メディア対応は試合終了から50分後、メディアを気遣う「お待たせしました~」

ツインズ 8-3 エンゼルス(日本時間22日・アナハイム

 エンゼルス大谷翔平投手は21日(日本時間22日)、本拠地のツインズ戦で8試合連続フル出場。前日に右手薬指に投球が直撃。志願のスタメン出場した試合は6回の第3打席で右前打を放ち、3試合ぶりの安打、自己最長9試合連続出塁をマーク。4打数1安打で打率.250となった。チームは救援陣が崩壊して3連敗。

 試合終了から約50分後。大谷の声が他の同僚が帰路につき“空っぽ”となったロッカールームに響いた。

「お待たせしましたぁ~」

 メディア対応まで負傷した右手治療をしていたのだろうが、明るい声のトーン。心配顔の周囲をヨソに、その表情はリラックスしていた。

 前夜の8回。左腕・ロジャースの150キロに迫るツーシームが右手薬指にもろに受けた。試合中はポーカーフェイスで顔に出さない24歳が珍しく打席付近で悶絶。試合後にオースマス監督は「早いうちに戻れるだろう」と早期復帰を示唆したものの、現場の空気感は「21日欠場」だった。
 
 だが、大谷はそうはさせない。「ケガから学ぶことは何もない」と飢える24歳だ。負傷後にレントゲン検査で骨に異常がないことを確認すると、アイシング治療に加え、腫れや内出血を防ぐために患部を圧迫。この日の起床後には球団関係者へ患部の写真を送り、通常通りのパワーを発揮できるかを測るために握力を測定した。腫れや患部は青く変色し、腫れもあったというが、「問題なくいけます」。気力も十分だった。

 試合本番でも強打者ぶりは健在だった。3回1死、右腕ピネダのチェンジアップを捉えて中堅フェンス手前まで飛ばした。結果は中飛だったが、飛距離382フィート(約116メートル)、打球速度は104マイル(約167キロ)と柵越えまであと少しだった。3-3で迎えた6回先頭では大谷はピネダの外角低めのチェンジアップを右前へ。3試合ぶりの安打で自己最長9試合連続出塁に伸ばした。

前日の死球は「むしろ僕が避けなかったのが悪い」

「普通に振れました。問題なくいけました」

「(前夜は)むしろ僕が避けなかったのが悪いので。全然、避けれる範囲のボールだった」

「反応自体はよくなってきているが、結果的にヒットになってないことをいえばもう少しアプローチの仕方ある。悪くない打席もありますし、いい当たりだからといって凄く良かったわけでもない」

 メディア対応では前夜の右手負傷を全く感じさせない言葉を並べた。この日は4打数1安打。チームは3連敗を喫したが、不動の遊撃手で4番を打つシモンズが左足首の捻挫で離脱したチームにとって、「大谷健在」は明るい材料だった。

 この日の試合前、患部の状況を確認しようとした米メディアへ「で~じょうぶだ」とキャラ違い? の言葉遣いで周囲を驚かせた。だが、そう言った際の表情は笑顔そのもの。茶目っ気たっぷりの全開アピールは気力の充実を感じさせる。

「結果1本出たのはすごく良かったんじゃないかなと思う。今は連敗しているので打席でどう貢献できるかの方が大事。明日以降(勝ちを)取れれば流れも変わるんじゃないかなと思う」

 右手のコンディションの心配などはもう必要ない。次こそ勝利へ導く一打を放つ。(小谷真弥 / Masaya Kotani)

本拠地でのツインズ戦に先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】