日本文学史に残る傑作として、全世界で累計1200万部以上を売り上げている太宰治最後の完結作品「人間失格」。その誕生秘話を、太宰自身と彼を愛した3人の女たちの目線から描きだした『人間失格 太宰治と3人の女たち』が9月13日(金)から公開。このたび本作の豪華男性キャスト陣が一挙に解禁された。

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さくらん』(07)や『ヘルタースケルター』(12)など映画監督としてもその才を発揮する写真家、蜷川実花監督がメガホンをとる本作。主人公の太宰治を演じるのは来年公開予定のハリウッド版『ゴジラvsコング(仮題)』で世界進出を果たす小栗旬。正妻の津島美知子役を宮沢りえ、愛人で弟子の太田静子役を沢尻エリカ、太宰の最後の女となる山崎富栄役を二階堂ふみが演じることがすでに発表されている。

そしてこのたび新たに発表されたのは、太宰を取り巻く5人の男性キャスト陣。当時太宰に関わった編集者数名の要素を集約させた映画オリジナルのキャラクターである若手編集者の佐倉潤一役には『愛がなんだ』(公開中)や『カツベン!』(12月公開)など話題作への出演が相次ぐ成田凌。沢尻演じる静子の弟の太田薫役には昨年大ヒットを記録した『スマホを落としただけなのに』(18)で熱演を披露し、先日発表された同作の続編では主役に抜擢された千葉雄大

また太宰の親友であり、日本初のテレビドラマの脚本家としても知られている伊馬春部役にはテレビドラマ「パーフェクト・ワールド」に出演中の瀬戸康史、若き日の三島由紀夫役には『多十郎殉愛記』(公開中)で見事な立ち回りを披露した高良健吾。さらに太宰の友人でもあり無頼派を代表する作家としても知られる坂口安吾役を、蜷川監督のもう1本の新作である『Diner ダイナー』(7月5日公開)で主演を務めている藤原竜也が演じる。

映画化やドラマ化、マンガ化もされるなど後世に大きな影響を与えた名作誕生の裏に隠された物語のなかで、魅惑的な男たちがどのように関わり、そして巻き込まれていくことになるのだろうか。蜷川監督のビジュアルセンスが余すところなく発揮された映像世界とともに、彼ら5人の演技からも目が離せなくなりそうだ!

<キャストコメント>

成田凌(佐倉潤一役)

蜷川実花さんの作品で、主演は小栗旬さんと聞いた時点で、迷いは全くなく、そのような作品に自分も参加できることが嬉しかったです。僕が演じた太宰の担当編集者・佐倉潤一は、太宰の嫌な部分を沢山見ていて、様々な問題に巻き込まれるのですが、何よりもまず学生時代からの太宰の大ファンで敬意が前提にあるということを大切に演じました。驚くほど映像が綺麗で、どのシーンも凄く印象的で鮮明に残っています。どんな作品になるのか誰も想像できないから、完成した作品を観るのが本当に楽しみです」

千葉雄大(太田薫役)

「沢尻さんの弟役は実は2回目なのですが、映画としては初めてで、光栄な時間でした。薫はある意味堅物だと思いますが、常に姉のことを思っている。それを根底にもって演じました。蜷川監督作品は、お客さんとしてファンだったので、自分が出演させて頂きすごく嬉しいですし、もっとこの世界観に浸っていたかったです。蜷川監督が描く太宰の人物像、末路がとても気になります。完成が楽しみです」

瀬戸康史(伊馬春部役)

「僕は太宰の友人・伊馬春部という役を演じました。2人は本当に仲が良かったそうなので、距離感の近さを表現したかったのですが、初共演の小栗さんに非常に優しく接して頂いて、楽しく演じることができました。また、伊馬が北九州出身ということで、僕も福岡で生まれ育ったので、福岡弁をやらせてもらっています。とても大切な印象に残るシーンになったと思います」

高良健吾(三島由紀夫役)

三島由紀夫さんの本には個人的にも影響を受けているので、プレッシャーはもちろんありましたが、演じられて光栄でした。今回自分が演じた三島は、21歳の学生の頃なので、みんなが持っている三島像とは差をつけたいという思いで探りながら演じていました。蜷川監督の三島への思い、演出も非常に的確で分かりやすく、若い時に鍛えていただいた小栗さんとの共演も、緊張感がありつつも本当に楽しかったです」

藤原竜也(坂口安吾役)

「蜷川監督とは『Diner ダイナー』でもご一緒させて頂きましたが、小栗くん主演の本作に出演できるということは、非常に光栄で嬉しかったです。坂口安吾という重要な役どころを頂き、実際に太宰と安吾が通っていたバー“ルパン”での撮影はまるでタイムスリップしたようにすごく素敵な空間で、大変貴重な経験をさせて頂きました」(Movie Walker・文/久保田 和馬)

太宰を取り巻く5人の男たちが一挙に発表!