文・取材・撮影:ミル☆吉村

 ベセスダ・ソフトワークスが運営中の、オープンワールドオンラインアクションRPGFallout 76』。今年のE3では最大52人が参加するバトルロイヤルモードニュークリアウィンター”が発表&プレビュー提供が開始されたほか、その次の大型アップデートウェイストランダーズ”で待望の人間NPCが追加されることも判明した。


【画像6点】「『Fallout 76』開発陣インタビュー。人間NPCが登場するウェイストランダーズアップデートで、ゲーム世界がガラッと変わる!【E3 2019】」をファミ通.comで読む(※画像などが全てある完全版です)

 プレスカンファレンスでも公式に語られていたように、いくつかの問題で立ち上げにつまづきつつも、すばらしいプレイヤーコミュニティを持ち、改善が続けられてきた本作。今年後半に予定されている2期の大型アップデートでどう変わっていくのか? 本作の開発ディレクターであるクリスメイヤー氏とリードデザイナーのダン・ナンニ氏にE3会場で話を聞いた。



――ニュークリアウィンターのプレビューがもう始まっていますけど、フィードバックはもう受けていますか?


ダン もちろん。昨日は初日だからずっとチェックしていたけど、反応はとてもいい。繰り返しプレイしてもらえているようだ。

クリス Twitch視聴者数もチェックしていたけど、そっちもすごく良かったね。


――ではあのモードコンセプトを教えてください。他のバトルロイヤルゲームとの違いとかそういった点で。


ダン アイデアは『Fallout 76』ならではのPvPベースゲームモードを模索していく過程で始まったんだ。そしてプレイヤーコミュニティは24人のプレイヤーが散らばっていくような大きい戦闘マップが好きらしいということに気がついた。

 そこで15分とか20分ぐらいで遊べるような、すぐに入っていけるPvP戦はどうだろうということになって、バトルロイヤルは元々サバイバルゲームでもある本作に合っていると考えて、試してみたんだ。そしてそれはいい感じだった。それで今度は武器やアーマーやPerkなどすべてを再調整していった……というのが流れだ。

 他のゲームとの違いという点で言うと、それはこのモードが『Fallout 76』の中に作られているということがあると思う。アドベンチャーモードで冒険してきた自分のキャラクターがあって、それをこのモード用の能力を手に入れつつ監督官を目指し、アーマースキンとかを手に入れて、またアドベンチャーモードに帰っていく。そういう流れがある。

 そしてマップ内に核発射が可能で、パワーアーマーやら飛び回っているスコーチビーストやらもあり、実にフォールアウトらしい要素が20分ぐらいの間に詰まっている、最大の特徴はそこじゃないかな。



――ニュークリアウィンターモードでの核発射の後にカウントダウンはありますか?


ダン イエス。何度か調整したので現在の正確な数字は忘れてしまったけど、誰かが核を撃ったら着弾までの間に20秒だか30秒の余裕があって、着弾予定地域にいるプレイヤーには避難するよう指示が出る。ド真ん中にいたらちょっと厳しいかもね。

 エリアにいなくても全体へのメッセージで発射された通知が行われるし、アドベンチャーモードでの場合と同様、マップを開けばどこが範囲なのかわかる。


――バトルロイヤルゲームでは基本的にスタート時に能力がリセットされた公平な状態でスタートしますけど、本作ではPerkカードによって能力カスタマイズが可能で、監督官ランクを上げていくことで、長くプレイしたプレイヤーはそれだけ異なる準備ができます。ニュークリアウィンターではどうバランスを取りますか?


ダン ニュークリアウィンター用のPerkカードは最初はみなスターターデッキから始まるわけだけど、これはそれなりにひと通りの能力が揃ったものになっている。

 そこから新たなカードをアンロックして入れ替えていくにあたって、例えばロックピックやハッキングカードと入れ替えていかなければいけないわけだ。バトルロイヤルゲームはつねシチュエーションの問題であり、その瞬間瞬間によって違いを生み出すものが変わりうるから、それが正しい選択なのかは誰もわからない。

 パワーアーマーが好きで特化してもパワーアーマーと遭遇するかはわからないし、スナイパーライフルに特化してもスナイパーライフルを拾う前に事が起きるかもしれない。仲間を助けることに特化しても散らばってしまうかもしれない。なのでシチュエーションという観点からはバランスが取れると考えている。


――Perkカードの調整自体もやっていくんですよね?


