中国では「少年強則国強」という言葉が広く知られている。これは「子どもは国の将来を担う存在であり、子どもが優れていれば国も優れる」という意味合いであり、まさに真理であると言えよう。

 中国人は教育熱心な人が多く、多くの親は子どもの成長と未来に大きな関心を抱いている。子どもの成長にとって食事は非常に重要な要素であり、中国でも子どもに栄養価の高い食事を取らせたいと思っている人は多いが、中国の学校では給食制度はほとんど整備されていない。また、一部の学校の食堂ではカビが生えた食材を使って食事を提供していたことが発覚して大きな問題となるなど、改善の余地は多いにあるのが現状だ。

 中国メディアの網易はこのほど、日本の小学校で提供されている給食を紹介する記事を掲載し、「日本の子どもたちが将来優れた人材に育つであろうことが給食から見て取れる」と伝える記事を掲載した。

 記事はまず、子どもたちは国の将来を担っていく大切な存在で、子どもの習慣を観察することによって国の未来について予測することができると指摘、だからこそ各国は子どもの教育を非常に重視していると論じた。さらに、日本の文化や教育方法は多くの中国人が認めるところとなっているが、学校給食を見れば日本の優れた教育についてより深く理解できるだろうと指摘した。

 続けて、日本の学校で提供される給食は「栄養バランスが非常に良く考えられた献立」となっていて、単なる食事の提供ではなく、子どもの教育の場ともなっていると紹介。学校の敷地に余裕がある場合には、子どもたちの給食に使用する目的で果物や野菜を育てることによって、食物が体に及ぼす影響や農業の大変さについて子ども達に学習させると伝えた。

 さらに、給食の配膳から片付けまで子どもたちが自ら分担して行うことや、食事の際のマナーについて教えることは「中国国内では大学であっても行われていないことである」と伝え、日本の給食を見れば「子ども達が将来優秀な大人に成長するであろうことが容易に見て取れる」と強調した。

 中国では給食が提供される学校も一部で存在するが、多くは自宅に一度帰って昼食を取ることが多い。学校で提供される食事であっても栄養士が管理していないケースが多く、栄養価が偏った食事であることが観察されている。国の将来を担っていく子どもの健やかな成長を実現するうえで、中国はまだまだ改善の余地があると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の小学校の「給食制度」は素晴らしい、単なる食事の提供ではないぞ=中国メディア