すかいらーくホールディングスが運営する飲食チェーンガストが導入している、1人用ボックス席Wi-Fiや電源が完備され、ドリンクバーもあり、小腹が空けばフードも頼めるため、「作業がはかどる」と、SNSを中心に話題になっています。

ガスト
ガストおひとり様席。パソコンを置いてもいくらか余裕がある
 今回はそんな各種飲食チェーンが提供する“おひとり様席”を実際に記者が体験。その使い心地をレポートしていきます。

1)ガスト 吉祥寺店

 さて、まず体験してみたのは、話題のガストおひとり様席。

 テーブルの3辺にはついたてがあり、周囲の視線はあまり気になりません。広さは飲食物とパソコンを一緒に置いてみても、十分に作業ができるほど。

 パソコンに加えて資料も広げて……というわけにはいきませんが、パソコン作業やちょっとした勉強程度であれば、まったく不便はありません。

ガスト
コンセントがあり、充電の心配なし
 コンセントは前方に1口ついており、スマホパソコンの充電が問題なくできます。

 すかいらーく提供の無料Wi-Fiもあり、1回の認証で1時間、1日3回まで利用が可能。速度はYouTube動画が遅延なく見られるレベルです。パソコンで文章を書く、メールをする程度であればまったく問題ないでしょう。
 
 食事を食べたあとにちょっと仕事をするもよし、431円(税込)のドリンクバーを頼み、じっくり作業するもよし、アルコールの提供もあるので仕事終わりにお酒をたしなみながら1人で今日を振り返るもよし。いろいろな可能性があります。

 ただ、まだ各店舗でボックス席の導入を始めたばかり。お店によっては席の数が少なく常時埋まっているということも。今回利用したガスト吉祥寺店でも、ボックス席が3席のみで1時間以上待ってやっとありつけたほどでした。

 すかいらーくホールディングス広報によれば、「現在ボックス席は東京・神奈川・埼玉を中心にガストジョナサン・chawanを含む合計22店舗で導入中。利用状況を見て導入店舗を増やしていく」とのこと。作業用スペースとして本格的に利用したい、というのであればもう少し様子を見ておいたほうがいいかもしれません。

2)ケンタッキーフライドチキン 五反田店

 ファストフード大手のケンタッキーフライドチキンでも、一部店舗で仕切りのあるおひとり様用席が導入されています。

 今回訪れたのは、JR五反田駅東口ほど近くにある五反田店。ひとり用のボックス席が導入されています。

ケンタ
漫画喫茶のオープン席のよう
 ブースは木目調の仕切りで区切られています。完全に周りからの視界が遮られているわけではありませんが、パソコンスマホの中身は見られる心配がなさそうです。

 広さはパソコンを置いたら、埋まってしまうほど。作業するには十分なスペースですが、飲み物や食べ物を片手にという使い方だと少し手ぜまになるでしょう。

ケンタ
上に荷物を置くスペースはあるが少し窮屈
 Wi-Fiは各店舗、docomo Wi-FiソフトバンクWi-FiスポットNTT東日本フレッツスポット、NTT西日本フレッツスポット、NTTコミュニケーションズホットスポットのうち、どれかが利用可能。五反田店ではソフトバンクWi-Fiスポットサービスが提供されていました。

 利用はソフトバンク契約者であれば無料、その他キャリアであれば税別471円を支払う必要があります。

 筆者はドコモ系の格安SIMユーザーなのでパソコンを利用しようにも無料でWi-Fiは使えず、少し不便を感じてしまいました。

3)喫茶室ルノアール 新宿西口1丁目店

 続いては、ビジネスマンが集う大人のオアシス・ルノアール。商談や打ち合わせなどでの利用もありますが、新宿西口1丁目店のように、ひとり用の席を用意、個人のビジネスユースに応えている店舗もあるのです。

 仕切りで区切られたブースにはコンセントが2口用意されています。

ルノアール
仕切りがあり、隣の様子はそれほど気にならない
 机の広さも十分。パソコンを置いてもいくらか余裕があり、資料を広げての作業もできそうです。1日3時間まで無料で利用できるWi-Fiもあり、ネット環境が必要な作業も十分こなせます。

ルノアール
十分な広さの机
 店内は他のお客さんの会話こそ聞こえますが、落ち着いた雰囲気。お店の混雑具合にもよりますが、じっくり根詰めて作業することもできそうです。

 メニューの値段は各店舗によって微妙に違いますが、コーヒーや紅茶などドリンク一杯600円程度です。その他のチェーン喫茶店と比べるとお高めですが、この値段で、きれいなおしぼりや、ドリンクを飲み終わったあとに無料で出てくる温かい緑茶など、ルノアールならではのホスピタリティが味わえます。

 2時間程度利用してみましたが、たまにちょっと怪しい商談の話が聞こえてくることに目をつぶれば、落ち着いた環境で作業がしやすかったです。いち早く“空間提供”路線を打ち出していたルノアール。長時間作業する場所という観点で見ると、使い勝手はかなりいいですね。

 リモートワークや副業解禁など、働き方が多様になってきた昨今、自分のニーズにあった作業場所を探すのはなかなか難しいものでしょう。

 こうしたなか、街で見かける外食チェーンが1人作業に快適なスペースを導入してくれるのはありがたいことです。ただ、まだまだ導入したばかりの店舗も少なくないのも事実。今後の動向には注目しておいたほうがよさそうです。

<取材・文・撮影/小林たかし

【小林たかし】

フリーランスライター、主にweb媒体を中心に様々な分野で執筆を手掛ける。守備範囲は広いがとりわけ、変なもの、ことに関する興味が強い。最近の目標はヘビトンボを食べてみること。

ガストおひとり様席。パソコンを置いてもいくらか余裕がある