エイジングケアを考える時重要な「肝臓・腎臓」

肝臓・腎臓には体の中をきれいにし、解毒排泄させる働きがあります。アンチエイジングは「各臓器の機能をできるだけ低下させないこと」と言えますが、肝臓・腎臓はその働きから特に重要です。

肝臓は「沈黙の臓器」。全身に気を巡らせ微調節する機能がストレスなどでうまくいかなくなると、体にさまざまな症状が起こります。血液をきれいにする肝臓の働きをよくすることは、長生きや健康のためにも必要な要素なのです。

腎臓も体液を調整する役目があり、水分の代謝と調節を管理しています。腎は骨も支配するので、脊柱を支えるように、体幹では体の深部を巡っていきます。また、腎臓は発育と生殖をつかさどっていて、エイジングケアについては重要な臓器です。

肝臓・腎臓のケアには、中国医学の思想「経絡」を背景に持ち、内臓に働きかける陰ヨガのポーズが効果的です。

今回紹介するバタフライは両脚の内側と体幹にある腎経(腎臓系の経絡=体の中を流れるネットワーク)を刺激するポーズ。横に開いた両ヒザが蝶の羽のように見えることから、そう名づけられています。心地いい刺激を感じるくらいの伸びを感じて行いましょう。

バタフライ(蝶のポーズ)
1:座った姿勢から両ヒザを曲げて開き、両足の裏をつけ、脚を菱形にする。

2:両ヒザを開いて押すのと同時に、体重を坐骨の前側あたりに移す(少し後ろのめりなイメージ)。手は伸ばし、自然なところに置いて、自然呼吸で姿勢をキープする。

姿勢のキープを1分→2分→3〜5分と増やしていきましょう。

ライター:幸雅子
出典:『Yogini』vol.44/「プラーナの巡りをアーサナで得る」
監修:ACO/20年にわたる指導経験の後、行き着いた現在のスタイルを「テンセグリティー・ヨガ」と名づけ、全身の気のバランスを整えるアプローチを開発、指導者養成講座も全国で開催。TV・雑誌・webサイトなどでの監修を多数行う。

デトックスを促してアンチエイジングするヨガポーズ