのかな。日々、ネイルをしてみたり、新しいコスメを買ってみたり、かわいくなろうと思ってみるみたいな。そういう方向に向かっています(笑)

―それは、いい役をいただけたということですね。

【小川紗良】はい。そうですね。興味がどんどん出てきたというか、たぶん、私のなかで何か変わると思います。

――現場の雰囲気はどうでしょうか。主演は内田理央さんとはどんなやり取りがありますか。

【小川紗良】テレビを通してドラマで見ると、内田さんは普段の印象とは少し違っていて、現場だと社交的で、明るくて、みんなを笑わせてくださる方です。内田さんのおかげで、いつも現場が明るくほんわかしています。

――ドラマでは、ウェイトレスにも挑戦されていますね。

【小川紗良】昔、喫茶店バイトをしていたことがあって。ドラマと同じ、店長と、キッチンと、ウェイトレスと、3人で働いているお店でした。同じ状況なのが、なんか、なつかしいです。

――ドラマ喫茶店はかなり広いので、見ていて3人で回すのは大変だと思いますが。

【小川紗良】途中からお客さんが激増するので、3人はダメですよね(笑)。ただ、カフェバイトをするという感覚が、なんとなくわかるのは助かっています。

――ドラマの台本は、最後まで読まれましたか。

【小川紗良】台本は、まだ最後まで完成していなくて。ただ、この放送枠のドラマが、私が出演させていただいた前作の『ブラックスキャンダル』も同じ木曜ドラマFでの放送だったんですけど(小川紗良さんは、新人女優、小嶋夏恋役で出演)。この枠のドラマって、最後の最後でどんでん返しが続いていくので、終わりまで油断できないなって思っています。もしかしたら、私も最終的にはすごい悪者になっていくのかも…。わからないですけど、それを楽しみながら演じていきたいです。

■ 枠にとらわれずに色々なことをやっていきたい

――普段の役づくりは、どのようにされているのですか。

【小川紗良】台本をもらって、読み込んで、イメージを固めて、というのもそうなんですけど、色々な本を読むことは多いかもしれません。とくに自分の知らない世界の役だったり、たとえば朝ドラ(NHK 朝の連続テレビ小説まんぷく』で、小川さん主人公夫婦の長女、立花幸役を演じた)だったら、生きている時代が違っていたので、その時代の若者文化の本を読みました。

――こんな役をやってみたい。こんな仕事をしてみたいというのはありますか。

【小川紗良】女優としては、いまはどんな役にも挑戦してみたいです。映像作品をつくるという意味では、好きなミュージシャンミュージックビデオや密着ドキュメント撮ってみたいです。映像作品は、これから長い目で見てつくっていきたいという思いも構想もあるので、その思いは常に抱えています。

――最後に、好きな言葉を教えてください。

【小川紗良】好きな言葉… たくさんのあるのですが、いまの気持ちで言うと、さくらももこさんの『コジコジ』という漫画が好きで、そのなかに名言がいっぱい出てくるんですけど、特に「コジコジコジコジだよ… 」という言葉があって、ほかの何者でもないんだよって、それがすごくいいなと思っています。やっぱり肩書きって必要じゃないですか、女優、監督、文筆家って。でも、私のなかでは"ものづくりが好き″という気持ちが根幹にあって、これからも枠にとらわれずに色々なことがやっていけたらいいなと思っているので。『コジコジコジコジだよ』という精神で、小川紗良は小川紗良だよ っていうことなのかな、わからないですけど(笑)。その精神はもっていたいなと思います。

――もう1つだけ、いま夢中になっていることを教えてください。

【小川紗良】モーニング娘。'19 さんですね。小さい頃からハロプロさんが好きで、特にモー娘。さんが大好きで、何かでお仕事ご一緒できればいいなと思っています。

――それは言い続けることで、いつか実現するかもしれませんね。

【小川紗良】いつも、声を大にして言っています(笑)

撮影=石塚雅人 取材・文=千葉由知(ribelo visualworks)(東京ウォーカー(全国版)・ウォーカープラス/野木原晃一)

女優、映画監督、文筆家と、3つの顔を持つ小川紗良さん