兵庫県姫路市にあるサファリリゾート姫路セントラルパーク」(姫セン)のホームページに現れた、自虐的なスペシャルページネット上で話題になっている。

姫センの自虐サイトが話題に

姫センはこのほど、独特のサイトを公開した。

「ここは、日本一心の距離が遠いサファリパーク」というキャッチコピーの下に、大阪-姫路セントラルパーク間の所要時間を問うクイズが登場。

実際よりも長い時間を入力してしまうと、サイトが小さく表示され、「実際より遠いので、その分だけサイトを遠く(小さく)表示しました。あなたの中では、姫センはそんなに遠い存在なのですね…」といじけたメッセージが現れる。

逆に、実際より短すぎる時間を入力すると「そんなお世辞いらない!」と怒りのメッセージが登場。

正解した場合は、世界一心の距離が遠いと名乗る根拠が示され、和歌山への嫉妬心などを包み隠さず訴えてくる。

4月26日の開設以降、サイトを閲覧した人から、ネット上に「なんだってんだよwww」「ゲッラゲラ笑った」「世界観が独特すぎ」「謎の行きたさを感じてしまった」「姫センやるなー」など、多くのコメントが寄せられている。

心の距離を視覚化

なぜ、自虐的なサイトを開設したのか?

パークを運営するジャパンパークリゾート営業部企画広報課の幸崎誠課長に話を聞いた。

—–同サイトを制作した経緯は?

姫路セントラルパークは、姫路城が有名な兵庫県姫路市にあります。

日本最大のサファリエリア遊園地、西日本最大のプールなど満足度は高く、集客も好調なのですが、いくつか悩みがありました。

そのひとつが、大阪の人から「姫路は遠い」と思われていて、なかなか足を運んでもらえないことでした。一度来ていただければ満足度は高いんですけどね。

さらに、姫路より距離が遠い和歌山の競合施設がそんなに遠いと思われていないことに、密かに嫉妬していました笑

そこで35周年の今年、この不当な扱いを是正し、大阪府民との心の距離(心理的距離)をつめたいと思っていたのです。

そこで、関西の某有名遊園地北九州遊園地スペースワールドの広告を手がけたクリエイティブディレクターとそのチームに相談したところ、父親が姫路出身ということで「姫路のためなら」と地元愛で力を貸してくれたそう。

そうして、「日本一、心の距離が遠いサファリパーク」というコピーや広告を提案してもらったそうだ。

関西地区でTVCMもオンエアしていますが、CMでは伝えきれないことがたくさんあるのでサイトもつくることにしました。

サイトでは、訪れた人全員に、「姫センとの心の距離を感じてもらおう」と思って、大阪-姫路の所要時間を最初に入力してもらうことにしました。

実際はクルマで55分なのですが、3時間という回答もあると思ったので、心の距離を視覚化すべく、入力した分数に応じてサイトを遠くする(小さくする)仕掛けも考えました。

車で55分なのに3時間と思われていた

世界一心の距離が遠いサファリパーク」を名乗る根拠として、意識調査を行ったところ、実際は大阪から車で約55分の距離なのに、平均約3時間かかると思われていたことが分かったという。

—–なぜ意識調査を実施?普段から「心の距離が遠いのでは…」と思うことがあったのですか?

あります。

たとえば、姫セン駐車場に止まっているクルマのナンバーを見ても、地元ナンバーや神戸ナンバーは多いのですが、大阪ナンバーはあまり多くなくて。

また、大阪の知り合いたちはみんな「姫路は遠いわ」と言ってくるので、まるで自分が海外で働いているかのような気分でした。

ただ、もしかしたら姫路が遠いと思っているのは僕の周りだけかもしれない、という一縷の望みをかけて調査をしてみようと。データは嘘をつかないですからね。

で、一応念のために和歌山にある競合施設までの心の距離も調べてみました。

そしたら…見ての通りです。データに嘘ついてもらいたかったですね。

—–実際より長い時間がかかると思われていたことが判明したときの気持ちは?

目の前が真っ暗になりました。

大阪から3時間って…それ鳥取行けるやんって…。

データって残酷ですね。

9つの隠れコマンドが存在

—–サイト制作にあたって、こだわった点・工夫した点は?

まずは最初の分数表示ですね。

実はあの分数には隠れコマンドがあり…。

たとえば666分にすると…とか、中部地方の大都市を数字にして入れてみるとか…円周を求めるときに使う数字とか…、全部で9つ隠れています。おそらく誰も辿りつけない数字もあるはずです。

また、兵庫県には関西の人が憧れる「神戸」があるので、神戸への対抗心をグッと抑え、おしゃれな街神戸の力を借りる企画も考えました。

他にも和歌山への嫉妬を隠さなかったり、とにかく『思っていることを隠さず、人間くさいサイト』にすることはこだわりましたね。

前年比130%の集客など、効果を実感

—–同サイトへの反響や効果は?

サイトのPV数は1ヶ月で300万以上で、MINTten.など関西の人気TV番組でもとりあげてもらえました。

SNSでは「めんどくさい彼女みたいだ」との声も。すいませんとしか言えないです…。

おかげさまで集客もとても好調です。

2019年のGWは10連休にもかかわらず苦戦するレジャー施設が多かったようですが、姫センへの集客は前年比130%と、予想を大きく上回りました。

大阪ナンバーのクルマも増え、効果は出ていると思います。

—–パークの運営に込める思いを教えてください。

自然の中の大型リゾートパーク姫路セントラルパーク」は甲子園48個分に相当する広大な敷地の中に190種1200頭羽の動物たちを自然な状態で見ていただけるサファリエリアと、40種のアトラクションが楽しめる遊園地エリアからなる複合型レジャー施設です。

夏には今年新登場の2種類のスライダーを含む5種類のスライダーと、流れるプールキッズプールなど4種類のプールからなる関西最大級のリゾートプールアクエリア」が、冬は「風の城」という西洋のお城を形どった建物の中にある全天候型アイススケートリンクアイスパーク」をご利用いただけます。

これからも高い満足度に満足せず、たくさんのアイデア施策を開発していきますので、ぜひぜひお気軽に来園してもらえたらと思います。

姫路セントラルパーク特設ページhttps://www.central-park.co.jp/enjoy/special/

そんなに遠い存在ですか…姫路のサファリパークが「自虐サイト」を公開した切ない理由