city-2444512_640_e

Image by JL G from Pixabay

 ショッキングなレポートが提出された。即座に抜本的な対策を取らなければ、2050年までに、気候変動の影響により人類文明は存在が脅かされるほどの危機に直面することになるだろうというのだ。

 これは、オーストラリアメルボルンに拠点を置くブレークスルー気候復旧ナショナルセンターが公表した文書によるものだ。

 地球温暖化をこのまま放置しておけば、地球の平均気温が3度上昇するというシナリオは完全に現実的なものとなり、現在ある形での文明は崩壊するだろう、というものだ。

―あわせて読みたい―

話は聞かせてもらった。人類が太陽系を破壊する11のシナリオ
明日世界を終わらせるかもしれない。人類滅亡10のシナリオ
もし世界が終わるなら?2016年最新版、人類終焉10のシナリオ
シベリアの永久凍土が溶けて35年後に建物が次々と崩壊するというシナリオ(ロシア)
異星人は気象変動によって滅んだ。人類も同じ運命をたどるかもしれないという研究結果が報告される(米研究)

致死的な熱波が襲う「ホットハウス・アース・シナリオ」

 ここで予測されるいわゆる「ホットハウス・アース・シナリオ」では、陸上面積の35パーセント――人口でいえば55パーセントにあたる人たちが、年に20日以上もはや人が生存不可能なほどの致死的な熱波に襲われる。

 サンゴ礁、アマゾンの熱帯雨林、北極といった生態系は崩壊。北アメリカでは野火、熱波、干ばつが頻発し、アジアを流れる大河は干上がり、20億人が水不足で苦しむようになる。

 メキシコと中央アメリカの降雨量もおよそ半分まで減少し、農業を営むことは困難になる。エルニーニョ現象と同様の気候が常態化し、年に100日以上は危険なほどの熱波が襲来。10億人以上が移住を余儀なくされる。

 レポートは、このシナリオについて、やがて人類文明の終焉へと至る世界の混乱のイメージを垣間見せるものだと述べる。これが世界の安全保障に突きつける困難はもはやお手上げなほどで、政治的なパニックが生じるだろうとのことだ。

earth-1023859_640_e


全世界で大規模な動員をしなければ対応できないレベル


 破滅を避ける唯一の手立ては革新だ。エネルギー・産業・経済のいずれの分野でも二酸化炭素を排出することのない体制を実現し、温暖化が先鋭化しないよう心を砕くしかない。

 今後10年のうちに持てる地球のリソースを投じて、安全な気候を維持できるだけのゼロエミッション社会を構築しなければならない。

 その労力は、「第二次世界大戦に緊急動員されたものに匹敵」するだろうとレポートは述べている。

apocalypse-2921093_640_e

Image by dric from Pixabay

気候モデルの落とし穴


 レポートは、これまで発表されてきた気候モデルについて、研究には有用だが、世の中に注意を促すという役割において間違いの元になると指摘する。

 そうしたモデルが主に取り扱うのは中道的なシナリオばかりで、一番危険な可能性を無視しがちだからだ。

 その結果、社会が講じる対策は手抜かりのあるものとなり、予想外の破壊的イベントに対応できなくなる。そして、そうした破壊的イベントは今後実際に目撃される可能性が高いという。

温暖化による負の相乗効果

 あまりにも強烈なシナリオで、人を怯えさせることが目的ではないのか?と疑う向きもあるかもしれない。しかし、このシナリオが現実になる可能性は我々が思っている以上に高そうだ。

 現時点で発表されている気候変動モデルのほとんどは保守的なものだ。永久凍土の融解による温室効果ガスの放出、南極西部にある氷河の喪失、海洋や陸地によるCO2吸収量の低下、といった超えてはいけない一線を超えてしまったときの連鎖反応を考慮していない。

 こうした現象が生じたとき、その相乗効果によって温暖化の速度は一般に想定されているものを上回るようになる。

 よく言われるビジネス・アズ・ユージュアル・シナリオ(今まで通りシナリオ)では、2050年までに気温が2.4度上昇すると想定している。しかし、相乗効果を考慮するならば、それよりさらに0.6度上昇するかもしれない。

explosion-123690_640_e

Image by Gerd Altmann from Pixabay/iStock

さらに最悪のシナリオも


 だが、じつはこれが最悪のシナリオではないということだ。

 可能性は低いものの、3.5~4度も気温が上昇するという極めて極端なシナリオも絶対にないわけではない。

 さあ、我々は今、何を選択するのだろうか? 残された時は少ない。

References:Climate Change Could End Human Civilisation as We Know It by 2050, Analysis Finds/ written by hiroching / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52275211.html
 

こちらもオススメ!

―知るの紹介記事―

アレな生態系日常漫画「いぶかればいぶかろう」第43回:話題のタピオカと餃子を一度に楽しめる、宇都宮のあの場所に行ってきた
「泥棒に入った人へ。他はいいです。亡き愛犬の思い出がつまったメモリーカードだけは返して下さい」涙の張り紙(カナダ)
人形を見た目で判断するな...って怖すぎだろ!まったく呪われていない人形が不気味すぎるとツイッターで話題に
火星の北極の下に膨大な量の水の氷を発見(米研究)
鉄骨で鍛えたイケメン建設男子が勢ぞろい「イケメン建設男子写真集」のプロジェクトが開始!参加者募集中

―自然・廃墟・宇宙についての記事―

火星の北極の下に膨大な量の水の氷を発見(米研究)
地球が生命を宿す鍵。ダイヤモンドが解き明かす大陸が安定している秘密(米研究)
決して夜に行ってはいけない。イギリスにある10の呪われた森(心霊スポット)
フィリピンで学校を卒業する学生全員に10本の植樹を義務化する新法が導入される
突如水が湧きだし沈み込んでいくロシアの町。一体何が起きているのか?
人類終了のお知らせ。現在の文明は2050年までに崩壊すると予測した文書が発表される(オーストラリア研究)