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 日本HPの「HP 27fw 27インチ ディスプレイ(ホワイト・ Audio)」は、極細ベゼルの採用で大画面と省スペースを両立した外付けディスプレー。27インチの液晶パネルを搭載しながら一般的な24インチディスプレーとあまり変わらない本体サイズを実現しているのが大きな特徴だ。視野角の広いIPS方式のパネルのためマルチモニターにも最適で、直販サイト「HP Directplus」ではお得な2台セットでの販売も行われている。今回はその実機を試すことができたので、製品の機能や使い勝手などを紹介していこう。

洗練されたデザインと高品位パネルを採用

 パッケージから製品を取り出して、まず印象的なのが、その小型軽量さ。一瞬23.8インチの兄弟モデル「HP 24fw」が間違って送られてきたのではないかと思ったくらいコンパクトで軽い。それもそのはず、本体サイズスタンドを含めて幅611.8mm、高さ449.2mm、奥行き204.4mmで、重量は約3.74kgしかない。ひと昔前の24インチディスプレーとあまり変わらない大きさだ。

 実際に設置してみて、その省スペース性に改めて驚く。比較的小さ目のPCデスクに置いても圧迫感や違和感が少ない。にもかかわらず、電源を入れて画面を表示すると広大な作業エリアが広がる。ちなみに本体ヘッド部の面積が611.8×365.3mmなのに対して表示領域は597.8×336.3mmで、上辺および左右のベゼル(正確にはフレームとパネルエッジの非表示領域の合計)はそれぞれ約7mmとなっている。これだけベゼルが細いと使用中にその存在が気にならないため、表示している内容への没入感も高くなる。動画やゲームを楽しみたいときにはとくに効果的だ。

 液晶はIPS方式のパネルで、解像度フルHD(1920×1080ピクセル)、視野角は水平垂直ともに178°を実現している。単に視野角が広いだけでなく色度変異が少ないのもポイントで、真横や上から覗き込むように画面を見ても色味やコントラストはほとんど変わらない。ディスプレー表面が非光沢なため、照明の映り込みなどの影響を受けにくいのも好印象だ。

 色域はNTSC比72%となっており、パソコンの標準的な色域であるsRGBとほぼ同じ。実際に写真や映像でチェックしてみたが、鮮やかな色も滑らかな階調もソースに忠実に再現された。表示品質は十分高く、写真の現像やレタッチなどのクリエイティブな作業にも安心して利用できると感じた。

 インターフェイスは、HDMI入力端子が2ポートのほか、アナログRGB、オーディオ入力、オーディオ出力端子がそれぞれ1ポートずつ搭載されている。映像入力が3系統あるため、パソコン以外にもゲーム機やAV機器などをつなげて使用することが可能。またバックパネル下部にはステレオスピーカーも内蔵されている。

デュアルモニターが快適すぎる!

 狭額縁と広視野角のメリットを実感するのが、本製品を横に並べてマルチモニター環境を構築したときだ。実際にPCに本製品2台をつなげ、デュアルモニターにして使用してみたが、ベゼルが狭いためパノラマ写真やシネマスコープサイズの映像などを表示させた場合でも中央の継ぎ目が気になりにくく、視界いっぱいに映像が広がって臨場感たっぷりに楽しむことができた。

 こうしたデュアルモニター環境は写真編集などのクリエイティブワークでも役に立つ。たとえば、片方に元画像を表示し、もう片方に編集画面を表示しておけば、両方を見比べながら効率的にレタッチすることができる。いちいちインドウを切り替えたり、縮小してウインドウを並べたりしなくてもいいのは非常に快適。このほか、トレーディングのようにグラフやチャートを一度に複数表示したい用途にも向いている。いずれの場合も、ベゼルの存在感が小さいため、モニター間をまたいで視線を移動する際も違和感が少ないのがありがたかった。

ノートパソコンとの相性も抜群

 外付けディスプレーというと、タワーPCのようなセパレートタイプデスクトップパソコンと一緒に使うイメージを持っている人もいるかもしれない。しかし本製品はノートパソコンとの相性もかなりよく、利用シーンに合わせてさまざまな使い方ができる。

