福山雅治(50)主演のドラマ集団左遷!!」(TBS系)に出演している三上博史(56)の怪演が話題だ。

「2年ぶりの連ドラ出演となる三上は、銀行の人事担当常務役。福山演じる支店長と対峙するシーンドラマの核ですが、アップになったときの三上の眼力はゾクッとする不気味さで、これこそ彼の真骨頂。“顔芸演技”といえばこの人、の香川照之(53)も副支店長役で出演する中、三上の存在感が際立っている」(放送記者)

 80年代には“トレンディ俳優”として鳴らした三上だが、その経歴は少々意外だ。

「母親が女優だったことに影響を受け、高校時代に受けたオーディションで劇作家の故・寺山修司氏に見出された。そしていきなりフランスの短編映画『草迷宮』(79年)に主演。しかし日本公開は4年後で、三上の名が知られることはなかった」(映画記者)

 映画『瀬戸内少年野球団』などで脇役を務めたのち、87年公開の『私をスキーに連れてって』で原田知世(51)の相手役に抜擢。翌年“元祖トレンディドラマ”「君の瞳をタイホする!」(フジ系)で陣内孝則(60)、浅野ゆう子(58)らと共演、トレンディ俳優の一角に躍り出た。

「不本意ながらも、世の中の人が喜んでくれそうだなという思いでやっていた」

「彼はこの頃の心境を、2月放送の『SWITCHインタビュー 達人達』(NHK)で、『知名度を上げるために、不本意ながらも、世の中の人が喜んでくれそうだなという思いでやっていた』などと語っている」(前出・放送記者)

 トレンディ俳優から脱する転機となったのは92年、小泉今日子(53)と共演したドラマ「あなただけ見えない」(フジ系)だったという。

「冷酷な男、穏やかな男、そして凶暴な女という三重人格の青年を見事に演じ切ってお茶の間を驚かせた。三上は役を受けると、自分を空にして、体に役が宿るまでのめり込む。12年のNHK大河ドラマ平清盛』で演じた、狂気を含んだ鳥羽上皇などはその象徴。撮影が終わっても役が抜けるまで時間がかかるので掛け持ちはできないし、次の仕事までの間隔も空く。地が出ることを嫌い、バラエティーなどの仕事は殆どしない。スキャンダルもなく、結婚も含め私生活は今も謎めいたままです」(芸能デスク

 トレンディではない、昔ながらの“役者馬鹿”。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年5月30日号)

芸歴はすでに40年