13日、群馬県太田市で免許を返納した80歳の男が無免許で自動車を運転し、人身事故を起こしていたことが判明。免許返納の「難しさ」が改めて浮き彫りになった。

 男は今年4月に身体の衰えを理由に、免許を自主返納していた。その後は親族の車で移動していた。ところが、13日は近くの公園でグラウンドゴルフ大会が開催されており、親族が不在だったことから軽トラックハンドルを握り、自宅から1.6キロ離れた公園の駐車場で、8時20分頃、自転車で通学中だった高校1年をはね、軽傷を負わせる。間もなく警察が駆けつけ、自動車運転処罰法違反(無免許過失傷害)の疑いで現行犯逮捕された。

 この事件に、ネットユーザーから様々な意見が上がる。「免許返納の意味がない」「言語道断の行動」「80歳がゴルフの欲求に負けて運転とは情けない」と批判的な声もあったが、「男の行動はもってのほかではあるが、自分に運転能力があり、1.6キロ先の『ちょっとそこまで』なら、運転してしまうかもしれない」と同情的な意見も。

 さらに、群馬県太田市路線バスの少ない地域だけに、「交通網の発達していない地域で緊急事態があった場合、返納していても運転する高齢者が出るかもしれない」「免許返納だけでは根本的な解決には至らない」という指摘が相次いだ。

 高齢ドライバーによる事故は相次いでおり、対策が求められているが、なかなか有効策が出て来ないのが現状である。「返納したけれど移動したいのに誰も居ないから運転」というケースは「起こりうる」事態で、起こるべくして起こった感がある。ネットユーザーからは「返納した場合は自動車も廃車にしてはどうか」という声があったが、一家に一台が基本の交通網未発達地域では難しい。ともかく、事故の被害者が軽傷で済んだことは不幸中の幸いだった。

 本サイトでも既報の通り、政府は75歳のドライバーに対し安全機能の搭載された自動車のみを運転させる免許の創設を検討している。今後、あまりスピードの出ない車や、携帯電話のらくらくフォンのような高齢者向け自動車の製造などが求められているのではないだろうか。

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