ワシントン 21日 ロイター] - 米国土安全保障省は、メキシコとの国境対策の追加予算が議会で承認されなかった場合、空港などで保安検査を担う運輸保安庁(TSA)の経費から2億3000万ドル以上を転用する方向で検討している。関係者が明らかにした。

NBCニュースメキシコ国境の緊急対策費11億ドルに関する資料を引用して、TSA経費の転用計画について先に報じていた。

下院歳出委員会は21日、国土安全保障省から既に手当てされた予算の使途を変更するとの通知は受け取っていないとしている。

NBCニュースはTSAが空港の監視機器の購入経費である5000万ドルと負傷した職員に対する補償基金から6400万ドルを転用する可能性があると報じていた。

トランプ政権は今月1日、議会に対しメキシコとの国境沿いの移民問題に対応するために45億ドルの緊急予算を要請している。

国土安全保障省の報道官は「南部国境における人道と国家安全の危機に対応するため全ての選択肢を検討している」とする声明を出した。同省の職員および移民の安全と生活を守るための「財政メカニズム」を探っているとした。

TSAの職員などの労組である米行政府職員連合は声明で、TSA経費の転用によってトランプ政権は再び「危機」を作り出すことになると批判。「TSAは資金と職員が既に不足しているにもかかわらず、旅行シーズンのピークに近いこの時期に資源を転用すれば業務上の大惨事を招くことになる」と強調した。

 5月21日、米国土安全保障省は、メキシコとの国境対策の追加予算が議会で承認されなかった場合、空港などで保安検査を担う運輸保安庁の経費から2億3000万ドル以上を転用する方向で検討している。写真はメキシコ国境のフェンスを閉鎖する国境警備員。15日にテキサス州エルパソで撮影(2019年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)