Point
■フランスでは農業会議所が、特定の地域の農家に「パンツを埋める」ことを指示している
■これは「土壌のテスト」の一環で、パンツの分解が激しいほうがクオリティの高い土とされる
■もともと農薬や耕作による土への影響を知らせるためのキャンペーンとして始まったものだった
これがホントの「勝負パンツ」…?
パンツを土に埋める農家がフランスにいる。パンツとはもちろん、常識的な人であれば身につけているいわゆる下着なアイツのことだ。
冗談のように聞こえるかもしれないが、これにはれっきとした理由がある。
パンツで土のクオリティをテスト
フランスのマルヌ県北東部には、フランスの農業指導の役割を担う、農業会議所からの指示を受けている農家がいる。その目的は「土壌の質をテストする」ことだ。
このテストの名前は「En terre ton slip (あなたのパンツを地中に) 」というもので、2019年の5月27日〜6月2日の間に、農家は綿のブリーフを地中に埋めることが奨励されている。
パンツを埋めておよそ3ヶ月が経つと、農家はパンツを掘り返し、それらが土の中でどの程度分解されたのかをチェックする。
そのときパンツがボロボロになっていればいるほど、土の状態には良い評価が与えられる。なぜなら、健康な土であるほど虫や菌類やバクテリアが多く含まれており、それらがパンツに容赦ない攻撃を仕掛けると考えられるからだ。
パンツでキャンペーン
この奇妙な試みは今回が初めてのことではない。2018年にはコート・ダジュール、ヴァール県の210の農家が、パンツを風光明媚な保養地の土に埋めた。
発案は2017年、カナダの土壌保全審議会である「Soil Conservation Council of Canada」だ。彼らはこのキャンペーンにより、殺虫剤や耕作によっていかに土壌の質が悪化しているのかを伝えたいとのこと。
最初はなぜパンツ?と思うかもしれないが、なるほどこれがキャンペーンであるならば、その効果はバツグンだろう。
それにしても彼らは、本当に自前のパンツを埋めているのだろうか?だとすれば、農業会議所は農家のパンツのストックを守るための「パンツ補助」の予算を捻出していなければならないと思うのだが…。
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