沖縄出身の人気バンド「MONGOL800」の代表曲をモチーフにした青春『小さな恋のうた』の公開記念舞台挨拶が5月25日に新宿バルト9で開催され、佐野勇斗、森永悠希、山田杏奈、眞栄田郷敦、鈴木仁、トミコ・クレア、橋本光二郎監督が登壇。キャスト陣の楽器や歌唱のトレーナーを務めた宮内陽輔からサプライズで手紙が届き、佐野が「陽輔さんはすごい大きな存在」と男泣き。映画初出演を果たした眞栄田も大粒の涙を流した。

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本作は、バンドに青春をかける高校生たちが不幸な事故から再生していく姿を描く物語。キャスト陣は撮影前から半年以上のトレーニングを経て撮影に挑み、1か月半のオール沖縄ロケを経て完成した。ベースを担当した佐野は「難しかった。楽器も触ったことがなくて…」と楽器演奏の苦労を述懐し、「『MONGOL800』の(上江洌)清作さんが、使ってらっしゃるベースをプレゼントしてくれた。『これはやるしかない!』と思った」と感謝しきり。

眞栄田は「僕の人生を変えてくれたといっても過言ではない作品。とっても大事な作品」と感無量の面持ちで、「この作品を通じて、新しい経験をたくさんさせてもらった。大きな目標や夢をいただいた」と転機となったことを明かしていた。

この日のステージには、「MONGOL800」のサポートメンバーでもあり、メンバーから依頼されてキャスト陣の楽器や歌唱のトレーナーを務めた宮内から手紙が届いた。手紙には、最初はお互いに遠慮がちで緊張感にあふれていたキャスト陣が、切磋琢磨してバンド練習に励んでいたことがつづられていた。眞栄田については「郷敦くんは初めてのお芝居だったから、せめて楽器だけは一番上手じゃなければいけないと思っていたんだよね。郷敦くんのまっすぐな情熱がこのバンドのエンジンのよう」とその熱い姿勢を称える言葉が書かれており、手紙の内容に聞き入っていた眞栄田の瞳からはみるみるうちに涙が溢れだした。

また佐野については「どんなに体調が悪い日でも、バンドの音が鳴り出したら、全力で歌ってみんなを引っ張ってくれる」と座長としての佇まいに感心していたそうで、「『ちゃんと歌えていますか?』という心配をいつもしているけれど、あなたが全力で歌っている時はいつも大正解です」と全幅の信頼を寄せていたことが明かされた。愛のこもった手紙の内容に、佐野は「いやあ、ヤバイっすね…」と胸いっぱいになり、「陽輔さんは、僕らのお父さんとは違うんですが、すごい大きな存在で。陽輔さんがいるからこそ、頑張ろうと思えた」と言葉を振り絞ると、思わず感涙。紅一点での奮闘をほめられた山田も涙をこぼしていた。(Movie Walker・取材・文/成田 おり枝)

笑顔と涙あふれる!感動の舞台挨拶となった