21世紀に入るまでは、日本のノーベル賞受賞者全員の名前を覚えるのはそこまで難しくなかった。しかし、今世紀に入って続々と受賞者が誕生したことで、受賞した日本人全員を記憶するのが大変になった。これはとても喜ばしいことだ。

 中国メディア・今日頭条は6日、日本で毎年のようにノーベル賞受賞者が誕生する理由について、さまざまな面から解説する記事を掲載した。

 記事はまず、日本でノーベル賞受賞者が次々と輩出される大きな理由として、日本政府が基礎研究に対して長期的かつ安定的なサポートを行っている点を挙げ、1995年に「科学技術基本法」が国会で可決されると、以降5年単位の計画を何度も制定してきたとした。

 そして、しばしば中国のネット上でも取り沙汰されてきた、1つの物事に人生をかけてとことん極めようとする「匠の精神」も少なからぬ影響を与える要素であると伝えた。さらに、幼いころから自然に親しみ、読書を愛する習慣を身に着けていたことにも注目すべきだとし、親が子に多くの自然に触れさせるだけではなく、学校教育も子どもたちを自然に親しませることを重視していると説明した。

 また、自然に触れ、読書に親しむと同時に、日本人は若いうちから親の教育により自立の精神を身に着けるとも紹介。「日本の大学生は、学費こそ親に出してもらったとしても、生活費は自分でアルバイトして稼ぐのだ」としている。このような要素も研究や研鑽に励み、大きな成果を出すうえで大事な要素だと記事の作者は見ているようだ。

 記事はこのほか、大学における科学研究が比較的自由で独立した環境で行われていること、研究者が国際的な視野を持ち、積極的に国際交流を行っていることなどを挙げるとともに、何よりも社会が教育や研究を尊重する気風を持っていることも大切だとしている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

日本でノーベル賞受賞者を多数出るのは、やはり「育て方」によるものか=中国メディア