テクノロジーの進化は、同時に新たな犯罪を生み出してしまう。カメラはすっかり小さくなった。今や誰しもが即座に写真撮影できるほどだ。しかし小型化したカメラは、ホテルトイレでの盗撮にも悪用される。



 韓国でこんなことがあった。ラブホテルの部屋に超小型カメラを設置し、利用者の夜伽をネットライブ配信していたという事件だ。800組以上のカップルが、この悪質な盗撮の被害に遭ったという。「ラブホ盗撮配信事件」は韓国のみならず、日本でも大きく報道された。



 もはや一般人も盗撮と無縁ではなくなった。ここは自己防衛をしなくてはならない。だが、どうやって? 最近では、室内の隠しカメラを発見するための製品が販売されるようになったのだ。



◆盗撮を未然に防ぐためには…



 どのようなカメラであれ、ラブホの中のやり取りを撮影するのだからレンズは必ず露出させていなければならない。レンズが物陰に隠れてしまうと、その光景を映すことができなくなるのは言うまでもない。



 ならば、特殊な光を発することでレンズの反射を捉えられないか。







SpyFinder』は、赤色LEDライトの光を盗撮カメラレンズに当ててその反射を発見するという製品である。使用者はLEDライトを発光させつつ、ファインダーを覗く。どんなに小さいカメラも、このSpyFinderにかかれば「小さな点」として露呈してしまう。



 使用者から45フィート(約13.7m)の距離にあるカメラを発見することができ、2本の単四電池で稼働する。片手で持てるサイズだから、旅行の際もかさばらないだろう。



 こうした盗撮カメラ発見グッズが、世界的に注目されるようになった。Airbnb(エアビーアンドビー)などの民泊検索サイトが普及し、いつでもどこでも手頃な価格の宿を手配できるようになったという理由も大きい。



 安いに越したことはないが、中にはその分だけ管理が疎かな宿もある。だからこそ、宿泊客は自衛手段としてこうしたグッズを携帯する必要に迫られているのだ。SpyFinderは現在、248ドル(約2万7600円)で販売されている。







◆日本のクラウドファンディングにも登場!



 そして、このSpyFinderと全く同じ原理の製品が日本のクラウドファンディングに出展されている。



 現在、「Makuake」で資金調達キャンペーンを行っている『セーフティカバーケース』は、iPhone用保護ケースである。同時にこの製品は600-700nmの赤色光を発する機能を持ち、iPhoneの動画撮影モードで盗撮カメラレンズを探し出すことができるのだ。







 そもそもがスマホケースだから、持ち運びに難儀することはない。iPhoneがそのまま盗撮カメラ発見器になる。



 対応機種はiPhone 7、8 、そしてiPhone XS、X。残念ながらAndroid端末に対応したラインナップはないようだ。一般販売価格は3750円だが、Makuakeでは2600円からの出資枠が用意されている。SpyFinderの10分の1の価格である。なお、700円の追加出資で本体に名前を入れてくれるそうだ。



◆プライベートの恋愛がネットに拡散されてしまう危険



 もしも、恋人との夜のスキンシップを盗撮されていたら?



 インターネットは恐ろしいもので、一度拡散した映像はまるで木の根のように広がっていく。もちろん非は盗撮犯にあるのだが、プライベートな恋愛関係が白日の下に晒されてしまう可能性はもはや否めなくなった。ラブホや民泊だけでなく、自宅にも盗撮カメラが仕込まれているかもしれない。



 テクノロジーの発達は、人類の暮らしをより快適なものにしてくれる。しかしその一方で、今までになかった新たな社会問題を生み出している事実も存在するのだ。我々は、それに対してどのように立ち向かうべきだろうか。<文/澤田真一>



澤田真一(さわだ・まさかず)

ノンフィクション作家、Webライター1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジーガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログたまには澤田もエンターテイナー





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