世界3大料理の1つに数えられている中華料理では様々な調味料が使用されており、醤油もそのうちの1つだ。中国語でも醤油は「醤油」と書かれるように、もともと中国から日本に伝わった調味料と言われているが、同じ醤油でも日本と中国では「味」が大きく違っており、日本や中国以外の国では料理人が醤油を使う場合、日本の醤油の方が好まれていることに疑問を抱く中国人は多いという。中国メディアの今日頭条は12日、日本と中国の醤油を比較する記事を掲載し、多くの料理人が日本の醤油を好んで使用する理由について考察した。

 記事はまず、中国は言わずと知れた「食の大国」であり、ありとあらゆる美食を堪能することができる国だと主張、日本は中国から大きな影響を受けた国であり、料理で使用される醤油も中国から伝わって日本に土着した文化の1つであると論じた。

 続けて、中国の醤油の歴史は古く、3000年も前から醤油が製造されていると指摘。以前は肉類から醤油が製造されていて、位の高い人しか使用できない高価な調味料であったと指摘する一方、大豆による製造法が確立されたことで誰でも使用できる調味料になったと紹介した。

 では日本と中国の醤油は何がどのように違うのだろうか。記事は「醤油の作り方は大きく分けて2種類あるが、中国の場合は低塩固体発酵法と呼ばれる発酵にかける時間が短い製造方法がメイン」となっていると伝え、発酵にかける時間が短いため製品をすぐに出荷できるメリットがあるが、味や風味が劣るというデメリットがあると強調。日本で最も多く流通している醤油は長期間熟成、発酵させた本醸造タイプであるため、味や品質が中国式の醤油よりも格段に良いと論じた。

 また、日本の醤油にはもう1つ、中国ではどうしても敵わない強みがあると指摘し、それは「きれいな水」と「醤油作りに適した気候」であると強調。中国の地下水は化学物質で汚染されている場所が少なくないと強調し、醤油は中国から日本に伝えられたものであるとしながらも、「今では世界の多くの料理人が日本の醤油を好んで使用するほどまでに差が開いてしまった」と主張した。

 中国では様々なメーカーが醤油を製造・販売しているが、中国で販売されている醤油には、様々な添加物が加えられている。そのため、醤油本来の味ではなく、化学調味料の味がする商品も多数あるのが現状だ。中国を訪れる機会があれば、スーパーに並んでいる調味料を味わってみるのも良いかもしれない。多くの料理人が日本の醤油を好んで使用する理由が理解できるはずだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

醤油は我が国から日本に伝わったはず! なのに「なぜ日本の醤油のほうが高評価なのか」=中国メディア