ワーナー会長「チームが成長を続けている姿を見るのは、大きな喜び」

 リバプールは現地時間1日に行われるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝で、トットナムと対戦する。試合が行われるスペインマドリードに到着したリバプールのトム・ワーナー会長は、英地元紙「リバプールエコー」の取材に対して、クラブを2年連続でCL決勝に導いたユルゲン・クロップ監督に長期政権を築いてほしい意向を明かしている。

 リバプールは昨年のCL決勝でレアル・マドリードに1-3で敗れた。それから1年が経ち、リバプールは6度目の欧州制覇まで残り1試合という位置に戻ってきた。ワーナー会長は「昨年の決勝後の選手たちを見れば、彼らがあの敗戦でどれだけ傷ついたかは分かるだろう。私たちはモハメド・サラーの不運な負傷までは、レアル・マドリードと変わらない良いプレーを見せた。あのようにキエフを去り、次に決勝に進むのはいつになるかと思っていた。決勝までの道のりはとてつもなく困難であり、まさか翌年に再び決勝に戻れるとは思っていなかった」と、早くもリベンジの機会をつかんだことを喜んだ。

 リバプールの躍進の立役者となっているのが、ユルゲン・クロップ監督だろう。今季のプレミアリーグでは勝ち点「1」差でマンチェスター・シティに覇権を譲ったものの、わずか1敗しか喫していない彼らが挙げた勝ち点「97」という数字は、2位クラブとしては史上最高の勝ち点だ。「今は絶えず発展している。チームが成長を続けている姿を見るのは、大きな喜びだよ」とワーナー会長は語り、クロップ監督と彼の周囲にいるスタッフたちの功績を称えた。

「すべてはユルゲンと彼の圧倒的なリーダーシップから始まった。この数年で私たちが達成したことに、それこそが決定的だった。彼も周囲から素晴らしいサポートを受けている。全員が素晴らしい仕事をしており、この組織がピッチ内だけではなく、ピッチ外で達成してきたことを誇りに思う」

「彼のリバプールに対する献身を信じるよ」

 そしてワーナー会長には、重要な仕事をしているクロップ監督を長くチームに留めたい意向があるようだ。

「決勝目前の今、あまりこうした話を公にはしたくない。だが、我々が彼の世界に惚れ込んでいるのは分かっているだろう。また、ユルゲンとの契約は一度延長している。私が言えることは、彼が彼の希望する期間だけ、ここにいることが重要だということだ。彼のリバプールに対する献身を信じるよ」と、クロップ監督が長期政権を築くことを期待していることを明かした。

 2シーズン連続でCL決勝に勝ち進んだリバプールだが、クロップ監督はまだこのクラブでタイトルを獲得していない。欧州最大の名誉であるCL制覇を成し遂げ、クラブに2011-12シーズンのリーグカップ以来となるタイトルをもたらせたとしたら、クロップ監督が長期政権を築く可能性はグッと高くなりそうだ。(Football ZONE web編集部)

リバプールを率いるクロップ監督【写真:Getty Images】