レベルファイブは,同社の子会社LEVEL5 comceptによる新作スマートフォン向けアプリドラゴン&コロニーズ」(iOS / Android。以下「ドラコロ」)を,2019年6月にリリースする。


 “ガチャンコバトルRPG”を標榜する本作は,キューブ状のハコロニーにさまざまなオブジェやユニットを配置して王国を築き上げ,ハコロニー同士を合体させてバトルを楽しめるLEVEL5 comceptの開発タイトル第1弾だ。
 今回は,そんなLEVEL5 comceptのCCOを務める稲船敬二氏にインタビューを行う機会を得られた。本作の開発に至る経緯から,ハコロニーというゲームシステムの狙いなど,さまざまな話を聞けたので稲船氏が本作に込めた熱意と野望をぜひ確認してほしい。

 なお,本作の詳しいゲーム内容は先行プレイレポートで紹介している。インタビュー内ではゲームの仕様についても語られていたので,より理解を深めたい人はそちらも合わせてチェックを。


リンク関連記事:作って戦う“ガチャンコバトル”は白熱必至。LEVEL5 comceptの第1弾タイトル「ドラゴン&コロニーズ」プレイレポート

リンク「ドラゴン&コロニーズ」公式サイト


■2年の開発期間でミッチリと練り上げた意欲作
■“100%”の壁を超えた「ドラコロ」で1番を目指す

4Gamer
 本日はよろしくお願いします。4Gamerでは,さまざまな場面で稲船さんにお話を聞いてきましたが,LEVEL5 comceptが立ち上がってからのインタビューはこれが初めてですね。ついに第1弾タイトルが配信間近となりましたが,今のお気持ちはいかがですか。

稲船氏:
 まさに「やっときた!」という感じです。LEVEL5 comceptの設立2017年の6月だったのですが,9月にはプログラムを組み始めていて,設立から今まで,ずーっと「ドラコロ」に集中してきました。

4Gamer
 その間ミッチリ開発を?

稲船氏:
 ええ。当初は「1年ぐらいで作ったろ!」と気合を入れていたものの,結果としていいものを作るためにしっかり時間を取らせていただきました。1年開発したあたりでだいぶ良い形ではあったんですが,去年の秋頃にレベルファイブ社内でのβテストを経て,その中で洗い出した調整点の反映を半年ほど行い,現在に至ります。

4Gamer
 クオリティアップに時間をかけた結果はいかがですか。

稲船氏:
 おかげで,当初の想定を超えた良いゲームになりました。ゲーム作りって,企画書の段階が“100%最高のゲーム”なんですよ。でも,最初に考えたものはそのまま形にはならないもので,企画段階が100%だとしたら,開発の過程で制約による妥協が生まれて,完成形が90%になっていたら万々歳,50%が及第点みたいなイメージです。

4Gamer
 開発にかけられる時間や費用などの制約の問題で,どこかを諦めなければいけない,といった意味合いですよね。企業である以上やはり制約は出てきてしまいますし,何かを諦めるという選択が生まれてしまうのは仕方がない部分かもしれません。

稲船氏:
 ですが今回のゲームに関しては,100%以上のものが作れたという自信があります! 長い間ゲームを作り続けてきても,こんな経験は多くはありません。ましてや,企画以上のものが出来上がるなんてのは,まずあり得ない。それを,「ドラコロ」で実現できたんです。

4Gamer
 稲船さんのうれしそうな表情からも,「本当にいいものを作れた」という手応えが伝わってきます。これは期待が高まりますね。

稲船氏:
 あとは最後の仕上げだけ,という状況です。みなさんに2年間の成果をしっかりとお届けできるよう品質を上げてからリリースを迎えたいと思っています。

4Gamer
 社内でのβテストがあったとのことですが,実際にどういったやり取りが行われたのでしょうか。

稲船氏:
 ゲームを見せる前は色々と指摘されるんだろうなと覚悟してましたけど,実際はそんなことはありませんでした。もちろん提案をもらった部分はあるのですが,「こうしてくれ」とは言われませんでしたね。日野さん(※)はクリエイターであると同時に優秀な経営者でもありますから,信用して任せてもらえたのは嬉しかったです。

(※)レベルファイブ 代表取締役社長/CEOの日野晃博

4Gamer
 日野さんから直接要望をいただくことも?

