ねえ先生、こんなのおれが知ってる国分寺じゃないよ。ここどこだよ。

くぼんだ駅前ロータリーマクドナルドも、養老乃瀧も寿司屋もない。

どこまでいっても北口はしゃれたショッピングモールのトンネルが続いて、やっと出たと思ったら、見上げてひっくり返るほど高い構想マンションが2棟もたってる―――。

きょう、仕事で国分寺にいった。中央線の電車も超おおおおお久しぶりに乗った。

なんだこれ。どこがキャバクラ街だったっけ、どこが駅前だったっけ?

画材屋はまだあるの? 西武バスの専用道はあるの?

大学時代を武蔵小金井 国分寺ですごしたジブンは、ブンジの大未来博にぽかーん。もうついていけない。自分が過ごした街じゃない。

東京学芸大学という、「ああ、東急東横線の駅ね」といわれる残念な大学。3流4流5流、いやC級D級いやいやZ級の大学で、バカみたいに呑んだ。歌った。笑った泣いたバンドした。

いま東京メトロに勤めてる先輩に、「おとこ、おんな、つくえ、オ★ンキータウンコクブンジ」と叫んで無理やり呑まされた時代の国分寺は、もうひとかけらもない。

あのころのブンジのファイルは、削除されたうえに「ゴミ箱を空にする」だった。

これじゃ、業界がトップに位置づける街、35年ローンという国策をあてつける街と変わらない。ひとっつも変わらない。

流行りでいろいろテレビとかでちやほやされて気取る武蔵小杉とぜんぜん変わりない。どこでもこうした現象が起きてる。

JRに変わり、国鉄時代の駅舎がこわされて、同じ設計思想の駅が増えた時代と同じ。大宮駅仙台駅の区別がつかなくなったのと、同じ。

なんだよこれ。

うそうそ。ただのねたみ。嫉妬。インタビュー中、泉ピン子にいきなりいわれた言葉を思い出す。

あんた、嫉妬で生きちゃだめよ。男は嫉妬で生きちゃだめ」

いきなり、会った瞬間にいわれたことがあった。そんなことも思い出した。

国分寺、いいね。もうブンジじゃない。立派な国分寺だよ。

帰りの中央線電車のなかから―――。