佐藤健鈴木亮平松岡茉優、田中裕子らが出演する、白石和彌監督の最新作「ひとよ」の公開日が、2019年11月8日(金)に決定。このほどクランクアップを迎え、佐藤らが撮影を振り返りつつ、メッセージを寄せた。

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■ 白石和彌監督が送る感涙のヒューマンドラマ

映画「ひとよ」は、「凶悪」(2013年)を世に送り出して以降、「孤狼の血」(2018年)など、毎年のように作品、監督、俳優賞を中心に国内賞レースを席巻する白石監督の最新作となる、“家族の絆”を問い掛けるヒューマンドラマ。

物語の舞台となるのは15年前、ある家族に起こった一夜の事件。それは、母とその子どもたち3きょうだいの運命を大きく狂わせた。

一家はその晩の出来事に囚われたまま別々の人生を歩み、15年後に再会。葛藤と戸惑いの中で、一度崩壊した絆を取り戻そうともがき続ける。

あらがうことのできなかった家族の岐路と向き合う一家がたどり着く先とは…。

■ 佐藤、芝居については「その時に出たもので勝負」

令和初日(5月1日)にクランクインした本作が、1カ月におよぶ撮影を経て、6月1日に家族そろってクランクアップを迎えた。

撮影最終日のこの日に行われた撮影は、家族全員がそろったクライマックスの重要なシーン。一連の流れでの動きの多いシーンでもあるため、白石監督を中心に入念な段取りが行われ、幾度もシーンの検証が繰り返された。

時折キャストからも提案が挙がり、モニターで自らの動きを最終確認。本番では、ほぼ一発OKで迫真の芝居が次々と収められていき、日付が変わる直前にクランクアップの時を迎えた。

クランクアップ後、稲村家を演じたキャスト陣から充実した日々を過ごせていたことへ感謝の意が述べられ、白石監督は「(これから編集ですが)良い映画になっていると思います」と手応えをにじませる。

また、佐藤は「(芝居については)、その時に出たもので勝負と言いますか、ドキュメンタリー的なアプローチの仕方をしてきたように感じています。

白石監督が『最高傑作になるであろう』というような言葉を漏らされていたとも聞いていますし、きっと素晴らしい作品に仕上げてくださると信じています」と、白石監督への信頼感を明かした。

■ 稲村雄二役:佐藤健コメント

白石監督とはぜひ、いつかご一緒できたらと思っていました。こんなにもすてきな話で、こんなにもすてきな役者・スタッフの皆さまと、ぜいたくな時間を過ごさせていただき、振り返るとあっという間でした。

(芝居については)、その時に出たもので勝負といいますか、ドキュメンタリー的なアプローチの仕方をしてきたように感じています。

白石監督が「最高傑作になるであろう」というような言葉を漏らされていたとも聞いていますし、きっと素晴らしい作品に仕上げてくださると信じています。

なので、皆さんも期待して公開をお待ちいただけたらうれしいです。

■ 稲村大樹役:鈴木亮平コメント

スタッフ皆さまに演技のしやすい環境を作っていただき、いい雰囲気で毎日撮影できるのが幸せでした。撮影前の準備段階から(大樹の)吃音についてもサポートしていただいて感謝します。ありがとうございました。

この映画は家族の話であり、時間の話でもあると思っています。僕は、(田中演じる)お母さんの「ただの夜ですよ」というセリフが大好きで、台本で読んだ時に、自分の中で良い夜も悪い夜も、いろいろな夜が思い浮かびました。

見てくださった皆さんも、見終わった後にそれぞれの響き方をするのではと思っていますが、皆さんの人生の1つ1つに思いを馳せていただき、「ひとよ(一夜)」を思っていただけたら、うれしいです。

■ 稲村園子役:松岡茉優コメント

憧れの白石組で、憧れの先輩方とご一緒できて、うれしく思います。

私はこの映画を見てくださった皆さんに感動してほしいとか、泣いてほしいとかではなく、家族に対して何かゴロゴロとしたものを抱えて生きていらっしゃる方に、この映画を見てどこか許されてほしいなと思いながら演じていました。

そして、背中を押すまではできなくとも、例えば「お母さんにメールをしてみよう」と思い立つような、そんな映画になったらいいなと思っています。楽しいばかりの映画ではないかもしれませんが、「良かったな、楽しかったな」と、有意義な時間を過ごせるように頑張りました。

あっという間に公開となりますが、楽しみに待っていてください。

■ 稲村こはる役:田中裕子コメント

天気にはとても恵まれたのですけれども、昼と夜との寒暖の差が激しく、北関東恐るべしと感じる、撮影の日々を過ごしました。スタッフの皆さま、キャストの皆さまは大変だったと思います。

今回、佐藤健さん、鈴木亮平さんをはじめ、初めて共演させていただくキャストの方が多かったのですけれども、白石監督の下、充実した時間を過ごさせていただいたと思っています。埠頭で見た夕日も忘れません。作品の完成を楽しみにしています。

■ 白石和彌監督コメント

俳優部の皆さんが充実した顔でクランクアップを迎えられていたのは、何より良かったです。俳優部皆さんの芝居を堪能でき、どのシーンも想像以上のシーンになっているので、(撮影を終えての)手応えはありますし、良い映画に向かっていると感じています。

“家族”は誰しもが、それぞれの形で持っています。誰の中にもある家族の話に少しでも近づき、皆さんの心に引っかかる映画になればと思っています。(ザテレビジョン

2019年11月8日(金)公開の映画「ひとよ」がクランクアップを迎え、佐藤健らが撮影を振り返った