子ども達が事故や事件に巻き込まれることを防ぐためには、周囲の大人たちが注意を払うことに加え、子どもたちに安全教育を施すことも非常に重要だ。中国メディアの今日頭条は16日、「子どもへの安全教育の点で、中国はスタートラインの時点で日本に負けている」と指摘する記事を掲載した。

 記事は、日本の幼稚園で行われている「安全教育」に着目し、「その多くが中国の幼稚園では行われていないものだ」と指摘。日本では独自の教育安全プログラムに基づき、幼稚園から子どもたちが危険を予測しつつ、危険を回避する能力を身に付けられるように、様々な方法で教えていると紹介した。

 たとえば、幼稚園での生活を通じて、「子どもに危険な場所、危険な物や状況を体験させて、どのように対応すべき」を教え、「災害、交通、生活」の3つの方面で実際的な訓練がされていると指摘し、地震が起きたら頭を守って、机の下に隠れるといった対応は幼稚園児でも知っていると紹介。日本人の親も「子どもが様々な状況にぶつかるのは正常な事で、親が過保護になり過ぎることは子どもの成長を阻害する」と考えていると説明した。

 中国の親たちも子どもの安全には高い意識を持っており、通学時の送迎は幼稚園だけでなく小学校に上がっても続けられている。それには絶えず混雑している交通事情もあるが、子どもを誘拐から守るという切実な事情もある。反面、親が過保護になり過ぎる傾向があり、親の危機意識は強いが、子どもが自分で判断して行動する機会を逸しているとも言える。

 日本の幼稚園や日本人の親は「危ないからさせないではなく、危ないからこそ体験させて理解させる」という方法を取っていると伝え、その成果を目にして多くの中国人は「中国の子どもはすでにスタートラインで日本に負けている」と感じたようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国の子どもは「安全教育」の点で「スタートラインで日本に負けている」=中国メディア