東海大諏訪に快勝、先制打に「何とか自分が流れを変えたかった」

 第140回春季北信越地区高等学校野球大会は2日、富山アルペンスタジアムで準々決勝が行われ、星稜が東海大諏訪を4-2で下してベスト4進出を決めた。

 2回に6番・福本陽生(3年)の左前適時打で先制すると、6回に3連打などで3点を追加。先発の荻原吟哉(2年)が、初回に二塁打を許したものの後続を断ち、以降は変化球を低めに丁寧に集めて6回まで無安打と快投を見せた。7回に5番の五味に右越え2ランを浴び、7回1死からは左腕の寺沢孝多にスイッチ。直後に満塁のピンチを背負ったが、無失点で切り抜け、傾きかけた流れを何とか食い止めた。プロ注目右腕の奥川恭伸(3年)はマウンドには上がらなかった。

 昨秋の北信越大会・準決勝の再戦となった両チーム。昨秋は4-0で星稜が勝利。エースの奥川が5安打完封勝利を挙げていた。この日も同じように東海大諏訪の先発・横田と、星稜の先発・荻原の息詰まる投手戦が続いたが、貴重な先制点を挙げたのが6番の福本だった。

 福本は春の県大会では5試合で17打数3安打と調子を落としていた。初戦の砺波工戦はセンター前にポトリと落ちるヒット1本のみ。それだけに2回に1死三塁の先制のチャンスで打席が回ってきた時は握りしめるバットに力が入った。

「昨秋に(東海大諏訪と)対戦した時も、自分の打撃をさせてもらえなかった。今日は何とか自分が流れを変えたかったんです」とファウルで粘ったのち、変化球レフト前に運んだ。もともとは中軸に名を連ねるほどのパワーの持ち主で、一発もある。「6番にいる以上、チャンスでは絶対に打たないといけない。先制点を挙げることができたのは嬉しいです」と笑顔を見せた。

 守備位置も県大会までの一塁から三塁に変わった。状況によっては遊撃手もこなすが、これまでとは打球を見る方向が全く変わり、感覚を磨いている最中だ。しかも、富山アルペンスタジアムは慣れない人工芝で、打球の跳ね方も変わってくる。前日の砺波工戦では難しいサードゴロをうまくさばく場面もあった。

「人工芝は独特な跳ね方をするので守りにくさはありますが、昨日の奥川や今日は(2番手で登板した)寺沢に声を掛けてもらって、最後まで守ることができました」

 福本は好守に手応えを徐々に感じつつも、最後は仲間の声に感謝していた。(沢井史 / Fumi Sawai)

先制打を放つなど勝利に貢献した星稜・福本陽生【写真:沢井史】