タレントの磯野貴理子(55歳)が、24歳年下の男性との7年にわたる結婚生活が終わりを告げたことを発表しました。理由は彼が「子どもがほしい」と言っていることだそう。「なぜ今更それを言うの?」と首を傾げた女性も多かったのではないでしょうか。



フジテレビ 「はやく起きた朝は… 」公式サイトより



「結婚する時点でわかっていたことだろうとは思うが、結婚当時、彼女は48歳、夫は24歳。彼の気持ちが変わっていったのか、あるいは子どもをもつことができると思っていたのか……。現実に、同じような思いをした女性が話をしてくれた」と語るのは、男女・夫婦の事情を長年取材し著書多数のライター・亀山早苗さん。子をめぐる年の差夫婦の胸中をレポートします。(以下、亀山さんの寄稿)


◆40代なら子どもができると思っていた彼
「私は結婚する時点で、子どもをもつのはほぼ不可能だと思うと言ったんです。彼は『それでもいい。子どもをもたなくても、あなたと一緒にいることで僕は幸せなんだ』と言いきった。だから私も結婚に踏み切りました」


 親の看病や介護などが重なってずっと独身だったユウコさん(53歳)が、18歳年下の男性と結婚したのは5年前。彼とはその2年ほど前、SNSの趣味の文学コミュニティで知り合った。お互いに文学好きだったのだ。


「文学好きってあまり多くはないので、オフ会をやったときも7、8人しか集まらなくて。それでもみんな自分の好きな文学を語ったり人の話を聞いたりして、とても楽しかったんです」



写真はイメージです(以下同じ)



 そのころは父を看取り、仕事をしながら持病を抱えた母とふたりで暮らしていた。そんな彼女にとって、彼との出会いは新たなすがすがしい風のようだった。


「何度かオフ会で会っているうちにふたりで会うようになりました。半年ほどたったころ、彼につきあってほしいと言われた。年齢差があるからと最初は断っていたんだけど、どうしてもと言われて……。私自身、彼と一緒にいると楽しかったんです」


 そしてふたりの気持ちは結婚へと向かった。彼女は結婚する時点で、子どもをもつ可能性は低いと告げていたが、彼はそれを本当のことだと思っていなかったという。


結婚してから、40代なら大丈夫なんだよねって。可能性が低いというのを100が80になるくらいのことだと思っていたようです。私にはすでに更年期の症状があったのに


 もっときちんと説明するべきだったのかもしれない。だが、彼は「子どもがいなくてもいい」と言ったのだ。結婚したことのなかったユウコさんはその言葉をありがたく受け止めていた。


◆「自分は子どものできる身体だ」と言った彼
 更年期の症状は個人差がある。ユウコさんはホットフラッシュだったり肩こりや頭痛など不定愁訴(ふていしゅうそ/明確な原因のない様々な体の不調)があった。だが仕事ができないほどではなかったという。



「彼も気遣ってはくれたんです、最初のうちは。だけど結婚して3年ほどたつと、私が具合が悪いと言ったらため息つくようになって。私が50代で彼は30代前半ですものね。お互いに無理があったのかもしれません」


 そしてある日、彼は話があると言った。ふたりが結婚して5年たった記念日だった。


「病院へ行ってきたと彼が言うんです。どこか具合が悪いのと心配したら、『自分は子どもができる身体がどうか調べてもらった』と。そして自分はできるとわかったって。僕は子どもがほしいんだと絞り出すような声で言われました。もし彼自身が子どものできない身体であればあきらめもついた、だけどできるとわかった以上、あきらめられないんだって」


 今さら、とユウコさんは思った。最初から言っていたのに、と。だが彼自身、知識があやふやだった上、結婚生活を送りながら気持ちが変わっていったところもあるのだろう。


「ちょうど更年期で心身ともに不調の年上女性と新婚生活を送らなければならなかったことを考えると、彼にはもっときちんと話をしてから結婚すべきだったと思います。彼の友人たちはちょうど子どもをもつ時期で、友だちの家に遊びに行って羨ましくなったりもしたんですって」



 泣きながら話す彼を、ユウコさんはひきとめることはできなかった。このまま一緒にいたら彼の人生を狂わせてしまうから。だから「わかった」と言うしかなかった。離婚から1年がたつ今、彼女はその選択を後悔していない。


「どうしてという多少の恨みはありますけど、しょうがないという気持ちのほうが強いですね。かなり強引に押されて結婚して、あっさり逃げられた感じはするけど、うーん、本当にこればかりはどうしようもない


 結婚してよかったかどうかの判断はまだできないという。ただ、彼が悪いわけではないと思うと、ユウコさんは最後まで元夫をかばう言葉を口にした。


<文/亀山早苗>


【亀山早苗】フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数



(画像:フジテレビ 「はやく起きた朝は… 」公式サイトより)