アーセナルは21日、アゼルバイジャンのバクーで行われるヨーロッパリーグ(EL)決勝、チェルシー戦の遠征メンバーにアルメニア代表MFヘンリク・ムヒタリアンを招集しないことを発表した。

アルメニアアゼルバイジャンの政治的な問題を理由にムヒタリアンを招集しない決断を下したアーセナルは以下のような声明を発表している。

「私たちはヘンリク・ムヒタリアンがヨーロッパリーグ決勝チェルシー戦の遠征メンバーに入らないという事実を残念ながら発表しなければなりません」

「私たちはミッキー(ムヒタリアン)がメンバーの一員に入るためにあらゆる選択肢を徹底的に探しました。しかし、私たちとミッキー、その家族との話し合いの結果、彼が遠征メンバーを外れるということで合意しました」

「私たちはUEFAに対して、今回の状況に関する懸念を書面を通じて伝えました。ミッキーは私たちがファイナルに進むうえでキープレーヤーの1人となっており、彼の不在はチームとして大きな損失です」

「私たちのプレーヤーがこのような状況で大きなヨーロッパの大会の決勝でプレーするチャンスを逃すことを非常に残念に思います。それはフットボーラーのキャリアにおいてめったに起こらない事例だからでもあります」

「週末にバクーに出発するまでミッキーは私たちと共に調整を続けます」

アルメニア代表のキャプテンであるムヒタリアンは、アゼルバイジャン西部のナゴルノカラバフを巡る両国の紛争による安全上の問題から昨年行われたELグループステージのカラバフ戦のアウェイ遠征に帯同せず。また、ドルトムントに在籍していた2015年の同大会でもガバラとの試合を欠場した背景がある。

これを受けて、アーセナルは同選手の遠征メンバー入りに向けて欧州サッカー連盟(UEFA)からの保証を求めていた。

また、アゼルバイジャンの英国大使であるタヒル・タギザーデ氏は、イギリススカイ・スポーツ』でムヒタリアンの身の安全を保証する旨の発言をしていたが、最終的に同選手の欠場が確定した。

サムネイル画像