いわゆるクソゲーコメディタッチに紹介するAngry Video Game Nerd(以下、AVGN)の最新エピソードが公開された。今回取りあげられたゲームはプレイステーション用ソフトペプシマン。日本でのみ発売されたゲームなので、パッケージや説明書、ゲームの言語も日本語だ。

 特別ゲストとして、ゲームのカットシーンでペプシコーラ(以下、ペプシ)を飲み続ける男性を演じたマイク・バターズ氏とペプシマンが出演。ゲームで共演したふたりが20年ぶりに再開を果たした。

(画像はYoutube 「Pepsiman (PS1) – Angry Video Game Nerd」より)

 ペプシマン1996年に登場したペプシの宣伝キャラクターだ。銀色をベースにペプシの青いカラーリングのマッチョなヒーローだが、困った人を助けるために戦うのではなく、元気づけるためにペプシを届けるという方向で活躍する。

 1999年に発売されたゲーム版『ペプシマン』もCMのキャラクター性をそのまま再現しており、ペプシマンペプシを集めながら困っている人にペプシを届けるというものになっている。

(画像はYoutube 「Pepsiman (PS1) – Angry Video Game Nerd」より)

 非常にアメリカンなCMで、ゲームも英語音声に日本語字幕ということでいかにも洋ゲーに見えるが、日本でのみ発売され、ペプシマン自身も日本オリジナルキャラクターだ。ペプシマンの海外での知名度はほとんどないと言っていいだろう。

 ゲームは、3Dで再現されたステージを障害物を避けながら奥へ奥へと走っていくアクションゲームだ。ゲームの目的である「困っている人にペプシを届けに行く」というのは、CMとペプシマンを知っていればなんとかついていける世界観だが、どちらも知らない人から見れば奇妙極まる世界だ。

(画像はYoutube 「Pepsiman (PS1) – Angry Video Game Nerd」より)

 AVGNは動画内でいつものように怒りをもってゲームに鉄槌をくだしていく。ステージの道中ではペプシを拾いながらゴールを目指すが、ゴールに到着すると何故か改めて自動販売機からペプシを購入する。100本近いペプシを集めておきながら、最終的に自販機でペプシを購入するというのは確かにおかしな話だ。

 このことからペプシマンはすべての人にペプシを作るが、‟彼自身のために”ペプシを作ることはできない。」という悲しい事実にAVGNは気がついていく。

文/古嶋 誉幸

著者
一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros