先日5月17日に、めでたく10周年を迎えた『マインクラフト』。いわゆる“PC版”と呼ばれ、親しまれてきたJava版『マインクラフト』は2009年の発売から現在までに3000万本以上、全プラットフォームで1億本以上の売上を記録しています。

 ゲームプレイ動画と密接な関係を持ち、共に成長を続けてきた『マインクラフト』。ニコニコ動画にも多くの動画が投稿されており、現在では『マインクラフト』の動画が投稿されない日はないと言っても過言ではありません。

 今回はそんな大人気ゲーム『マインクラフト』の、ニコニコ動画での歩みを振り返ってみましょう。

―あわせて読みたい―

『不思議の国のアリス』をマインクラフトで作ってみた! “広げた本の上”に表現した斬新な世界観へ「なんだこの素晴らしさ」「芸術の域だわ」の声

『刀剣乱舞』の本丸をマインクラフトで作ってみた!イメージを再現した豪華絢爛な和風建築に「圧巻だなぁ」「審神者の本気が伝わってきた」


3Dの表現ツールだった『マインクラフト』

 現在では自由にブロックを配置し、あらゆる表現ができる「クリエイティブモード」と、広く自由な世界を冒険することができる「サバイバルモード」が存在する『マインクラフト』ですが、公開からしばらくはクリエイティブモードだけが実装されていました。

 今でも変わっていませんが、3Dの表現ツールとして受け入れられた「マインクラフト」は、世界中で「こんなものを作ったよ!」とプレイヤーの建築物が動画や画像で発表されていました。

 その当時に多く投稿されていたのが「○○を作ってみた」という動画です。

 ニコニコ動画minecraft」タグで投稿が確認できる最古の動画は、runes405さん投稿の『【minecraft】チルノを作ってみた』。『マインクラフト』で「東方Project」登場キャラクター「チルノ」を作成するというものでした。

Alpha版の登場、「マイクラ実況」の投稿

 2010年の中頃にリリースされたのが「Alpha版」。サバイバルモードだけが遊べるバージョンで、現在の『マインクラフト』に存在するネザーやレッドストーンといった要素が追加されました。

 このAlpha版の登場によって『マインクラフト』の実況動画が投稿され始めます。ニコニコ動画における最も古いマイクラ実況動画J-monさん投稿の『Minecraft まったり実況&解説【初!】 1』です。

 『マインクラフト』を実況しつつ、未プレイの視聴者や初心者に配慮した解説を行うJ-monさん。この動画を見てAlpha版を購入したクラフターも少なくないのではないでしょうか。

 そして、『マインクラフト』の動画を語る上で欠かせない存在がこの動画、ぬどんさん投稿の『史上最大の(中略)マインクラフト実況 1CP【minecraft】』です。

 サバイバルモードを楽しむ姿にさまざまなパロディ的な編集が加えられたこの動画は『マインクラフト実況プレイ動画の流行りを加速させたと言っても過言ではありません。

 登場する敵クリーパーが「匠」の愛称で呼ばれるきっかけにもなったこの動画は、現実的でない空中に浮いた土地「前川ピュタ」という言葉と共に「マイクラ動画ならとりあえずこれ」といった定番動画として親しまれていました。

マイクラブーム到来、次々と生まれるマイクラ動画

 Alpha版から少し遅れてやってきたのが「Beta版」。このバージョンは、クリエイティブモードや空腹といった要素が追加されました。

 2010年12月、は先ほど紹介したJ-monさん、ぬどんさんを筆頭に数々の動画が投稿。マイクラ動画ブームの到来といったところでしょうかとにかく多くの動画が投稿されます。

 この頃のマイクラ動画として振り返ると思いつくのはこの動画、Bellさん投稿の『【Minecraft】 方向音痴のマインクラフト Part1 【ゆっくり実況】』。現在も続く『方向音痴マインクラフト』シリーズの第一作です。

 モンスターに怯える初心者らしい反応、そして迷子の人と呼ばれるきっかけになった、「遠出をすれば迷子」「洞窟に入っても迷子」という、とにかく迷子が続く序盤のプレイなどから人気に。ぬどんさんの動画に続き多くのクラフターに知られる人気動画となりました。

 レッドストーン回路関連のブロックが充実し始めたBeta版では、レッドストーン回路の解説系の動画がよく投稿されるようになります。 

 簡単なものでは両開きのドア、やや複雑ものとしては隠し扉などさまざまなレッドストーン回路が誕生し解説が行われていた当時、レッドストーン回路を一から解説していたのがこの動画。

 赤石先生さん投稿の『【minecraft】レッドストーン回路赤石材料学Ⅰ【解説動画】』。レッドストーンの動力の伝わる距離や、性質など基礎から解説してくれている赤石先生の動画にお世話になったクラフターも多いはずです。