球界の至宝巨人軍菅野智之には、試合前夜にいつも行うルーティーンがあるという。

それは、愛してやまないTBSの伝聞型紀行バラエティ「クレイジージャーニー」DVDを見ること。今年3月6日に放送された「クレイジジャーニー」の名物企画「番組を愛する豪華著名人がお気に入りのシーンを発表」に菅野本人が登場し、「試合前日には録画したやつをDVDに焼いて、宿泊先に持って行って見たりしています」と明かしていた。

番組の魅力について質問され、「僕、偉人とか、何かを成し遂げた人に興味がある」と答えていた菅野。であるならば、今夜15日放送の「クレイジジャーニー」は、もう見る前から神回確定なのではないだろうか。

今夜のジャーニーは、ニューヨークで50年にわたってアートの世界で戦い続ける前衛美術家夫婦、篠原有司男(通称・ギュウちゃん)87歳と、その妻・乃り子65歳だ。以前、この番組の別企画で1分ほどVTR出演した際、番組MCを務める松本人志バナナマン設楽統小池栄子の3人に強烈なインパクトを残したふたりが登場する。

松本人志「ギュウちゃんの言っている事は……」
番組公式ページの予告映像では、御歳87歳の“ギュウちゃん”が拳にはめたボクシング・グローブにペンキを塗りつけ、巨大なキャンパスを殴りつけて絵を描く様を見ることができる。

これこそ篠原有司男の代名詞「ボクシング・ペインティング」。2003年頃、福山雅治とともに出演したポカリスエットのCMで、この「ボクシング・ペインティング」を披露した姿を覚えている人もいるのではないだろうか。

60年代に始めたこの手法がいま、世界を舞台に脚光を集めている状況で、全米放映のCMではNBAスター選手とともに起用されている。

一方の妻・乃り子は、ニューヨークで有司男と出会い、人生を翻弄された人物。自らの分身であるキューティと、夫のギュウちゃんを模したブリーという男を描いたドキュメンタリーコミック『CUTIE AND BULLIE(キューティー&ブリー)』シリーズで、独自の才能を開花させた。

そんな破天荒夫婦のこれまでの歩みと、意外で豪華すぎる交友関係。そして、生活費を気にしつつもニューヨークアーティストとして生き抜こうと苦闘する姿が今回の「クレイジジャーニー」のテーマだ。

87歳&65歳の今も現役バリバリで芸術活動に没頭する夫婦の生き様を見た松本人志は「ギュウちゃんの言っている事は、俺はいちいち正しいと思ったね」と共感。思わず「お笑い論」も交えて、自身の信念を語る一幕もある。

まさに“人生が芸術”のおふたり『人生丸ごとクレイジー』
番組の総合演出を務める横井雄一郎は、今回の放送を前にこんなコメントを残している。

「篠原有司男さん&乃り子さん夫妻は、作品が売れようが売れまいが、己を信じて我流を貫き、圧倒的な信念で戦い続ける、まさに“人生が芸術”のおふたりです。自分の好きなことに没頭し、熱狂しているとこんなにも若くてカッコいいのかと気付かされます! ぜひ、『人生丸ごとクレイジー』を味わっていただきたいです」 

じつは、事前に、横井さんの「今回のジャーニーは凄い、たくさんのひとに見てほしい」という強い思いを伝え聞き、番組を一歩先に見せてもらっている。
すばらしかった、見てほしい。

ちなみに、きょう15日に行われる伝統の阪神×巨人戦は、菅野智之が先発予定だ。ということは、昨夜「クレイジジャーニー」のDVDを見たのだろうか? そしていつかまた、今夜の篠原有司男&乃り子夫妻の生き様を試合前日に見るのだろうか?

3月6日放送回で)試合前夜に番組DVDを見て、次の日の調子は大丈夫ですか? と番組スタッフに問われた菅野は、こう答えていた。

「こういう成績(2年連続沢村賞&年俸6億5千万円)をおさめているのも……(「クレイジジャーニー」の)おかげさまです」

この男もまたクレイジーである。
オグマナオト)

(c)TBS