欧州5大リーグは、シーズンの佳境を迎え様々なデータが収集されている。その中でも、2桁得点2桁アシストを達成できる選手はごくわずかだ。
統計サイト『Whoscored.com』によると、今シーズンの欧州5大リーグで2桁得点2桁アシストを達成しているのは10選手。その内訳は、プレミアリーグが最多の3名、次いで、リーガ・エスパニョーラ、ブンデスリーガ、リーグ・アンが2名ずつ、そしてセリエAが1名となっている。
この中で最多得点を記録しているのは、バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシで34得点。最多アシストは、チェルシーのベルギー代表MFエデン・アザールで15アシストを叩き出している。プレミアリーグは先週末でシーズンを終えたが、その他4リーグはまだ試合が残っており、さらに多くの“2桁得点2桁アシスト”達成者が出てくるかもしれない。
以下、欧州5大リーグで2桁得点2桁アシストを達成している10選手を紹介する。
※カッコ内は「年齢/所属クラブ/代表(国籍)」
写真=ゲッティイメージズ
欧州5大リーグで最も多くのゴールを生み出しているのは、やはりこの男。バルセロナの総得点(88点)の実に53%に絡んでいる。すでに昨季のスタッツ(34得点12アシスト)を上回っており、61得点(43得点18アシスト)に関わった2014-15シーズン以降での自己ベストを記録した。
◆ニコラ・ペペ(23歳/リール/コートジボワール代表)今季のリーグ・アンで最も大化けした選手だろう。リール加入1年目となった昨季は13得点4アシストを記録。キャリアベストの数値を叩き出したが、今季はさらにその数字を伸ばして初の2桁得点2桁アシストを達成した。得点関与数はキリアン・ムバッペ(30得点7アシスト)に次ぐリーグ2位。その活躍ぶりは“怪物級”と言っても過言ではない。
◆エデン・アザール(28歳/チェルシー/ベルギー代表)28歳を迎えた今季は、キャリアベストのパフォーマンスを披露した。リーグ戦での2桁得点2桁アシストは、リールに所属していた2011-12シーズン(20得点16アシスト)以来となる自身2度目のこと。プレミアリーグで得点、アシスト共に「15」以上を記録するのは、2003-04シーズンにアーセナルに所属したティエリ・アンリ氏(24得点20アシスト)以来、史上4人目の快挙となる。
◆ラヒーム・スターリング(24歳/マンチェスター・C/イングランド代表)2シーズン連続で2桁得点2桁アシストを達成。18得点11アシストを記録した昨季の成績を上回ることはできなかったが、この1年の成長ぶりはむしろ数字に表れないところにある。左右のウイングはもちろんのこと、センターフォワードとして起用されることも多く、ゴール前でのプレーの精度も著しく向上した。間違いなく、プレミアリーグ連覇の立役者の一人である。
◆ジェイドン・サンチョ(19歳/ドルトムント/イングランド代表)ここまで、10代プレーヤーでは唯一の2桁得点2桁アシストを達成。メッシを上回る14アシストを記録しており、欧州5大リーグ最多15アシストを叩き出すアザール超えも視界に捉えている。もっとも、昨季はブンデスリーガ12試合に出場して1得点4アシスト。得点関与数はこの1年で実に5倍の伸びを記録しており、今季、最もブレイクスルーを果たした選手と言えるだろう。
◆パブロ・サラビア(27歳/セビージャ/スペイン)2011年にヘタフェでリーガ・エスパニョーラ初出場を果たしてから8年。レアル・マドリードの下部組織で育ったレフティーがついに覚醒の時を迎えた。2桁得点、2桁アシストは、共にキャリアで初めてのこと。セビージャは後半戦に入ってスランプに陥ったが、調子を落とすことなく結果を出し続けている。スペイン代表入りが待ち望まれる選手の一人だ。
◆ドリース・メルテンス(32歳/ナポリ/ベルギー代表)2016-17シーズンに自己最多28得点を記録したものの、昨季は18得点、今季は14得点とゴール数は右肩下がり。しかし、キャリアで初めて2桁アシストを記録するなど、プレーの幅は年齢と共に広がっている。5月4日のセリエA第35節カリアリ戦ではリーグ通算82得点目となるゴールを奪い、ナポリのレジェンドであるディエゴ・マラドーナ氏の記録を上回った。
◆アンヘル・ディ・マリア(31歳/パリ・サンジェルマン/アルゼンチン代表)今年2月に31歳の誕生日を迎えたが、持ち前のテクニックと攻撃センスに衰えは見られない。今季はパリ・サンジェルマン加入1年目の2015-16シーズン(10得点18アシスト)以来となる2桁得点2桁アシストを達成。チームはリーグタイトルの1冠に終わったが、その活躍ぶりを評価されてリーグ・アンの年間最優秀選手にノミネートされた。
◆レロイ・サネ(23歳/マンチェスター・C/ドイツ代表)10得点15アシストを記録した昨季ほどの輝きは見せられなかったが、2シーズン連続で2桁得点2桁アシストを達成。今季は直接フリーキックという新たな武器でチームを助けるなど、成長の跡も示した。ちなみに、得点とアシストはどれも先発した試合で記録。“ジョーカー”としての怖さも身につければ、万能プレーヤーにまた一歩近づくことになる。
◆トルガン・アザール(26歳/ボルシアMG/ベルギー代表)兄エデンに負けじと、弟トルガンも2桁得点2桁アシストの金字塔を成し遂げた。名門ボルシアMGで背番号10を託される青年は今季、アシスト数を倍増(5→10)させて自身初の偉業を達成。昔からポテンシャルは兄に見劣りしないと言われていたが、ついにその才能を開花させた。今夏の移籍を確実視されており、兄弟そろってのステップアップが期待される。
(記事/Footmedia)
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