SANKYO presents MACROSS CROSSOVER LIVE 2019』 at 幕張メッセ 6/2(日)

2009年2013年に開催された『MACROSS CROSSOVER LIVE』が、本年、6年ぶりに開催された。今回は2DAYSで、出演者は飯島真理リン・ミンメイ)、福山芳樹熱気バサラ)、チエカジウラ(ミレーヌ・F・ジーナス)、May'nシェリル・ノーム)、中島 愛(ランカ・リー)、戦術音楽ユニットワルキューレ” are 美雲ΔJUNNAフレイアΔ鈴木みのりカナメΔ安野希世乃、レイナΔ東山奈央マキナΔ西田望見。時空を超えたスペシャルライブが繰り広げられた。

オフィシャルレポートが到着したので写真とともに当日の模様を紹介する。

『MACROSS CROSSOVER LIVE』のオープニングは……

6年ぶりに開催された『MACROSS CROSSOVER LIVE』。映画のようなオープニング映像が流れ、そこにこの日出演するアーティストの名前が映し出されていく。そしてそのメインスクリーンが左右に開き登場したのは、飯島真理福山芳樹だ。09年の『MACROSS CROSSOVER LIVE』時に飯島真理が作った超時空アンセム「息をしてる  感じている」を、飯島はキーボードを、福山はアコースティックギターを弾きながら、今宵限りのアコースティックバージョンで届けていく。柔らかい光に包まれながら、スペシャルな時間の始まりを告げると、『超時空要塞マクロス』1話アバン映像が流れる。

 

再び登場した飯島真理は、リン・ミンメイの映像やキャラクターデザイン美樹本晴彦が描いたミンメイイラストが映し出されるスクリーンバックに、「私の彼はパイロット」「0-G Love」「SUNSET BEACH」をメドレーで歌う。いずれも羽田健太郎氏の手がけた楽曲だが、そのポップさは、時を超えても輝き続けていた。これらの曲を生バンドの演奏で聴ける喜びももちろん大きかった。そして「本当に可愛いミンメイが見られる曲です」と言って歌ったのは、彼女自身が作った「天使の絵の具」だ。OVA超時空要塞マクロス Flash Back 2012』で描かれたミンメイライブシーンバックに流れたが、実際に飯島真理が歌っている姿と重なって見える。さらに「この曲はいつも、初めて歌う気持ちで歌っています」と言って始まったのが、シリーズを代表する名曲「愛・おぼえていますか」。作詞:安井かずみ/作曲:加藤和彦で、手がけた2人共、もうこの世にはいない。飯島もこの曲を歌うときは「いつもそばに居てくれている気がします」と話していたが、本当にひと言ひと言、大切に歌っているのが伝わってきた。映像も劇場版クライマックスを5つのスクリーンいっぱいに映すという演出で迫力がすごかったし、「みんな歌って」という彼女の言葉で起こった大合唱も素晴らしかった。

 

続いて登場したのは『マクロス7』からのロックバンドFIRE BOMBERだ。会場中央のセンターステージ…真っ赤な光の海のど真ん中で、熱気バサラの歌を担当する福山芳樹が熱く「突撃ラブハート」を歌い上げると、花道からゆっくりメインステージに戻る。この間ひたすらドラムビートを刻み続けて待っているところが、ビヒータ・フィーズのようだった。そしてミレーヌ・F・ジーナスの歌を担当するチエカジウラを呼び込み、コールレスポンスをしながら「ヴァージンストーリー」を共に歌う。熱さとクールさ、対局にある2人のボーカルこそがFIRE BOMBERだし、それがガチッと融合するから面白い。FIRE BOMBERはそれぞれがソロの色を魅せるというコンセプトステージで、まず福山が名バラードREMEMBER 16」をバサラの映像をバックに歌うと、続いてチエカジウラのターンへ。

 
チエカジウラ

チエカジウラ

森の中にいるような自然の音がサラウンドで聞こえ、会場の空気を一変させると、彼女の幻想的な歌声が聴こえてくる。「LOVE SONG」「君に届け→」「PILLOW DREAM」という優しいメロディの曲を並べて、それぞれの曲の世界観をしっかりと届けていく。映像もほとんど使わず、彼女のアーティスト性を存分に出した、ある意味挑戦的なステージだったが、観客も大きな拍手で応えていた。そして再び福山のソロへ。熱気バサラ名義であり、菅野よう子作曲の「ANGEL VOICE」を銀河の星々に包まれながら歌っていき、最後の「WOW WOW」は会場とシンガロングする。

