古代ギリシャ神話は、多くの英雄、神々、壮大なアドベンチャーであふれている。登場する伝説の生き物の中の多くは、私たちも1度は耳にしたことがあるものだ。
フェニックス、ドラゴン、ケンタウロス、スフィンクス、メドゥーサ、ミノタウロス…
挙げればキリがないが、私たちがよく知る名前以外にも信じられないほど多くの奇妙な怪物がいるのも確かだ。ここでは、そんなマイナーな怪物の中から「8つ」を紹介する。
1.ドラカイナ
ドラカイナの上半身は美しい女性、下半身は恐ろしいドラゴンだ。
最も有名なドラカイナは、父であるタルタロスの門の番人を任されていました「カムペー」だろう。カムペーはドラゴンの下半身とともに、毒を持つサソリの尾も持ち合わせており、脚には無数の毒ヘビが巻き付いていたという。
なんともシュールな出で立ちである。
2.ステュムパーリデスの鳥
「ヘラクレスの12の難行」のうち6つ目に登場するのが、このステュムパーリデスの鳥。ステュムパーロス湖畔の森に住んでいたとされることから、その名が付けられた。
金属の翼でターゲットに襲いかかり、人肉を食らうこともある。さらに彼らは鋭い銅のくちばしを持ち、その糞には毒が含まれている。設定がカオスだ。
3.セラステス
羊のような大きな2つのツノを持つ、骨のない大蛇がこのセラステス。レオナルド・ダ・ヴィンチもセラステスをモデルに筆を走らせたことがあるとのこと。
セラステスはギリシャ神話の中でも、本物の動物をモデルにしていると考えられている怪物の1つです。もちろんモデルとなった現実に存在するヘビは、セラステスのように神話に出てくる巨大な相手を殺せるほどの力があるわけではない。
4.オノケンタウロス
オノケンタウロスは、ケンタウロスの親戚だが、ケンタウロスほどの華やかさは持ち合わせていない。上半身が人間であることに変わりないが、下半身は「ロバ」だ。
ピタゴラスやアイリアノスは、オノケンタウロスについて、気性が荒く、手なずけることは不可能だと述べている。
5.アエテルナエ
奇妙な怪物が数多く名を連ねるギリシャ神話の中でも、「最も奇妙な怪物」といっても過言ではないのがこのアエテルナエ。
アレクサンドロス3世の軍勢と闘ったとされており、額から生えたノコギリのようなツノで男たちを殺していったとのこと。アエテルナエに関する表現が奇怪すぎるため、その見た目を描くのは困難とされている。中には、その外見はアンテロープに近いものだと主張する人もいるようだ。
6.スキュラ
ギリシャ神話に出てくる怪物の多くは、海のモンスターだ。ギリシャが多くの島から成る国であることを考えれば、これはそれほど不思議な事ではない。
ホメロスの叙事詩オドュッセイアに登場するスキュラは、カニのような殻を持ち、12本の脚と6つの首がある。そしてそれぞれの口には3列に並んだ歯が光っている。しかしスキュラはもともと美しかった乙女が変化した姿だというから驚きだ。どうしてこうなった。
7.コロコッタ
コロコッタは、様々な動物のパーツが合わさった特徴を持つ怪獣。後ろ足はシカ、首、尾、胸部はライオン、頭はアナグマといった具合に体が出来上がっており、2つに割れた蹄や、耳元まで裂けた口といった特徴もある。
人間の声を真似る能力があるとされており、ハイエナとライオンのハイブリッドであると主張する人もいるようだ。
この中に知っている生き物はいただろうか。ペガサスやケンタウロスもいいが、たまにはマイナーな生き物に目をとめると、新たな発見があるかもしれない。
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