斉藤りえ(画像提供:立憲民主党

「筆談ホステス」として話題になった青森市出身で元東京都北区議の斉藤りえ氏が夏の参院選比例代表に立憲民主党から立候補することになり、7日、国会内で出馬会見を行った。福山哲郎幹事長が同席した。

 

■1歳で聴力を失う

斉藤氏は青森市出身の35歳。1歳の時に病気により聴力を完全に失い、聴覚障碍者になった。著書『筆談ホステス』によると通常の高校に通うも同級生らとの関係がこじれ、不登校に。母は学校へ行くように促すも決断は重く、高校を中退した。

「人と関わることが好き」ということに気がつき、まずは、洋服店でアルバイトを始める。洋服の勉強をよくして、客に似合う服を選ぶセンスを磨いて、人気店員に。しかし、店は突如閉店してしまう。

 

■「筆談ホステス」として話題に

その後、地元、青森で家族の反対はあったものの、ホステスになった。初めは悪戦苦闘するが、筆談を通して接客するやり方で人気を得た。

その後、上京して銀座のクラブ勤務時でも筆談を活かした接客で「筆談ホステス」として話題に。

また2015年には東京都の北区議会議員選挙に新人として立候補しトップ当選、1期4年の任期を務めた。現在小学3年生の娘を育てるシングルマザーでもある。

■「多様性を認め合う社会」を

斉藤りえ(画像提供:立憲民主党

記者会見では、幼い頃から母に発声法を特訓されたという自分の声で語った斉藤氏。それを分かりやすく話すサポートが言い直し、また、手話通訳もつけた。斉藤氏は、

民主主義の象徴である国会に多様な存在の方々が参画することがこの国の多様性を向上させていく大切な一歩だと考えております。すべての人に優しい国造りの一助となるように努力をしていきます」

 

「多様性を認め合う豊かな社会、全ての人に優しい国を目指したい」

 

と抱負を語る。子供の頃から口唇術を学んだ斉藤氏は、記者からの質問にはじっと口元を見つめて答えた。

立候補の理由については、「障碍を持った一定数の国民の声を国会に届ける代表は絶対に必要」と語り、また、「働くシングルマザーの当事者でもあり、女性の社会進出やひとり親支援なども積極的に訴えていきたい」と述べた。

 

■同じろう者からエールも

会見をYouTubeで見た「トランスジェンダーのろう者」として全国で講演行脚する武島芽衣子さんは

「同じろう者が出馬したことには、たいへんな勇気をもらった。国会にも一定数の障碍者が必要だと思う。障碍者が一つの個性として輝ける社会をつくるために頑張ってほしい」

 

エールを送った。

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(取材・文/しらべぇ編集部・及川健二

「筆談ホステス」として話題の斉藤りえ前区議 立憲民主党から参院比例区に出馬へ