公式サイトの“相関図”に載っている人物だけで36人!ほかにも〈交換殺人〉の犠牲者が2人発生するなど、東京都心のマンションを舞台にしたサスペンスドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)が収拾のつかないような状況になっている。

 5月5日放送の第4話では、第四の犠牲者となった502号室の家族に息子がいることが明かされたほか、203号室の中国人留学生は、自分の部屋に不法滞在の外国人たちをかくまっていることも判明。さらにはヒロインの原田知世は、結婚間際の彼氏とは別に夫がいることまで示唆される始末だ。

 このように、第4話から見始めた視聴者ならたちまち脱落してしまいかねない「あなたの番です」。だがそんな複雑な人間関係を、バラエティ番組で効果を発揮する手法を用いることで、巧みに整理しているという。アイドル誌のライターが指摘する。

「この『あなたの番です』では、作中で登場人物の名前を大きく表示するのが特徴。それも初出時に限らず、1話の中で複数回表示することもあり、出演者が把握しやすくなっています。これはドラマでは珍しい手法ながら、バラエティ番組ではおなじみ。本作の企画・原案は秋元康氏が担当しており、その秋元氏がプロデュースするAKB48などの冠番組では、放送中に何度も出演者の名前を表示しています。これで新規のファンでも気になるアイドルをすぐに覚えられるように工夫しているのです」

 本ドラマを放送している日本テレビでは、AKB48にとって初の地上波冠番組となった「AKBINGO!」を08年から放送中。それゆえアイドル番組風の名前表示も柔軟に採用できるのかもしれない。しかも「あなたの番です」では、公式サイトにも工夫があるというのだ。

「公式サイトの“登場人物”では、舞台のマンションの『キウンクエ蔵前』の構造を模した一覧表を表示。全5階建てのどこに誰が住んでいるのかが一目で分かるようになっています。通常なら主人公を一番上に持ってきたり、もしくは中央に配して相関図を作るものですが、本作ではあえてダブル主演の原田と田中圭が“3階の住人”であると一目で分かるように配置。これにより複雑な人間関係が理解しやすくなっているのです」(テレビ誌のライター)

 どうやら本ドラマでは、鑑賞前に公式サイトをチェックしておくのが吉のようだ。

(金田麻有)

アサ芸プラス