 たとえば、本製品1台とノートパソコンの内蔵ディスプレーを利用すれば、前述のようなデュアルモニター環境をより簡単に実現できる。実際に本製品と「Spectre 15 x360」とで試してみたが、デスクトップ領域が広がって使い勝手が大きく向上した。とくに写真編集ソフトのようにパネルが多いUIの場合は、編集画面を本製品に表示し、パネル類をノートの内蔵ディスプレーにまとめて表示するようにすると、画面の見やすさが改善され作業効率がアップした。

 マルチモニター環境が不要なら、ノートパソコンの内蔵ディスプレーを閉じて本製品につなぎ、超省スペースなセパレートタイプデスクトップPCのように使うのもあり。ワイヤレスタイプの外付けキーボードマウスを使えばケーブル周りもスッキリできる。

 また、「Spectre 15 x360」のようにヒンジが360度回転するコンバーチブルタイプ2in1 PCなら、内蔵ディスプレーを背面に回してキーボードタッチパッドのみを使用するよう設定することで、さらに省スペース化をはかることも可能。自宅では大きな画面で作業したいけれど、ノートパソコンのほかにデスクトップパソコンを置く余裕がない場合は非常に便利だ。

 その際、あると役立つのが映像入力端子やUSB端子などを搭載した拡張ドックだ。ディスプレープリンターなどの周辺機器をあらかじめ拡張ドックに接続しておけば、そのドックをノートパソコンにつなげるだけでそれらの機器が利用可能になる。今回はHDMIアナログRGB、LAN、USB 3.0、USB 2.0、USB-Cを搭載した「HP USB Type-C トラベルドック (Gen2)」を利用してみたが、ドックをSpectre 15 x360につなぐだけでディスプレーUSBハードディスクなどの周辺機器が一度に利用可能になって非常に便利だった。出先にノートパソコンを携帯する機会の多い人はぜひ活用してみてほしい。

ゲームから読書までマルチに活躍

 HP 27fwの下部ベゼルの底面には操作ボタンが搭載されており、OSDの各種機能を操作することができる。

 たとえば表示モードの場合、「動画」や「写真」などの基本的なモードに加え、長時間使用する際に目が疲れにくいようブルーライトを低減する「低ブルーライト」、ブルーライトを最小限に抑えて睡眠への影響を軽減する「夜間」、ブルーライトと輝度を室内表示用に最適化する「読書」、など、眼精疲労に配慮したプリセットモードがあらかじめ用意されている。また、AMDの対応ビデオカードを搭載したPCの場合はゲームプレイ時にカクつきやチラつきを抑える「ゲーム-FreeSyncモードも利用できる。

 利用シーンに合わせてこれらのモードを選ぶだけで表示を最適化してくれるのはとても便利。今回は「ゲーム-FreeSyncモードも試してみたが、一般的な液晶ディスプレーだと描画処理の関係で映像が上下にスライスされたように表示されるティアリングなどの現象も効果的に抑えられており、ゲームの画面がとても見やすかった。

 このほか、色味やコントラスト、シャープネス、省電力設定など、さまざまな項目が用意されており、用途や好みに合わせて細かくカスタマイズすることが可能だ。

コストパフォーマンスのよさも魅力的

 洗練されたデザインのボディに高品位な液晶パネルを搭載したHP 27fw。日本HPの直販サイトでは、通常価格が2万7800円(税抜)と3万円を切っており、コストパフォーマンスはかなり高い。

 本稿執筆時点では、「39%オフ!キャンペーン価格」が適用されており、なんと1万6800円(税抜)で購入することができる。税込みでも2万円を切る価格で、性能や質感のよさを考えると非常にリーズナブルだ。2台セットだと3万2900円(税抜)という価格になり、さらにお得。マルチモニター環境を構築したいと考えている人は、この機会に購入を検討してみてはいかがだろうか。

24型クラスのサイズ感、ベゼルレスで没入感がすごい「HP 27fw 27インチ ディスプレイ」レビュー