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 以前、中国の国営通信社・新華社通信がAI(人工知能)ニュースキャスターをデビューさせて話題になったことがあった(関連記事)。

 人間そっくりの見た目をしていて驚きが広がったわけだが、今度はロシアのニュース番組・ロシア24がロボットニュースキャスターをデビューさせた。

 ヒューマノイドタイプのロボット・アレックスさんなんだけど、人間と類似性が高いほど落ちるといわれている不気味の谷までには至らなかったようだ。

 微妙な感じで人間とロボットの中間あたりをいっている。どっちかというと1世代前のマネキンに近い感じなのかな?

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ロシア産のソフトウェアや部品で作られたロシアっ子なロボット


Впервые на "России 24": новости ведет робот - Россия 24

 アレックスさんは、ロシア・ペルミにあるプロモボット(Promobot)により開発されたAIのヒューマノイドだ。

 頭部はプロモボットの共同創設者であるアレクセイ・ユジャコフさんをモデルにしており、使用しているソフトウェアやほとんどの部品がロシア産とのこと。

 2017年に開発がスタートし、今年の後半には最終形態となる予定。現時点では目や口など顔の表情と首が動くだけだが、最終的には四肢も可動するようになるのだとか。

 開発費は100万ルーブル(約170万円)以上で、プロモボットではさらに12体のロボットの注文を受けているという。

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流暢にニュースを読み上げてジョークをかますお茶目な一面も


 生粋のロシアっ子のアレックスさんはニュースキャスターとして番組に出演したとき、農業やマイクロファイナンス(小規模金融)などいくつかのニュースを流暢に読み上げた。

 モスクワで開催されたAIに関するカンファレンスについて伝えた際は、

この展示会での主人公は私、ロボットのアレックスでした

といって微笑むなどお茶目な一面ものぞかせた。

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酔っ払いのような虚ろな目元にロシア国民からは戸惑いの声が続出


 しかし、アレックスさんの頑張りとは裏腹に、ロシア国民からの評判はあまりよくないのが事実だ。

 「とても素晴らしいロボット」や「おもしろい!」と評価する声もあるが、微妙な人間っぽい外見と爽やかなカラーリングのファッションがミスマッチだとする意見もある。

 特に注目されているのがまるで酔っ払いのような焦点の合わない目元で、なんとなく不安になってしまう人が続出してしまったようだ。

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 人間に近いが100%ではないロボットに嫌悪感を抱くことを「不気味の谷現象」と呼ぶが(関連記事)、現状は谷にすら程遠い段階だ。

 最終形態となったアレックスさんは更に不気味さを増すのだろうか?それともそれを越えられるのだろうか?

References:Telegraph/ YouTubeなど / written by usagi / edited by parumo

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http://karapaia.com/archives/52274129.html
 

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