ヨーロッパ企画」第39回公演の全国ツアーが8月よりスタートする。昨年20周年を迎えた人気劇団が、21年目を踏み出すにあたって作り出すのは、『ギョエー!旧校舎の77不思議』と題するオカルトコメディ。作・演出の上田誠と、出演者の中から6名の劇団メンバーが集まって、作品について語った。

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七不思議ならぬ“77不思議”は、実は上田がずっと温めてきた題材。それをいよいよ実現させるのには、「20周年を迎えた前回の公演が集大成的な感じがあったので、今回は、ここからまた面白くなっていきそうだと予感させるようなものをやりたかった」からだと上田は言う。「ギョエー!」という叫び声まで付いたパンチのあるタイトルは、出演する劇団メンバー8名全員の賛同を得た。「みんなも勢いのあるものをやりたいんだなと感じた」そうだ。目指すのは、「ホラー映画やお化け屋敷が怖がらせる装置で出来上がっているのと同じく、77個の不思議が出てくる装置がある舞台」。さらに、「ホラーでありつつ、コメディ学園ものとしての物語性もプラスしたものにしたいなと思っているんです」と言う。

怖がらせる側になるのか驚く側になるのか、配役はまだ決まっていないが、上田の構想を聞いて劇団メンバーもそれぞれに声を上げる。「オカルトホラーと付いてますが、観てよかったと思ってもらえるものにしたい。あと、不思議を77個も観るという点も、飽きないようにやらなきゃなと思いますね」と語るのは石田剛太。上田の案から「そのゴーストバスターの役をやりたい」と名乗り出たのは酒井善史。発明が特技の酒井のアイデアがまた活かされるかもしれない。角田貴志は「普段俺はビビらないよという空気を全面に出している中川(晴樹)さんのような人を驚かせたい」と早くも乗り気。その驚かし合いのバトルに興味を持ったのは諏訪雅。「驚かせるときのみならず、驚くリアクションを面白くするとか、役者同士のぶつかり合いとして負けたくないですね(笑)」。また角田に名指しされた中川は、「中川さんが吊るされて逆さまに落ちてくるとか」という案が石田から出されたり、「何か変なことをやらされそうで怖い(笑)」とビビっている様がすでにおかしい。そして、「自分自身がすぐ“うわーっ!”って驚くほうなので、劇場がそういう感じになればうれしいです」と言うのは本多力。この日の本多が、宣伝用イラストを提供する楳図かずお風のボーダーTシャツを着ていたのもまさしく「ギョエー!」であるが、ヨーロッパ企画の手にかかれば、諏訪の言う「悲鳴と笑い声が渦巻く」特別な空間が生まれることは間違いない。

チケットぴあでは6月15日(土)より先行抽選の受付を実施。

取材・文:大内弓子

ヨーロッパ企画