泥んこ遊びが子どもに与える効果とは?

泥だらけで遊んでいる我が子を見ると、つい手間のかかる洗濯のことや、泥で汚れる家のことを考えてしまうかもしれません。ドロ汚れは確かに落としにくいし、床は砂や泥でざらざらになるし、最近は、泥の中に住んでいる菌が心配になるママも多いでしょう。でも、子どもの泥んこ遊びには、子どもの成長に欠かせない効果がたくさんあることがわかっています。ここでは、親が知っておきたい泥遊びの効果をまとめてみました。



・心を豊かにする 泥の感覚は、そのときどきで変化します。寒い日は冷たく、時にざらざらしたり、雨のあとはとろとろしたり。泥遊びは、子どもの五感をたくさん刺激してくれます。実際、幼稚園や保育園では泥遊びは「感覚遊び」と言われているほどで、それは健全な心の発達をも促してくれる効果があるようです。水を混ぜれば柔らかくなり、乾けば固くなるその特性を子どもたちは自然と学び、いろいろな形を作って遊ぶことが出来ます。おままごとではお団子やおにぎり、夏になれば水遊びと組み合わせて、水を足してお味噌汁やチョコレートなどなど、子ども達の想像力は尽きません。山を作ってトンネルを掘って、ダムを作って・・・。泥んこ遊びはこうした自由な発想を手助けし、子どもの想像力を豊かにしてくれるのです。



・社会性が身につく 泥遊びができる場所、いわゆるお砂場は都内では特に減少していますが、代わりにプレーパークと言って泥遊びができる場所を作る自治体やNPOもあり、異年齢の子どもたちが自由にどろんこ遊びができる場所となっています。そこは子どもたちにとっての小さな社会。山を作る子どもたち、泥で作った食べ物を並べてレストランを開く子どもたち、ときにスコップバケツなどを貸し借りしたり、取り合いをしてケンカになったり。一緒に協力して大きな川を作ることも出来ますし、また時には小さい子が悪気なくそれを壊してしまって揉めたりもします。でも、そういったこと全てが子どもたちの社会性を育むのです。



・創造力や集中力がつく 泥遊びに熱中している子どもを見ていると、その瞬間にどっぷり浸かっているのが見て取れます。それは、その子の中で集中力が養われているという証拠。なるべく邪魔をせずに、心ゆくまで楽しませてあげましょう。集中していると、おのずと創造力も生まれます。



リラックスストレス解消になる 泥や砂を触ることで、脳内にセロトニンというリラックスホルモンが分泌されます。セロトニンは、感情や気分のコントロール、精神の安定に深く関わっているホルモン。セロトニンが不足すると、心のバランスを保つことが難しくなるそうです。泥んこ遊びは、意外にもストレス障害やうつの予防をし、心のバランスを保つことに一役かうのですね。



・免疫力が高まる 土の中にはたくさんの雑菌が住んでいます。ですが、幼少期に多くの菌に触れておくことは、その後の免疫力に良い影響を及ぼすことにもなります。土に触れることでそれらの雑菌に対する抵抗力を養うことができるそうで、どろんこ遊びは子どもの免疫力を高めるためには絶好のチャンスなのです。また、泥遊びとなると、必然的に外で遊ぶことになります。夏は暑く、冬は寒い屋外でも元気に遊ぶことで、丈夫な体を作ることにつながるのですね。



・あると便利な道具や持ち物




『 □スコップ □じょうろ □タオル または□使い捨てのお手拭き または□ウェットティッシュ □着替え □長靴 』




泥はそれだけで楽しい遊び道具になりますが、例えばスコップやじょうろなどがあると遊びに幅が出て楽しいでしょう。タオルや、使い捨てのお手ふきやウェットティッシュがあれば、遊んだあとすぐに汚れが落とせて良いかもしれません。 また、靴下や靴もドロドロになってしまうのが困る場合は長靴を履かせて、常に靴下の替えを持っていると安心です。「今日は泥遊びするかも」と思ったら、肌着も含めて着替えを一式持ち運びましょう。子どもがどんなに汚れても平常心で見守る事ができますよ。



・場所選びの注意点 泥遊び用に設置されたプレーパーク以外の自然の中で泥んこ遊びをする場合、水場が近いとぬかるむ可能性があります。雨のあとなどは特に要注意です。長靴がぬかるみにすっぽり埋まって出てこなくて子どもがパニックになるなんてこともあるので、お子さんから目を離さないようにしましょう。



泥んこ遊びの注意点

・見守り方 なるべく自由にさせてあげて、あまり干渉はせず、子どもたちの創造力にまかせて見守るのがおすすめです。近くにいるママやパパに口を挟まれながらでは、せっかく集中したいのに出来ません。 ただ、前述したとおり泥を触ること自体はセロトニンを分泌させ、脳の活性化やストレス解消に役立つことがわかっているので、ママもパパも、たまには一緒に泥遊びにチャレンジしてみるのも良いかもしれません。



泥んこ遊びをするために

・おすすめの服装 確かに泥んこ遊びのあとは服も靴も汚れますが、洗濯すれば汚れは落ちます。市販の泥汚れ用の石鹸や洗剤を使うのもおすすめです。気になる場合は泥遊び用の服を用意することで、ママのストレスの軽減に役立つかもしれません。洗濯の仕方は以下に詳しくまとめてみます。



・汚れた服の洗濯のしかた 泥汚れは衣類の素材の奥にある繊維に絡みついているので、通常は洗剤でも浮きにくく、水にも溶けないことが多いです。正しい泥汚れ洗濯の順序としては、まずは泥が付いた洗濯物を乾かして、泥や砂を落とすことからスタートです。濡れると繊維の奥まで入り込んでしまう泥ですが、乾かすことで浮き上がる習性があるのだとか。乾いたあとはブラシでこすったり手でパンパンと叩いて泥や砂を落とします。 次に、ぬるま湯の洗剤液につけ置きします。かなり頑固そうな泥汚れの場合は、つけ置きのあと、固形石鹸を塗り込み、つまみ洗いをするのもおすすめです。その後はいつも通り、既定量の洗剤を入れて洗うだけ。どろ汚れの洗濯も、慣れてしまえばそれほど億劫ではありません。お子さんの健全な発育にこれほどメリットの多い泥んこ遊び。どんどんさせてあげたいですね。



子どもの五感を刺激する泥んこ遊び!その効果と遊び方を紹介