子供がお金を使うタイミングは、どんな時でしょうか?

子供がお店でお金を出して買うものが、子どもに掛かるお金の全てではありません。スマートフォンを持たせたら月額がかかりますし、塾だって学校の教材費や部活だって、子供の手を経由しないで出ていくお金がたくさんあります。ご飯だってお風呂だって着るものだって、お金がかかります。

「家」族のお金の「計」画=家計について、家族のメンバーである子供も巻き込んで考えると、いい効果があるってご存じですか?子供に経済感覚を掴ませる、とてもいいトレーニングになります。実践中の三姉妹の母が、そのリアルをレポートします!

1.家計の話をする

家計の「計」は、計画の「計」です。家計簿をつけていても、赤字の月があったり、余裕の月があったり、山あり谷ありです。その一部始終を、チョット子供たちにオープンにしてみませんか?

例えば、給料日直後にどういう風にお金を割り振っているか?を公開してみるのはどうでしょう?「親も計画を立ててお金を使っているんだな」ということが分かってもらえれば、上等です。お年玉をもらった時に、親がどういうお金の使い方をしているか?思い出せば、自分も計画できれば目的完遂です。

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2.自分の将来=学費に、一体いくらかかるのか?を伝える&一緒に調べる

子供に学費の話、していますか?我が家の高校生と中学生(どちらも公立校通学中)がいます。2人には、公立大学に行くといくら、私立文系だといくら、私立美大(美大も視野に入れている子供がいる)だといくら、という話を折に触れてします。それぞれ、とてもおおざっぱですが4年で公立の大学は250万円、私立文系だと500万円、美大だと750万円と伝えています。

そうすると「自分が大学に行くのに、それほどお金がかかるんだ」と分かってきます。
大学に行くということの大きさ(というより、金額の大きさ)が分かると、遠慮し始めます。その時に「ウチはこれくらいまでなら出せる、でもこれ以上になるようだったら奨学金も視野に入れて欲しい」という話をすればいいのです。「ない袖は振れない」ことを知った上で、行きたい学校に行くにはお金をどう調達するか?を考えるのも、経済感覚を育むいいトレーニングになります。

3.「儲かった」とか「損した」とか「株主優待でこんな得した!」という話をする

我が家では、ソフトバンクグループの株を売り買いして、株の利益をストックして塾代に充てています。株は上がりもするし下がりもするので、儲けたり損したりするのです。その一部始終を、家庭の会話にすると子供たちも「儲かったらしい」と理解し、働く以外でも収入を得る方法がある、と気が付きます。親の方も儲かった話は、人にしたいですよね(笑)。

また、株主優待は、子供たちの興味を誘うのには最適です。例えば、中学生高校生にはなくてはならない存在のサイゼリアは、100株保有で2,000円分のタダ券=株主優待券がもらえます。「お金を払わずに飲み食いできる仕組みがあるんだ」と、不思議な感覚が生まれます。実は筆者が学生の頃、祖父にすかいらーく株主優待券をもらっていました。お金のない学生時代に、ファミレスのご飯がタダで食べられるのは、本当にありがたかった思い出があります。

千趣会も、100株で洋服の通信販売のベルメゾン4,000円タダ券=株主優待券がもらえます。子供の洋服、下着など結構賄えてしまいます。

お金のことを考えることは、家族の未来を考えること

親は先に死ぬんです。自分(親)が死んだあと、自分の力で生きる力をつけるのが「親の仕事」です。高校卒業後の進路選択の決め手は、子どもの学力も重要な要素ですが、いよいよ親の経済力が問われます。「お金の心配を子供にさせるのは申し訳ない」と思うのではなく、もし学費が足りなければ、その問題をどうやってクリアするか?を中学生や高校生になら一緒に考えればいいのです。(実際考えてくれます)

やりたい勉強をお金がないからあきらめるのではなく、やりたい勉強をするのに必要なお金はどうやったら調達できるのか?を考えるほうが前向きです。やれない理由を考えるのではなく、やれる方法を考えるのです。もちろん、奨学金の制度を利用することも視野に入れます。奨学金を利用する場合、社会人になったら月いくらの返済になるのか?が分かれば、その元を取るため大学に行っても「しっかり勉強をしなくては!」と思います。

親の思っている以上に子供はしっかりしています。問題を覆い隠すのではなく、一緒に解決していく「家族がチーム」だという意識が大事です。

お金のことを考えることは将来を考える、ひいては家族のことを考えることなのです。