TOKYO MX地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。5月21日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、この日で10年を迎えた「裁判員制度」について、国際弁護士で元裁判官の清原博さんが意見を述べました。

裁判員の“守秘義務”厳しすぎる?

裁判員経験者や弁護士らでつくる団体が5月19日(日)、東京都内でシンポジウムを開き、経験者に課される守秘義務が厳し過ぎるとして「評議の内容は、発言者を特定しない限り、原則自由に話せるように法改正すべき」とする提言をまとめました。

裁判員制度は、刑事裁判に市民の感覚を反映させる目的で2009年5月21日に導入されましたが、年々増加する辞退率や、市民が死刑判決を下すことの是非など、多くの課題が残されています。

現行の裁判員制度では、裁判員には守秘義務が課せられており、量刑を決める評議の経過や、具体的な意見の内容は口外できません。
                             
清原さんは、裁判員への守秘義務は認めて良いと思うと前置きした上で「評議のやり方が適切かどうかは検証すべき」と主張します。市民の感覚を反映させることを目的とした制度だけに、本来評議のあるべき姿について「裁判員の方たちが自由に意見を述べ、意見を交換し、みんなで1つの判決を作り上げる。このプロセスが必要」と言います。


◆評議のやり方は健全なのか

果たして裁判員裁判の評議では、そのような議論が交わされているのでしょうか。過去に裁判官を務めていたことのある清原さんは「イメージでは裁判員の                  方々はちょっと遠慮がちで黙っていて、あまり発言しない。裁判官のほうから『こうじゃないですか?』と助言があったら『そうですね』と頷くだけなのではないか」と、あるケースを推測します。

そして、それが実態ならば「市民の側から(積極的に)意見を出すのではなく、裁判官から『どれがいいと思いますか?』と提示される。もしそんなやり方で誘導されていたとしたら、何のための裁判員裁判なのか」と疑問を呈します。

現在オープンになっていない評議について「判決や事件の内容そのものではなく、評議のやり方自体が制度の仕組みとして(健全かどうか)検証すべき」と改めて強調。清原さんは、守秘義務のもとで評議の内容が全くわからず議論できないのは問題とし「守秘義務を緩和するにしても、どこまでどう変えるか難しい面はあるが、評議のやり方として市民感覚がきちんと反映されるような自由な意見交換がされているのかどうか、そのぐらいはアンケート調査して公表するなりしてほしい」と訴えていました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイトhttp://s.mxtv.jp/morning_cross/

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