教室maroke/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

長年問題視されながら、減ることのない学校でのイジメ問題。苦にした学生の自殺も多く、社会問題化している。事案がなかなか減らない要因の1つに、教師の「対応のまずさ」がある。

見て見ぬふり、放置するなど、教師のイジメに対する対応が問題視されるなか、ありえない事案が福島県の中学校で発生した。

 

■黒板にイジメを促す書き込み

事案が発生したのは昨年10月。48歳の教師が授業中、中学3年生の男子生徒が整髪料を付けすぎていたことを咎め、注意を与える。

その後教師は、何を思ったか黒板に「○○(実名)が調子に乗っているから、みんなでイジメよう」と書く暴挙にでた。揶揄された生徒のショックは計り知れないものがあっただろう。

教師にイジメを促され、傷ついた生徒を救ったのは学校長。校舎を巡回していた際に書き込みを発見し、直ちに消すよう指導したうえ、謝罪を促した。

 

■生徒は不登校に

教師は不適切行動後、生徒に謝罪を入れる。一度は受け入れた生徒だが、その後間もなく不登校となり、1月から2月は全休。卒業式もでないまま、中学生活を終えた。

許しがたい行動の動機はなんだったのか。教育委員会の調べに対し「生徒と信頼関係があり、冗談で書いたつもりだった」などと述べているという。

事態を把握した福島県教育委員会は、この教師を減給6ヶ月の懲戒処分に。依願退職など予定はなく、今後も教師を続けていく模様だ。

■教師に怒りの声

黒板に生徒を「イジメてやろう」と書いた教師に、ネット民から怒りの声が相次いでいる。

「調子に乗っているのは明らかに教師。不愉快極まりない」

 

「教師が中学生のようなノリで生徒をイジメていることに怒りを禁じ得ない」

 

「なぜ減給で済むのか。懲戒免職が妥当だと思う」

 

「人の気持ちが全然わかってない。『冗談でした』なんてとんでもない」

 

「教師にあるまじき行為。子供を預けたくない」

 

 

■「おかしい教師」が増えている

教師の行動はイジメを助長しており、明らかに不適切なもの。人を教える資格がないといわれても致し方ない。しかし今回のような「おかしい教師」は、一定数存在しているようだ。

しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,348名に教師について聞いた調査では、世代が上がるごとに「おかしい教師が増えている」と感じる人の割合が増加傾向にあることがわかっている。とくに、60代の女性はなんと8割が教師に不信感を持っているのだ。

子を持つ親の世代になればなるほど、「おかしい教師が増えている」と感じる割合が高まっている様子。もちろん大方の教師は真面目に職務を全うしていると思われるが、異常行動にでる人物も少なくないのが現状だ。

不祥事を抑止する意味でも、処分を厳しくしたほうがいいように思えるのだが、福島県教育委員会は減給6ヶ月が妥当と判断した模様。この教師が再び同じような行動に出ないことを祈りたい。

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(文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2017年8月25日~2017年8月28日
対象:全国20代~60代の男女1348名(有効回答数)

黒板に生徒を名指しで「みんなでイジメよう」と書いた教師に怒りの声 処分の軽さにも批判