稲船氏:
 そうですね,言うなれば干渉じゃなくてアドバイス,って感じですね。それも納得できるものばかりで,結果として良い形になったように思います。ですから,「ドラコロ」にはLEVEL5 comceptの魂が削がれることなく100%の状態で詰まっていますし,それと同時にレベルファイブの……日野さんの魂も入ってます。

4Gamer
 以前のインタビューで,現場と経営の違いについてお話しされていましたが,その点では日野さんは両方の視点を持たれているので,現場視点でのお話もしやすかったりするんでしょうか。

稲船氏:
 そうですね。現場を知らなくとも良いアドバイスを出せる人が存在しないとは言いませんが,そういった属性の人はやはり軸足が経営側にあるんですよ。日野さんにも経営的観点は当然あるのですが,同時に「良いものを作りたい」という熱意を人一倍持っている人なので,そこは通じる部分がありました。
 こちらは開発をする側ですから,仮に調整したい部分があっても,上から「これ以上は引き延ばせない」と言われたら諦めて形にするしかありません。不思議なことに日野さんの下で開発をすると,そういった「仕方ない」が起こらない。そんな人が陣頭に立っていること,それ自体がレベルファイブの強さなんだと思います。

4Gamer
 仕方ないが起こらないのは,開発者の立場からするとうれしいことですよね。

稲船氏:
 ゲームが動いて,ソコソコのものになっていたら「早く出して」って言われるのが普通です開発中ゲームは利益を生みませんから,経営側としても開発の長期化は悩みのタネになります。
 僕も経営をしていましたから,そういった判断は理解できるわけです。そんな中でも「でも良いものを作ろう」と言ってもらえたのは,社内βの時点で手応えを感じてもらえたのが大きかったんじゃないかなと。

4Gamer
 稲船さんは今まで色々な現場を見てきたかと思いますが,LEVEL5 comceptを立ち上げ,レベルファイブと共に歩みを進めたことで学べたことなどはありましたか。

稲船氏:
 日野さんは妥協がない人ですから,その点では大いに勉強させてもらいました。僕もかなり情熱があるほうだと思いますが,日野さんと一緒にゲームを作ってると,自分の中にある“無意識の妥協”が見えてくるんです。

4Gamer
 日野さんにはそれがない?

稲船氏:
 ないですね。自分の中で「ここは諦める部分か」と思っていたところでも「これはこの形が良いよね,稲船さん!」と言ってくれる。それをすると,絶対に良い方向に進むという確信があるからです。

4Gamer
 さすが,力強い。日野さんとのやりとりの中で,とくに印象的だったエピソードはありますか。

稲船氏:
 企画を話したときに,「やるなら,1番を狙おうよ」と言われたことですね。いやもう,こんなこと言えないですよ,普通は(笑)

4Gamer
 スマホ向け市場は,国内外問わず多くのメーカーが注力し鎬を削る世界ですもんね。

稲船氏:
 今のスマホ向け市場で1番を獲るというのがどういうことか,常識的に考えたら分かるじゃないですか。ベスト10に入るとか,何だったら20位〜30位に入ってもそこそこ儲かるでしょう。より安定性の高い道が見えている中で,ノリでも冗談でもなく本気で「1位を目指す」と語れる人に出会ったのは,日野さんが初めてです。

4Gamer
 とくにオリジナルIPは制作にかかるエネルギー違いますし,昨今では既存の大型IPを利用することがリスクヘッジの手段とされているぐらいです。そこでオリジナルで1番を目指すとなれば,相当な覚悟がいります。

稲船氏:
 レベルファイブは自社でIPを創ることで名声を高めてきた会社ですから,何かの“1番”を狙うためには,やはりゼロからの創出が必要なんだと分かっているんでしょう。
 どんな作品を作れば良いのかを考えると,ニッチ過ぎてはいけない,それでいてコアゲーマーでも楽しみが見いだせるシステムを探すことになります。同時に,無課金層や低年齢層も面白いと思える作品でなければいけません。そういったことを考えに考え抜いて生まれたのが,この「ドラコロ」でした。



■情報の意図的な制限はデメリットではない
■縦画面の特性をそのままゲーム性に

4Gamer
 では,ゲームシステムついてもお聞きしたいと思います。そもそも,箱庭をそのまま合体させて戦うという発想はどこから生まれたのでしょう。

稲船氏:
 さっき「1番を狙う」なんて言いましたが,正直に言っちゃうと「じゃあどんなゲームを作ろうか」という段階で行き詰まるんです。言ってしまえば,正解がない問いかけに答えるようなものですから。そうやって悩んでいるところに,あるスタッフが「これどうですか」と持ってきてくれた企画が,「ドラコロ」の原型です。
 キューブの中に世界を作って戦う,というコンセプトをパッと見た瞬間に「これはいける!」と思い,その企画をベースに組み上げていきました。


