top

image credit:Michelin

 今月4日、世界的なタイヤメーカー、ミシュランが2024年販売予定の次世代タイヤのプロトタイプを公開した。

 「持続可能なモビリティ」を目指すミシュランの新たなタイヤはなんとエアレス。100%持続可能な材料でできた3Dプリンタ製だ。

 従来のような空気充填型ではないため、鋭いクギが刺さってもパンクの心配が無く、環境問題になっている廃タイヤも大幅に削減できるという。

―あわせて読みたい―

自己再生能力を携えたタイヤ、何本釘を踏んでもパンクしない。
ダクトテープの万能感は本当だった。ダクトテープをぐるぐる巻きにしたらタイヤとして機能したという実証動画
学生が設計した全方向対応型スフィアホイール電動バイク(アメリカ)
一方ロシアでは・・・タイヤの代わりに丸太を使ってバスをけん引していた
リアル走る凶器!車のタイヤをノコギリに換えて氷上を走るトンデモ実験、さらには路上まで!(フィンランド)

UPTIS: a fundamental step towards more sustainable mobility!

ミシュランが発表した新しいタイヤ

 6月4日、各国の自動車メーカーが参加した「MovinOn 2019 」で、主催のミシュランが新たなタイヤのプロトタイプを披露した。

9_e

image credit:Michelin

 この世界的なサミットは、カナダのモントリオールで「持続可能なモビリティ」をテーマに行われた。

穿刺防止構造の安全なエアレスタイヤ

 このタイヤはUptisと呼ばれるユニークな穿刺防止構造から成り、100%持続可能な材料でできている。

従来のタイヤとは異なる3Dプリンタ製のエアレスタイプ
エアレスだから釘が刺さってもパンクなしで走行可能
l

image credit:youtube

空気圧チェックも不要で長持ちするという
スクリーンショット-(1181)

GMの協力で開発。廃タイヤ削減メリットも

 ミシュランがUptisのアイデアを初めて明かしたのは2017年のサミットだった。

 その後アメリカの自動車会社GM(ゼネラルモーターズ)の助力でここまでこぎつけた。

3_e

image credit:Michelin

 このタイヤは2024年までに広く市場に導入される見込みで、GMのシボレーボルトEVで試験が行われる。

 Uptisタイヤはより安全な走行を可能にするだけでなく、従来のタイヤに比べ、原材料やエネルギーの消費量まで削減でき、損傷による廃タイヤの数も大幅に減らせるという。

10_e

image credit:Michelin

 GMによるとアメリカで1年間に破棄されるタイヤはなんと2億本にものぼるそうだ。それだけ取り換えるタイヤの数が多いということになる。

 安全と環境に配慮し、タイヤが抱える数々の問題に取り組むミシュランは、こんなコメントを残している。

Uptisはミシュランが描く「持続可能なモビリティの未来」のビジョンであり、明らかに達成可能な夢です。

モビリティに変革を望む私たちは、同じ野心を共有するGMのような戦略的パートナーとの協力で未来をつかめます。

 パンクしないタイヤは今までも存在していたが、このUptisタイヤはより多くの自動車に使われることになりそうだ。

【関連】自己再生能力を携えたタイヤ、何本釘を踏んでもパンクしない。:カラパイア

References:laughingsquid / interestingengineeringなど /written by D/ edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52275328.html
 

こちらもオススメ!

サイエンステクノロジーについての記事―

シュレーディンガーの猫を救出する方法がついに判明か?(米研究)
ギブソンのギターかな。KLMオランダ航空が次世代型旅客機「フライングV」のプロトタイプ映像を公開
史上初、再設計された合成DNAを持つ生物が誕生(英研究)
ドミノピザ、AI(人工知能)カメラを店内に配置。ピザの品質をモニタリング(オーストラリア・ニュージーランド)
日本語から学習して世界各国の文字を書けるロボット(米研究)

―動画の紹介記事―

ダイヤモンドは永遠の錯視?中央の◆が常に動いているように見える視覚イリュージョン「永遠のダイヤモンド」
負傷したハイカーを上空から救助していたヘリコプターにハプニング。ハイカーが宙吊り状態でクルクル回転(アメリカ)
死んでしまった子象の死を悼み、亡骸を運びながら移動するゾウの群れの葬列(インド)
やっぱり賢い!ボーダーコリーの親犬が水路に落ちた子犬を助け出す知恵と工夫がすごかった!
なんというハングリーさ。サンショウウオもちゃんと消化できるもん!な肉食系食虫植物の実態が明らかに(カナダ)
空気入ってないっす。3Dプリンターで印刷されたエアレスタイヤがミシュランから登場!