7月12日(金)公開の映画「広告会社、男子寮のおかずくん 劇場版」で主演を務める黒羽麻璃央にインタビュー。

【写真を見る】黒羽麻璃央、役者の夢「朝ドラに出たいです」

数々の舞台で注目を集め、近年ではテレビ出演も増えている注目若手俳優の一人・黒羽に、主役の西尾和(おかずくん)を演じた本作への意気込みや裏エピソード、テレビ出演への思いなどを聞いた。

■ 「おかずくん」は“当たり前”を感じられてうれしかった

――映画化、おめでとうございます。映画はドラマより尺が長い分、仕事ドラマとしての側面も深まっていましたね。

ありがとうございます! 僕の同年代でも、毎日スーツを着て会社員務めするのは当たり前の生活だと思うんですけど、それが僕にとっては当たり前ではなくて。すごく新鮮というか、会社内でもこういう人間関係の付き合いがあったりするんだな、と“当たり前”を感じられてうれしかったです。

――身近ではなかったサラリーマンの役作りで、モデルや参考にしたものはありますか?

人というより、原作を読んで作りました。僕、どちらかと言うと東良のような人間を演じることが多かったんですよ。三枚目でおちゃめというか。自分の中で「おかずくん要素、持っているかな?」と思ったときに、実はあまり持っていないかなと。

原作を読みつつも、4人(黒羽、東良啓介役の崎山つばさ、北一平役の小林且弥、南郷正役の大山真志)のバランスの中で役を作っていきました。

かずくんは、一生懸命にいろんなことに取り組んでいける人間。そういうところを、もし視聴者やファンの皆さまが「似ているよね」と感じてくれていればいいなと思います。

■ 手作りの料理は人の温かさを感じる

――ドラマや映画の撮影後に、料理を始めたりなどは…?

そうめん(笑)。久々に火を使いましたね。プロの料理人の話ではなくて、見てくださる方にも簡単にできる調理方法だったりするので、僕もオンエアを見返して「ちょっと作ってみようかな?」なんて思っているんですけど。本当に全部おいしかったので、撮影している日々は食費が浮きました(笑)。

――作品の設定ではありますが、男同士の“家飯”ってわくわくしますよね。

わくわくしますね~。自分の住んでいる空間に友達が来てくれるのって、僕自身もすごくうれしいんですよ。気に入っている空間じゃないと来てもらえないだろうし、遊びに来てくれる関係性を築き上げられることがすごい。学生時代、それこそ友達と鍋やったりしていたので、その当時を思い出しましたね。

――映画版では、家を離れて店の本格的な料理も登場します。

ペスカトーレがめちゃくちゃおいしかったです。撮影なのでものすごい量を作ってくださって、お弁当にも手を出さず次から次へといただきました。後から来た3人にも「めちゃめちゃうまいんで、楽しんでいってください」って、お店を紹介するみたいに(笑)。

――劇中でもずっと食べていましたが、大変だったのでは?

大変というよりは幸せでした。おいしいですし、逆に食べるシーンがないと悲しいくらい(笑)。僕も一人暮らしをして結構たつので、手作りの料理を食べるのは人の温かさに触れられていいですね。

■ 崎山つばさを「かわいい」と感じる瞬間

――今回は家や社内だけではなく外のシーンも多いですが、ロケ先で印象に残ったことはありますか?

江の島に行ったことですね。僕、おととしの正月は江の島で過ごしたんです。映画でも登場した、神社まで行く坂道を年始に友達と行ったんですけど、すごい行列で。初詣しようと思ったけど、「これは無理だな」と思って諦めたんです。

それ以来だったんですが、やっぱり開放的で気持ちいいですね。空き時間には、つばさくんと待機場所の近くにあったしらす丼を食べに行きました。

――そのシーンでは食べ歩きをしていましたが、その合間にもしらす丼を…!?

そうです! 割りとたくさん食べる方だと思いますね。体調によって全然違うんですけど、お腹が減っているときは常に減っているし、お仕事がない日は一日一食で済ませたり。なので、この役は家計も大助かりです(笑)。

――その崎山さんとのシーンは、ファンが嫉妬しそうなくらい“ラブラブ”でしたね。

あはは(笑)。普段からああなので。全然お芝居している感覚がなくて、あんなにラブラブしているってことはその自覚がないんですかね(笑)。仲良しな証拠です!

また同せいネタが出ちゃいますかね? でも、この間の(崎山の)誕生日にごみ箱を贈りました。自動でふたが開くタイプで、僕が最初使っていたら「いいなぁ、俺も欲しい」って言われて。「じゃあ買ってあげるよ」と! 使っている動画まで送ってくれて、彼は喜んでごみを投げていました(笑)。かわいいですよね。そういうところですよね、あの人のかわいいところって。

■ 役者としての夢は「朝ドラに出ること」

――劇中では、おかずくんが仕事の夢を語るシーンがあります。黒羽さんは、役者としてかなえたいことはありますか?

朝ドラ”に出たいです。それが今の一番のモチベーションと言いますか、かなえたい目標の一つですね。やっぱり俳優の登竜門ですし、どんな役でもみんなに見てもらいたい。

――最近は、テレビでも精力的に活動されています。舞台とテレビへの出演スタンスなど気になるところですが…。

僕は“変わらず”ですね。両方やっていきたいです、一番きつい道かもしれないですけど…。どちらかに絞ったら楽だろうとは思うんですけど、でもどっちも好き。好きなものは捨てられないから、自分で頑張ればいいかなって思います。

演技自体が好きなんです。人に見られているのが好きだし、人前で芝居するのが興奮する。テレビもそうですけど、見られて、いろいろ反響があって…そういうのが好きなんだと思う。だから、よりたくさんの人に見てもらって“最強”になりたいです。

――最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。

ありがたいことに、映画化されました! ドラマの世界を飛び出して、今度は映画館でおかずくんとして皆さんに会えるのを楽しみにしています。

終わった後に、「おいしいものが食べたいな」「好きな人、友達と食べたいな」と思ってもらえて、明日への活力につながればうれしいです。ぜひ、劇場でご覧ください!(ザテレビジョン

黒羽麻璃央「広告会社、男子寮のおかずくん 劇場版」の思い出を語る