日本野球機構NPB)は、東京ビッグサイトTFTホールで「NPBeスポーツシリーズ スプラトゥーン2」を5月18日と19日に開催した。2日間で集まった観客は2202人で、インターネットの生中継は合計10万人以上が視聴。5000人以上が観戦に応募した。令和元年の初代王者に輝いた球団は、横浜DeNAベイスターズだった。

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 NPBeスポーツシリーズ スプラトゥーン2は、Nintendo Switch用タイトル「スプラトゥーン2」を使ったプロ野球12球団の対抗戦。ルールは「ナワバリバトル」。「第4回スプラトゥーン甲子園」の出場チームから参加希望を募った。希望チームは書類選考や面接、ドラフト会議を経て、12球団それぞれの代表チームとして頂点を争った。

 1日目は総当たり戦で、セ・パ両リーグの優勝チームを決定。セ・リーグ横浜DeNAベイスターズ所属のハイパービーム、パ・リーグオリックス・バファローズ所属のLibalent Calamariが優勝した。2日目は、セ・パの代表決定トーナメントを行い、両リーグの代表が“e日本シリーズ”で戦った。

 e日本シリーズで戦ったのは、福岡ソフトバンクホークス所属のGGBOYZと、横浜DeNAベイスターズ福岡ソフトバンクホークスは、前日に敗れたオリックス・バファローズリベンジを果たして、代表に登りつめた。

 福岡ソフトバンクホークス横浜DeNAベイスターズが戦ったe日本リーグは3本先取。席に入りきらないほど大勢の観客が、大歓声をあげながら白熱した戦いを見守った。どちらが勝ってもおかしくない激戦の末、3-1で横浜DeNAベイスターズが勝利した。

 同チームキャプテンの「けいとぅーん」選手は、「強豪チームである福岡ソフトバンクホークス(GGBOYZ)に勝って日本一になれて嬉しいです。沢山の応援をいただくことができたお陰です。ありがとうございました」とコメントした。

 表彰式に登壇したNPBの斉藤惇代表理事は、「勝つために一生懸命な姿勢は、野球もeスポーツも同じで、それを見て盛り上がるファンも同じ価値観を持っていると感じた」と述べた。

 大会中は観戦者が多く、試合が実際に行われている会場と別にサブ会場を用意した。物販コーナーではユニフォームやタオルなど公式グッズを販売。同じエリアには、選手との交流スペースが設けられており、選手と一緒に撮影したり、サインを求めたり、握手するファンが列を作った。

 協賛企業にはゲーミングデバイスメーカーのASUSが加わっており、大会で選手たちが使用した液晶ディスプレイを提供したほか、優勝賞品としてゲーミングヘッドセットなどを用意した。

 斉藤代表理事によると、「野球にセ・パの両リーグがあることを知らない人もいた」とのことだが、当日は「NPBeスポーツシリーズ スプラトゥーン2」仕様のユニフォームを着て応援するファンは大勢いた。また、選手紹介や解説・実況では球団名がしきりに呼ばれていたので、「球団名だけは分かるようになった」といった観客もいた。会場に野球体験コーナーがあるなど、野球ファン拡大に向けた“入り口”は広かった印象だ。

 斉藤代表理事は、「私たちもこういったゲームがあることを知らなかったので、勉強になった。お互いの理解が深まり、今後さらに面白くなる」と話した。2回目の実施については「まだ分からない」としたが、選手たちは「次にこうした機会があったら、また参加したい」と口々に語っていた。

NPBeスポーツシリーズ スプラトゥーン2の初代王者は横浜DeNAベイスターズ