4Gamer
 ハコロニーという設定が,ゲームの世界の見せ方に影響しているだけでなく,この箱型の世界が各要素の接続性を高めていることに驚かされました。バトルや箱庭など,要素自体は世に普及しているシステムながら,使い方次第でこうも新しくなるんだなと。

稲船氏:
 そうですね。完全に何もかも新しいゲームではなく「どこかで見たことがあって,やったことがある。でも新しい」と思えるゲームを求めていたんです。新しすぎるゲームはコアな層には受け入れられるでしょうが,ライト層にはシンドイと思うんですよ。
 まずは「ああ,これならやったことあるよ」「こうすりゃ良いんでしょ」と思えるような,チュートリアルを適当に流してても大体分かる仕組みで馴染みを持ってもらう必要がある。矛盾していますよね。新しいゲームを作りたいけど,あまりに新しくてはいけないって。でも,その矛盾した形を1つにまとめることができて,初めて大ヒットが生まれるんじゃないかと思うんです。

4Gamer
 矛盾する複数の要素を自然に両立させられる形がハコロニーだった,というわけですね。

稲船氏:
 個々の要素は見知ったものだけど「何かの真似」ではない。知っているけど新しい。ハコロニーの発想をしっかり煮詰めたおかげで,その矛盾をうまく形にできました。

4Gamer
 当初は「バトルと箱庭要素のどちらに比重を置いていますか?」という質問をする予定だったのですが……。

稲船氏:
 「ドラコロ」では,バトルも箱庭も地続きの要素ですからね。例えば,生産のために木を設置するとしても,バトルに有益な配置方法というものがありますから。どちらが中心,ということはありません。

4Gamer
 外見だけを飾る要素も存在しますか?

稲船氏:
 もちろん。「にぎやかし」というカテゴリアイテムが存在します。猫や犬を歩かせてみたり,お花畑作ってみたり,けっこう色々な遊びができますよ。もちろんバトル画面にも反映されますし,配置コストもかからないので,戦略とは別の部分で個性を出すのに使えます。
 ガチャン! と対戦が始まったとき,構成が似ていても見た目ではっきり違いがでる形がいいなと。それに,おどろおどろしい要塞の軍勢がお花畑の軍勢に負けちゃうのを見るのも,なかなか面白かったりしますよ(笑)


4Gamer
 お花畑に負けた……! ってなりますね(笑)。本作が企画当初の“原型”から,より良いものになったと話されていましたが,具体的にどういった要素に変化が起きたのでしょう。

稲船氏:
 初期段階では細かな数値設定などは決まっていませんから,そういった部分の調整はありましたが,企画の基礎から大きく変化したものはなかったと思います。例えば,ハコロニーの国土面を3×3に分割するのか,もっと細かく4×4にするのか,それとも可変型にするのか,といった意思決定が主です。
 画面の表示形式については,かなり議論がありました。最終的には縦持ちで落ち着きましたが,普通に考えれば「ドラコロ」は横持ちなんですよ。だって,横方向に向かって攻め込んでいくゲームですからね。

4Gamer
 確かに。戦場すべてが画面に収まるように設計するのが自然かもしれません。


稲船氏:
 これは「1番を目指す」という部分につながるのですが,幅広い層の人が気軽に楽しめるスタイルを目指すとすれば,縦持ちで端末を片手に持って遊べることが大きな利点になると考えたんです。

4Gamer
 とはいえ,プレイアビリティを損なうわけにもいきませんよね。

稲船氏:
 当然,ゲームに合わない表示形式になったら本末転倒です。重要なのは,「ドラコロ」はリアルタイムの合戦を軍師のような立場で楽しむゲームだということです。
 軍師は前線ばかりを見ていてもダメだし,守ってばかりでも勝てません。戦場全体を意識して戦うためには,攻めと守りのメリハリをプレイヤーの意思で切り替える必要がある。それをゲーム性に取り込もうとした場合,実は縦持ちのほうが適しているんですよ。

4Gamer
 情報が制限されることで,見えない部分を想像して動く必要が出てくると。FPSRTSの視界制限を彷彿とさせるゲーム性ですが,これまた勇気のある決断ですね。

