戸田恵梨香さん、有村架純さんら多くの実力派女優を擁する芸能事務所フラームに所属、映画「寝ても覚めても」（2018年公開）ではヒロイン役を演じ、アジア・フィルム・アワード新人賞にノミネートされるなど注目の女優、唐田えりかさんに単独インタビュー。芸能界に入ったきっかけや有村さんら先輩女優とのエピソード、出演するNHK総合の土曜ドラマ「デジタル・タトゥー」への思いなどを聞きました。
仕事を辞めたいと事務所に相談も
Q.モデル業に加えて、女優としても目覚ましい活躍ですね。
唐田さん（以下敬称略）「小学生の頃からファッション雑誌が大好きで、モデルになりたいと思っていました。スカウトされてこの世界に入ってから、モデル活動ができて楽しかったのですが、お芝居をやるとは全く思っていませんでした。ただ、『寝ても覚めても』で濱口竜介監督と出会い、お芝居の魅力をもっと知りたいと思えるようになりました」
Q.そこで、演技に対する考え方が変わったのでしょうか。
唐田「濱口監督から『頭で考えるよりも、相手のことをよく見て、聞いて、感じることが大切』ということを教わって、実際に演じていたとき、（シーンの）瞬間、瞬間を生きているように体感できたんです。今までお芝居をすることが正直つらかったのですが、これから出会う作品でも同じような感覚を体験したいと思えるようになりました」
Q.以前は、演技に対してどのように思っていたのですか。
唐田「お芝居は本当につらくて、お仕事を辞めたいと事務所に相談していたくらいです。その時期に、たまたまお会いした（山口）紗弥加さんが、『最近どう？ 元気？』と声を掛けてくれて、紗弥加さんの声を聞いた途端、ダーっと泣いてしまって。正直な気持ちを話したら、『今はつらくてもよいことがある前の準備期間だから、諦めるのはもったいない。続けることに意味がある』と励まされ、とても救われました」
Q.事務所の先輩女優の方から、学んだことはありますか。
唐田「事務所に所属して東京に来たばかりの頃、いろんな先輩方の現場を見学しました。皆さん親近感があって温かい人ばかりですし、誰に対しても丁寧な対応をされていて、見習っています。有村（架純）さんは、私が出演した作品の感想を連絡してくれたり、洋服も頂いたりしていつもお世話になっています」
Q.韓国の芸能事務所にも所属されていますね。
唐田「同じ事務所のハン・ヒョジュさんの現場見学で韓国を訪れたことがきっかけで、ヒョジュさんの韓国の事務所に所属することになりました。韓国でのお仕事はまだ、CMとミュージックビデオ、雑誌くらいですが、これからはお芝居もやりたいです」
Q.いろいろな人との出会いが糧になっているのですね。
唐田「『デジタル・タトゥー』でも、演出の方に『もっと明るく、テンションを上げてもいいと思うよ』と助言を頂きました。普段は明るいと言われる方ですが、お芝居になると固くなってしまうんです。今回、共演する瀬戸（康史）くんに相談したら、『思っている以上にオーバーにやると、ちょうどいいよ。唐ちゃんは感情表現が豊かだから大丈夫』と言ってくれました」
Q.作中では、女子大学生・早紀役を演じられています。
唐田「以前から大学生活に憧れていたのですが、早紀は女子アナ志望でミスコンで優勝したりと、まさにキラキラなキャンパスライフなので楽しく演じられました。『デジタル・タトゥー』は、SNSは危険と隣り合わせということを学べるドラマです。ただ、そんなに怖い作品ではないので、皆さんには楽しみながら見てもらいたいです」
土曜ドラマ「デジタル・タトゥー」（毎週土曜 後9：00）は、インターネット上の誹謗（ひぼう）中傷など、ネット空間の消えることのない傷“デジタル・タトゥー”がテーマのサスペンス。ネットに疎い弁護士・岩井堅太郎（高橋克実さん）と、YouTuber・タイガ（瀬戸康史さん）がバディーを組み、デジタル・タトゥーに苦しむ人々を救い出す姿を描きます。唐田さんは堅太郎の娘・早紀役で出演。5月18日初回放送。全5回。
オトナンサー編集部
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