硬軟自在の予想スタイルに定評がある、スポーツニッポンの名物記者・鈴木正氏(左)と、1レースの最高払戻金額は388万1000円という生粋のギャンブラー・藤川京子氏
硬軟自在の予想スタイル定評があるスポーツニッポンの名物記者・鈴木正氏(左)と、1レースの最高払戻金額は388万1000円という生粋のギャンブラー・藤川京子氏

令和初の"競馬の祭典"日本ダービー。今年は「3強の戦い」といわれているが、その中でも抜けて強いと評判の馬がいる。去年は285万馬券も飛び出した難解な一戦を、グラビア最強馬券師・藤川京子氏とスポーツニッポン記者・鈴木正氏が大予想!

■今年も再びミリオン馬券に!?

──藤川名人、NHKマイルCカップ)の3連単41万馬券の的中、おめでとうございます! 片や鈴木名人は、皐月(さつき)賞、春の天皇賞ヴィクトリアマイルを的中させ、この春の収支は大幅なプラス! そんな絶好調のふたりが日本ダービーを徹底予想!

藤川 今年の注目は、なんといってもサートゥルナーリアですね。デビューから破竹の4連勝で皐月賞を制覇。しかも、去年暮れのホープフルS(ステークス)からぶっつけで勝つという離れ業をやってのけました。

──誰もが認めるダービーの最有力馬です。

鈴木 確かに、抜けた強さは認めますが、死角がないわけではありません。ひとつは鞍上(あんじょう)がルメール騎手からレーン騎手に乗り替わることです。

──驚異的な勝率を誇り、GIでの勝負強さはピカイチのルメール騎手。しかし、オーストラリアの若き天才・レーン騎手も初来日でいきなりGIを制するなど、ルメール騎手と比べても遜色がない印象を受けますが......。

藤川 レーン騎手は本当にうまいですが、ダービーという一世一代のレースで乗り替わって勝てるかというと、やはり不安はありますね。それから33秒台の上がりの脚を使ったことがないのも不安材料のひとつ。直線での攻防がカギを握るダービーは、やはり上がりの速い馬が好走しているので。

──ふむふむ。

鈴木 また、今回はほかの有力馬から徹底的にマークされるので、楽な競馬はできないと思います。

藤川 うんうん。でも、それらを差し引いても、現時点では本命にせざるをえないんですけどね(苦笑)。平成以降、無敗で皐月賞を制したのは、トウカイテイオーミホノブルボンアグネスタキオンディープインパクトと、すべて歴史的な名馬です。そして、ケガで引退をしたアグネスタキオン以外は、すべてダービーを勝っています。

──つまり、無傷で皐月賞を勝つということは、それだけ難しいということか。しかし、鈴木名人はサートゥルナーリアの強さを認めた上で、ダノンキングリーが本命!

鈴木 前々走の共同通信杯の勝ちっぷりが非常に鮮やかで、この馬は上がりの速い勝負に向いていると確信しました。しかも、2着に負かした相手は、2歳チャンプで後にNHKマイルCを勝つアドマイヤマーズですからね。

──3着に負けた皐月賞はどう見ていますか。

鈴木 最後の直線で内に入ったんですが、外ではサートゥルナーリアとヴェロックスが馬体を合わせて競っていました。この馬もその争いに入っていれば、もっとファイトが燃やせたはず。それが最後のわずかの差につながった部分もあるんじゃないかって。とはいえ、皐月賞は全然悲観する内容ではないし、サートゥルナーリアに力負けしたとは思っていないですよ。

藤川 乗り替わりなしで、ずっと戸崎騎手というのもプラス材料ですね。

──そして、藤川名人の対抗がヴェロック

藤川 新馬戦を生で見たのですが、衝撃を受けましたね。後続に8馬身差をつける圧勝で、鳥肌が立つくらい強かった。皐月賞はアタマ差の2着でしたが、直線で不利を受けたにもかかわらず、最後までしっかり伸びていました。脚質的に東京コース向きだし、非常に成長力を感じますね。一戦ごとに「あれ、こんなに強かったっけ」って。