稲船氏:
 はい。これが賭けであることは十分に理解していました。場合によっては「実際にやってみるとすごくめんどくさい」となる可能性だって十分にあったでしょう。でも,それでもやってみたかった。結果として,違和感のない形にまとまったのは良かったですね。

4Gamer
 見えない部分があるからこそ,バトル中に「攻めてるはずが,実は自分が圧倒的に攻められていた」という状況も起きそうです。

稲船氏:
 そんなときにどう対処するかも,「ドラコロ」の面白さの1つになっています。

4Gamer
 そこまで読んでの設計だったわけですね。

稲船氏:
 ゲームに合っていないインタフェースは問題ですが,操作上の制限はデメリットではないんです。例えば初期の頃の「バイオハザード」がその好例で,あのゲームって当時はラジコン操作でめっちゃ動かしにくいじゃないですか。でも,だからこそゾンビが出現した瞬間にプレイヤーパニックになる。動きに制限があるからこそ“怖い”という感情を生み出せるんです。

4Gamer
 ゾンビから離れたいのに,パニックになって逆に突撃してしまうとか。当時ビクビクしながらプレイしていた身としては,すごく理解しやすいお話です。今は実際にプレイできる状態なので,この仕様から生まれる効果を説明しやすいかと思いますが,企画段階で縦持ちにする案は反対されなかったんでしょうか。

稲船氏:
 怖かった部分ではありますが,最終判断を下す前に“実物”を用意するところまで作らせてもらいました。「常識で考えたら絶対横だから横にしてくれ」と言わず,可能性を見る時間を与えてもらったのは有難かったですね。
 縦持ちが決まってからは,全体を見渡せるボタンや,自分の拠点へ一瞬で戻れるボタンを用意し,やりたいことをすぐに実行できる仕組みを取り入れて,利便性を担保する要素でしっかりとフォローを入れました。



イベントや新キャラクターも追加予定
コンテンツは3か月先まで企画済み

4Gamer
 LEVEL5 comceptとしてスマホゲームリリースされるのは初となりますが,運営周りの準備はいかがでしょう。

稲船氏:
 運営に関しても,現在はかなりシミュレーションしやすい環境だと思っています。今は色々な会社さんが前例をいっぱい作ってくれているので,手探りな部分が比較的少ないですね。
 人員の配置はもちろん,どのくらいの規模でイベント用のキャラクターユニットを作っておくべきなのか,イベント自体はどの程度先まで用意しておく必要があるのか,といった部分までキッチリと作っています。

4Gamer
 ローンチ直後にコンテンツが少なく,ユーザーが離れてしまうような事例も少なくありませんからね。そういった前例はしっかりと踏まえて,対策をされているのはプレイヤーにとってはうれしいことかもしれません。サービス開始後のお話になりますが,現段階ではどの程度先のコンテンツまで用意されているんですか。

稲船氏:
 3か月先までは作っています。初月からイベントの計画があり,その後は,およそ半月ごとに新イベントを実施していく予定です。企画上では1年先くらいまで検討を進めてます。

4Gamer
 想像以上に先まで考えられていて驚きました。1番を目指す,という本気の気概を感じます。

稲船氏:
 理論的に考えて,最低限やっておく必要がある部分だと思っています。もし何かがあっても,事前の準備があれば時間を作れますからね。今はローンチに向けたクオリティアップを行っていますが,制作部隊はずっと先の作業もしています。

4Gamer
 開発チームについてはいかがでしょう。

稲船氏:
 「こういうメンバーが欲しいよね」と思ったタイミングで,ちょうどよくハマる人員が受けに来てくれました。半年前から足りないピースがどんどんはまっていくようなイメージです。
 いざ運営スキルが必要になるタイミングで運営の経験者が現れたり。おお君ちょうどいいね,入ってーみたいな(笑)。運が向いてきたという感じがします。

4Gamer
 長く業界を見てきた稲船さんですが,LEVEL5 comceptで開発を経験をしたことで,心境の変化などはありましたか。

稲船氏:
 そうだなぁ……。30年以上ゲームを作ってきたけど,僕はずっとストイックにやってきたつもりなんですよ。でも,LEVEL5 comceptになってからは,リーダーの日野さんが超ストイックに立ち回ってくれているので,良い意味で肩の力を抜いて開発に打ち込むことができている気がします。