ダン もちろん。ちゃんとフェアに感じてもらえるように調整していきたいと思っている。



――ロードマップには同時期にレイドも入るとされています。


クリス アドベンチャー/サバイバルモードに入れようとしているVaultsのことだね。友達と一緒に挑むダンジョンで、敵と戦ったりパズルを解いたりしながらVaultの最深部を目指す。夏の終わりか秋のはじめ頃には実装したいと考えているよ。


――完全にPvE(プレイヤー対環境)ですか?


クリス ニュークリアウィンターのように対人要素も入れたPvPvEにしようかと検討したこともあったけども、今の所これはピュアPvEであり、インスタンス化されているから他のプレイヤーの邪魔は受けない。


――アップデート項目として挙がっている“レジェンダリープレイヤー”のシステムについて話すことはできますか?


クリス まだ詳しく話せないけども、ウェイストランダーを実装する頃に導入するもので、高レベルプレイヤーに2周目を用意するものだ。あいまいすぎて申し訳ないけど、続報を待ってくれれば。



――では次にウェイストランダーズアップデートについて聞きましょう。人間NPCです!


クリス 恐らくコレまでで一番受けた要望じゃないかな。なので実装リストの重要課題としてちゃんと届けられるよう大事に扱ってきた。

 そしてこれは「『Fallout 76』でプレイヤーの皆さんが世界を再建したから周囲のエリアから人々がやってきた」という形で物語的にも説明がついている。


――ラジオDJはどうでしょう? 前に聞いた時は「人間はもういないし、プレイヤーが放送するのも難しいので」ということでしたが。


クリス NPCのDJはあるかもしれないけど、プレイヤートークするのはどうかという要望ももらう。それはやっぱり難しいんだけれども、ラジオシリーズの中で非常に大きな要素だから、ラジオに関することをコミュニティが望んでいるということは常に頭の中に入っているよ。




――人間NPCの導入とともにダイアログの選択肢システムも入ってくるわけですが、本作ではメジャーNPCの周りにはいろんな人が集まってきます。ネタバレなどを防ぐ方法はありますか?


クリス 会話シーンプレイヤー個々に限定されるものになる。だからあるNPCと会話するとして、周囲にいるプレイヤーチームメートに対してのものは見えないし、自分に対する会話は自分のクエストの進行度に合ったものになる。


――誰かが人間NPCを殺した場合はどうなりますか?


クリス 基本的には、ストーリーの進行上キーとなるNPCを殺すことはできないようにしてある。そうすることを意図して設計している場合もあるかもしれないけど、その場合はインスタンス化されるだろう。

ダン そこは現在のロボットNPCとあまり変わらないかな。




――ロードマップでは同時期にメインクエストと書いてあるんですけど、これがそうなんでしょうか?


クリス ウェイストランダーズアップデートはこの世界を大きく変える。NPCが集まる集落がふたつできるし、それぞれにストーリーラインが用意される。それがロードマップで追加メインクエストと呼ばれているものだ。またゲームの始まり方も変わると思う。

 それに加えてランダムな遭遇もいろいろ加わるだろう。敵対的な人間キャラクターと戦うとかね。


――ウェイストランダーズアップデート後に新キャラを作ったとしたら、最初から人間NPCを目撃することになるということでいいですか?


クリス イエス。そうなる。


――自分はほとんどプレイするたびにキャンプ・マクリントックに立ち寄ってジャンクアイテムを回収するようにしているんです。実家より帰っています。というわけで最後に何かお気に入りの場所はありますか?


クリス 自分はSavage Divideにある景観のいい場所にキャンプを貼ることが多い。山と橋を望む高台があって、ブラッドフラワーも咲き誇っていて、景色が気に入っているんだ。

 それとアルパインリバー・キャビンも好きだな。古めかしいキャビンにいて謎の叫び声が聞こえきて何事かと思って思わず見回しちゃう、あの感じがいいね。

ダン キャンプ・マクリントックは昨日のデータではニュークリアウィンターでもっとも好まれるスタート地点のひとつだったりもする。

 アルパインリバー・キャビンをスタート地点に選ぶのはオススメしないね。これからバトルロイヤルを戦うために静かに行こうっていうのに「アァアァァァ!!!」って声が聞こえてきたらもうわけわかんなくなっちゃうから(笑)

クリス それとついでに、気に入っているクエストとしてミストレス・オブ・ミステリーを挙げておきたい。あれはすごくいいよ。大好きなクエストだ。