シンプルに曲の良さが伝わるステージに酔いしれたあとは、再びFIRE BOMBERに。まずはチエカジウラがメインボーカルを取る「MY FRIENDS」をセンターステージで歌い上げる。そして2人がメインステージに揃い、最後のMCで、ファンへ感謝の気持ちを伝えていく。福山は「熱気バサラに出会えたことを宝にしてます。ミュージシャンで一番尊敬しているのはビートルズでもクィーンでもなく熱気バサラです!」と堂々と宣言すると、最後は「PLANET DANCE」を2人で熱唱し、ステージを締めくくった。

 

マクロス7』のステージの余韻も残る中、メインスクリーンに映し出された歌巫女(イミュレーター)・イシュタル。「もういちLove You」のイントロと共にスペシャルゲスト笠原弘子が登場する。これは『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』の最終話クライマックスで流れた名曲。スクリーンにはその最終決戦の模様が映し出され、彼女の優しく美しい歌声が会場を包み込んでいた。最後は「出させていただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます」と短く語り、ステージをあとにする。

後半戦は『マクロスF』から

懐かしのマクロス関連のCMが流れた20分の休憩を挟んでの後半戦。TVアニメマクロスF』の冒頭の映像が流れたあと、「Welcome To My FanClub's Night!」で“Sheryl on Stage!”が始まる。May'nシェリルらしく自信たっぷりのパフォーマンスで魅了すると、「幕張ー! 私の歌を聴け!」と叫び、「射手座☆午後九時Don't be late」へ。“持ってけ”で会場がひとつになると、間奏ではバルキリー宇宙空間を翔ける映像に合わせて、後方のセンターステージまで全力疾走! 力強く歌を届けていた。そして「みんな抱きしめて銀河の果てまで!」と言って、もうひとりの歌姫・ランカ・リー=中島 愛が登場する。

星間飛行」は、かわいいSDキャラランカダンス映像や12話「ファステスト・デリバリー」のライブ映像と共に披露。会場も超時空シンデレラライブに心酔してしまう。さらに5話のショッピングセンター路上ライブを思い出す「What 'bout my star?@Formo」へ。中島 愛の歌から始まり、サビでセンターステージからMay'nの歌声が聴こえる。ここでは15話の病院でのアルトの取り合いシーンを思い出したファンも多かっただろう。May'nと中島 愛が抜群のコンビネーションで歌い、お互い歩み寄り、花道の中央で何度も顔を見合わせながら歌う。そして「今日はできる限り、シェリルランカステージを楽しんでほしいと思います。私たち去年、久しぶりにシングルを出したんですけど、ライブでやるのはこれが初めてです」と中島が語り、新曲「Good job!」を披露。何年経っても変わらない2人のケミストリーの素晴らしさを存分に味わうことができた。

中島 愛

中島 愛

すると『劇場版マクロスF~サヨナラノツバサ~』のランカの告白シーンが流れる。そして、ここからの流れは圧倒的だった。映像と歌がシンクロしていく感覚は、作品単独ライブではあることだが、こういうフェスではあまりない。だが、2人の「映画のクライマックスを完全再現したい」という強い思いが、それを実現させたという。告白からの「放課後オーバーフロウ」で、感情が溢れるような歌声を響かせると、「たとえ私が死んでも歌は死なない!」という劇中のシェリルセリフを挟み、「ノーザンクロス」の力強いアカペラから始まる「娘々Final Attack フロンティア グレイテスト☆ヒッツ!」へ。そして最後は映画のクライマックスで流れた「サヨナラノツバサ~the end of triangle」だ。イントロが流れた瞬間の大歓声、そして何より2人の歌声のパワーがものすごく、宇宙を揺るがすほどだった。歌い切ったあとに贈られた大きな大きな拍手が、このパフォーマンスの素晴らしさを物語っていたと思う。

May'n&中島 愛

May'n&中島 愛

MCでは、「『サヨナラツバサ』を生バンドでやるのは初めて、リリースから8年経ってお届けさせていただくことができました」とMay'nが語ると、これをライブで歌うことはないからレコーディング、頑張って!と菅野よう子に言われたというエピソードを2人で楽しそうに話す。そして、10代から共に歩んできた2人が、お互いの気持ちを吐露しあったあと、中島 愛が「『マクロスF』の単独ライブが、いつかできたらいいなと思います! それが今の夢です」と宣言。May'nが「言うねぇ。悪い子だ」と笑顔で応える。そんな絆を感じるやり取りのあと、最後の曲「Get it on~光速クライmax」のコールレスポンスで、会場をひとつにしてステージを締めくくる。