4Gamer
 以前,いくつものタイトルを抱えるプレッシャーの中で仕事をするのがキツイ,という話をされていましたね。肩の荷が降りた,という感覚でしょうか。

稲船氏:
 ええ。今は気持ちよくゲーム作りを楽しもう,みたいな気持ちになってます。どちらのほうが良いという話ではないのですが,自分としては有り難いです。

4Gamer
 なんとなく分かる気がします。

稲船氏:
 日野さんと一緒にやる,となったときに「稲船さんは肩に力が入り過ぎてる。自分に厳しすぎるよ」と言われたんですよ。なるほど確かにと感心すると同時に,心の中で「日野さんもね!」と叫んでました。

(一同:笑)

稲船氏:
 僕なんかよりもずっと忙しい日野さんが言うくらいですから,余程だったんでしょう。
 この2年間はあえて1本に集中して作っていたんですが,これが良い方向に作用したように感じます。日野さんの言う通り,すごくスッキリした,クリアな状態で色々なものを判断できる。でも,これでヒットしたら「頑張り過ぎないほうが結果が出る」ということになるので,ちょっと複雑ですけど(笑)

4Gamer
 そんな(笑)
 稲船さんのスタンスは大きく変わったようですが,社内の開発チームの雰囲気はいかがでしょう。

稲船氏:
 やっぱり,みんな楽しんで作っているイメージが強いです。自分から動いて,提案して,色々な仕事をやってくれている。これって本当にすごいことなんですよ。

4Gamer
 というと?

稲船氏:
 これはカプコン時代から言っていたことなのですが,良いプロジェクトって,「プロデューサーが頑張って色々な仕事をしたゲーム」じゃなくて「俺,なんもしてないやと言えるゲーム」なんですよ。
 プロデューサーの考えがしっかり共有されていれば,スタッフも先回りして動けるし,ディレクターも素早く指示が出せる。全体のモチベーションが高くて良い作品ができる環境では,結果的にプロデューサーの負担が減るんです。僕は業界で仕事をして30年間,ずっとこの環境を目指して仕事をしてきました。

4Gamer
 今回はそれが実現できていたと。

稲船氏:
 もう全部先回りされてましたね。僕のところに来るのは「こうします」「こうしました」という報告で,僕は「うん,どうぞ」「そうして」と言うばかり(笑)
 プロデューサーというのは,困り果てるような「どうしましょう」を山ほど処理するのが普通なんですが,今回はほとんどそれがなかった。何か言うことがあるにせよ,質問側もある程度想定ができあがっているから,応答もめちゃくちゃスムーズでした。

4Gamer
 いやぁ,理想的ですね。

稲船氏:
 ええ,本当に。やっぱり「なんでできていないんだ!」なんて,言いたくないじゃないですか。これもスタッフが真摯にゲームに向き合ってくれている結果ですし,チームとしてのレベルが上がってる証拠かなと思っています。


4Gamer
 「ドラコロ」のリリースはもう間近ですが,本作の楽しみ方についてアピールしておきたい部分はありますか?

稲船氏:
 ぜひ皆で一緒にバトルを楽しんでほしいです。日本では以前まで,ゲームセンター以外での対戦は文化として薄い面がありましたが,eスポーツも盛り上がってきた頃合いですから,「ドラコロ」も“プチeスポーツ”的な感覚で楽しめるよう,大会を開いていきたいと思っています。

4Gamer
 いいですね。演出も派手で,ゲーム展開にもメリハリのある作品ですから,大会があったら盛り上がりそうです。

稲船氏:
 「ドラコロ」は無課金でも十分楽しめるように作っていますので,とにかく多くの人に遊んでもらいたいです。僕らは,「ドラコロ」の作品性を“デジタルホビー”と呼んでいるのですが,細かな感触にもこだわって作っています。ついつい触れてしまうような,癖になるゲームの手触りを感じてほしいですね。

4Gamer
 それでは最後に,本作の配信を待つ読者のへメッセージをお願いします。

稲船氏:
 新規IPとして久々にドカンと押し出す感じになります。数あるレベルファイブブランドの作品の中でも見劣りしない作品に仕上がったと自負しています。
 最初にお話ししたとおり,comceptとレベルファイブの魂がキッチリ入っています。どちらの作品も見たいと思っていてくれた人達にも満足してもらえる作品ですので,ぜひ楽しんでください。

4Gamer
 ありがとうございました

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