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 世界最大手のファストフードチェーン、マクドナルド。現在約3万5000店を超える店舗が約120か国に存在する。

 各国の食文化に合わせてオリジナルメニューが存在するのも楽しくて、旅の途中、現地のマクドナルドにフラっと入ってしまうという人もいるだろう。

 そのマクドナルドが、今回スウェーデンに「世界最小のマクドナルド」をオープンしたそうだ。店舗名は「マックハイブ(McHive)」。ハイブとはハチの巣を意味する。そう、その店はミツバチ専用に作られたものなのだ。

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McHive – the world’s smallest McDonald’s

ミツバチのために設計された、精巧なマックハイブ

 5月20日は「World Bee Day(世界ハチの日)」だ。その目的は、生態系に対するハチや他の花粉媒介者の役割を認識することにある。

 スウェーデンのマクドナルドはこの日にちなんで印象的な蜂の巣を作るために、クリエイティブ・エージェンシーNORD DDBと協力し、ミツバチのための、ミニチュアなマクドナルド店「マックハイブ」を完成させた。

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 マクドナルドのレストランがそのまま再現された外観は、非常に精巧な出来栄えだ。窓に貼られた宣伝用ポスターや、ドライブスルーの小窓、屋外席となるテーブルやベンチ、そして何よりマクドナルドのロゴである金色のアーチなど、全てが本物そっくりである。

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 しかし、店の中にはカウンターやテーブル席などはなく、ハンバーガーやシェイクも販売されていない。内部は、ミツバチが蜜蝋(Beeswax)をたっぷり作ることができる木枠で満たされているのだ。

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世界ハチの日にちなんだ、スウェーデンのマクドナルドの取り組み


 ミツバチのための小さなマクドナルドは「世界最小」ではあるものの、何千というミツバチを収容するには十分な大きさだそうだ。

 スウェーデンのマクドナルドは、このファストフード店に見立てたハチの巣「マックハイブ」を作っただけではない。「ハチの巣プロジェクト」と称し、他にも複数の店舗が、屋根の上にハチの巣を設置したり、ミツバチを引きつけるため敷地内の芝生を花壇に変更し始めた。

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ミツバチ絶滅の危機が世界的な問題に


 ミツバチなど花粉を媒介する生物の役割と重要性を認識するための「世界ハチの日」も設定されているが、生息域の破壊、殺虫剤の影響、ダニの寄生、蜂群崩壊症候群などによる病気、気候変動が原因となって、驚くべきスピードで減少しているのが現状だ。

 花粉を運ぶミツバチなどの生物なしに人間の食糧の安全保障は成り立たない。国連ではミツバチや蝶など花粉媒介生物の約40%が絶滅の危機に瀕していると警告しており、これら生物に対する保護の重要性が訴えられている。

・ミツバチは人類にとってとても大切な役目を果たしていた。ミツバチが絶滅したら起こりうる10のこと : カラパイア

 今回、スウェーデンのマクドナルドによるハチの巣プロジェクトは、人々がミツバチに巣作りを促すための創造的方法の1つとなった。

 ちなみに、このマクドナルドそっくりの「マックハイブ」は、5月21日ミツバチ保護支援の資金を集めるために競売に賭けられたという。

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written by Scarlet / edited by parumo 全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52274736.html
 

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