ワルキューレが間髪入れずに登場

間髪入れず『マクロスΔ』から戦術音楽ユニットワルキューレ”のOPムービーが流れる。“Welcome to Walkure World!”で5人のシルエットが現れての「恋! ハレイション THE WAR」。横浜アリーナ3rdライブの興奮がよみがえるようなオープニングだ。『マクロスシリーズファンが集まる会場で、5人のハーモニーの素晴らしさ、カッコよさを見せつける。作品的に一番新しい歌姫でもあるワルキューレは、シリーズ初のボーカルユニットであり、5人でハーモニーを奏で、フォーメーションダンスをするというライブユニットであることが強みだろう。今回のステージでも、5人の動きから目が離せなかった。

5人の和気あいあいとしたMCのあと、アニメのOP映像と共に「一度だけの恋なら」を歌うと、後期OPテーマ絶対零度θノヴァティック」へと続く。5人のパートが目まぐるしく入れ替わり、それぞれのボーカルの個性を感じると共に、複雑なコーラスワークで音に厚みを加えていく、まさにワルキューレの真骨頂を見せつけた楽曲で圧倒すると、5人が長い花道に広がって歌った「破滅の純情」では、ワルキューレエースでもあるJUNNAが圧倒的な歌唱力を武器に躍動する! そのままセンターステージに辿り着くと、サプライズで、制作中の完全新作劇場版タイトルを発表!スクリーンに映された『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』の文字。「!」マークが6つあることに引っかかったメンバーが、センターステージの目の前でライブを見ていた河森正治監督に「どういうことですか?」と公開質問をするという一幕も。河森監督は、大きな声で「見てのお楽しみです!」と答えて会場を湧かせていた。監督がこのワルキューレステージを見て感じたことは、きっと劇場版に反映されることだろう。

ステージ後半はJUNNAのパワフルなソロから始まる「ワルキューレは裏切らない」。センターステージダンスをしながら、5人の個性を爆発させると、続けて「ワルキューレがとまらない」では、ライブならではの自由なパフォーマンスで楽しませる。西田望見JUNNAがハグしたり、鈴木みのりステージに座り込んで歌ったり、そしてそんなメンバーを引っ張る安野希世乃東山奈央がいたり。こうやってアドリブパフォーマンスをする5人を見ると、そのバランスの良さを再確認する。

マクロスの一員になれて幸せです。マクロス100年以上続くように、『マクロスΔ』、引っ張っていきたいと思ってますので、ワルキューレの応援をお願いします。みんなマクロスは好きですか? その大好きな気持ちをぶつけてください! 準備はいいんかね?」といつも振りからの「ルンがピカッと光ったら」へ。ここで、鈴木みのりが煽りの才能をいかんなく発揮。この日のライブのはじけっぷりは凄まじかったが、花道を全力で往復しながら歌ったりと、こちらもワルキューレエースとして躍動していた。最後は「ゴリゴリアタック!」とみんなで叫んでフィナーレ

と思いきや、最後の最後にスペシャルゲスト坂本真綾が登場! さすがの人気、さすがの存在感で会場を湧かせると、『マクロスF』のOPテーマトライアングラー」を熱唱し、ものすごい盛り上がりの中、ライブ本編を締めくくった。

 

アンコールでは、時空を超えたクロスオーバーライブが実現。チエカジウラと中島 愛による「アイモ~鳥のひと」は、チエカジウラのすべてを包み込む大きく美しい歌声と中島 愛の心を安らかにしてくれる癒やしの歌声の調和が素晴らしかった。そしてMay'nワルキューレによる「いけないボーダーライン」。やはり『マクロスΔ』の曲は否応無しでライブで盛り上がる楽曲だ。観客も最後の力を振り絞り、声を上げてライブを楽しんでいた。

そしていよいよ、本当の最後の曲となる。土井美加さん(早瀬未美沙役)のナレーションで、この日の出演キャラクターの名前を読み上げていく感動的な演出。そして飯島真理センターステージに現れる。「今日は、『マクロス』に素晴らしい楽曲たちを書いてくださった羽田健太郎さんの13回目のご命日です。なので今日は出演者全員、心を込めてこの曲を天国のハネケンさんに届けたいと思います」と言って歌われたのは『超時空要塞マクロス』のエンディングテーマ「ランナー」。この日の出演者全員で歌を繋いでいくなか、スクリーンには、テレビ版のエンディングを思い出させるフォトアルバムをめくっていく実写映像が流れる。そこには『マクロスシリーズそれぞれのイラストが写真のように貼られていて、最後のページをめくると羽田健太郎氏の笑顔の写真がある……。時は流れていくけれど、『マクロスシリーズが続く限り、歌たちは歌い継がれていくのだろう。その尊さを感じながら、多くの感動を生んだ『MACROSS CROSSOVER LIVE 2019』は幕を下ろした。

 
文・塚越淳一 写真:岩本 剛(チエカジウラ 撮影)木村泰之、荒金大介(その他アーティスト 撮影)
May'n&中島 愛