鈴木 僕は3番手評価なのですが、やっぱりこの馬も強いです。6戦して3勝、2着2回。唯一、馬券圏内を外した東京スポーツ杯2歳Sは、不利があっての4着なので度外視していいでしょう。また、この馬は距離が伸びても、血統的にまったく不安要素がないところも魅力ですね。

──なるほど。ところで、藤川名人は3番手に意外な穴馬を挙げています。

藤川 クラージュゲリエですね。長くいい脚を使える馬で、京都2歳Sを快勝したように潜在能力は相当高いとみています。気性がとても激しいのが難点ですが、それもかなり改善されてきました。前走の皐月賞では14番人気の低評価でしたが、5着と好走。今回もそれほど人気にはならないと思うので、ここは積極的に狙っていきたい!

鈴木 クラージュゲリエは、実は僕も注目している一頭です。まず、皐月賞で5着というのはかなり評価できます。さらに、京都2歳Sを勝って、早い段階からダービーへの出走権を確保しました。つまり、ダービーに向けて長い目で調整ができているんです。

藤川 そうですね。

鈴木 4戦目に共同通信杯を使ったのも「ダービーを見据えて輸送を経験させておきたい」という陣営の思惑があったから。管理する池江厩舎(きゅうしゃ)はダービーに向けて調整するノウハウにおいては日本一といえます。なので、そのベルトコンベヤーにきっちり乗っているという印象がありますね。侮れない存在ですよ。

藤川 3強が互いに牽制(けんせい)し合っているところを、ひょいとかっさらっていく可能性も十分あると思います!

──ほかに面白そうな穴馬はいますか。

鈴木 エメラルファイトも軽視できない一頭です。これまでの成績は6戦して3勝、3着1回。4着と6着に負けたのが1回ずつありますが、これはスタートがダメだったから。それこそ、流れに乗れないとそこで終わりなんですけど、きちんとスタートが切れれば確実に好走する馬です。

藤川 前走のスプリングSは10番人気ながら、ジワジワといい脚を使って勝ち星を挙げました。今回もまったく人気はないので、馬券的にはとてもおいしいですよ。

鈴木 まだ気性的には子供っぽいんですけどね。前走も勝ったとはいえ、パドックではずっと人のことを見ていたりして。捻挫で皐月賞を使えなかった誤算はありますが、スムーズな競馬ができれば本当に面白い馬です。あとは若手の石川騎手に頑張ってほしい気持ちもあります。

──では、予想が出そろったところで、推奨馬券を教えてください!

鈴木 僕はダノンキングリーの1頭軸から印の馬へ流す3連単で! お互いに意識し合って競馬をするであろう3強が、1着~3着を独占する確率はそれほど高くない気がします。思わぬ高配当が望めるんじゃないかと。

※鈴木正氏予想
◎ダノンキングリー ○サートゥルナーリア ▲ヴェロックス △エメラルファイト、クラージュゲリエ、リオンリオン

藤川 私はサートゥルナーリアをアタマにした3連単が本線ですが、クラージュゲリエが軸の3連単も狙います。これでエメラルファイトが来たら、去年の285万馬券を超える高配当の可能性も十分にありますよ!

※藤川京子氏予想
◎サートゥルナーリア ○ヴェロックス ▲クラージュゲリエ △エメラルファイト、ダノンキングリー、ランフォザローゼス

──うおぉ~っ! ミリオン馬券の夢が広がる!

鈴木 ともあれ、今年のダービーは無敗の皐月賞馬を中心に、そのライバルリベンジを図り、そのほかの伏兵馬も虎視眈々(こしたんたん)と頂点を狙うという図式です。日本の競馬史に残る名勝負になることは間違いありませんよ!

──無敗のダービー馬が誕生するのか。それとも新しいヒーローが現れるのか。決戦は5月26日だっ!

取材・文/浜野きよぞう

硬軟自在の予想スタイルに定評がある、スポーツニッポンの名物記者・鈴木正氏(左)と、1レースの最高払戻金額は388万1000円という生粋のギャンブラー・藤川京子氏